この記事は、福祉用具貸与事業所の管理者・福祉用具専門相談員・請求担当の方向けです。「貸与価格の上限はどう請求に効くのか」「月途中の開始や終了は日割りなのか」という疑問に答えます。「選択制で販売を選んだあとの請求先」「なぜ返戻になるのか」も扱います。根拠は厚生労働省の告示・通知と、国保連(国民健康保険団体連合会)の資料です。
結論を先に示します。福祉用具貸与の報酬は、商品ごとの貸与価格を10円で割った単位数で請求します。地域区分の上乗せはなく、全国どこでも1単位10円です。貸与価格には商品ごとの上限(全国平均貸与価格+1標準偏差)があり、上限を超えた価格で貸与すると保険給付の対象外になります。月途中の開始・終了は日割り計算が原則で、半月単位の計算も認められています。令和6年度(2024年度)からは固定用スロープ・歩行器・単点杖・多点杖で貸与と販売の選択制が始まりました。販売を選ぶと、請求先は国保連ではなく保険者(市町村)に変わります。
記事は、報酬の仕組み、上限価格、月途中の扱い、軽度者の例外給付、選択制、コードと帳票、返戻の順に進みます。国保連請求そのものの流れ(毎月10日締切・返戻の基本対応)は、国保連請求の流れと毎月10日締切の記事にまとめてあります。本記事では福祉用具貸与に固有の部分に絞ります。
記事でわかること
福祉用具貸与の請求とは|貸与価格を単位数に換算して国保連へ請求する
福祉用具貸与の請求は、「事業所が決めた貸与価格」を単位数に置き換えて国保連に出す仕組みです。他の居宅サービスのように国が単位数を定めているのではなく、事業所ごとの価格が出発点になります。ここが訪問介護や通所介護との最大の違いです。
単位数の出し方|貸与価格÷10円、地域区分はなし
単位数は「現に指定福祉用具貸与に要した費用の額」を1単位の単価で割って求めます(平成12年厚生省告示第19号 別表11 福祉用具貸与費)。1単位未満の端数は四捨五入します。福祉用具貸与と居宅療養管理指導の1単位の単価は全国一律10円です。地域区分による上乗せはありません(福岡県「地域区分(厚生労働大臣が定める一単位の単価)」)。
例えば、貸与価格が月1,800円の特殊寝台付属品なら180単位です。利用者負担は1割の人で180円、2割なら360円になります。搬出入にかかる費用は貸与費に含まれるのが原則です。例外は、離島や中山間地域など一定の地域の事業所が届け出た場合と、中山間地域等に住む利用者へ通常の事業の実施地域を越えて提供する場合です。このときに限り、貸与開始月に交通費相当額の加算が認められます(同告示 注3~注5)。
対象種目と要介護度の制限
貸与の対象は、車いすから自動排泄処理装置までの13種目です(平成11年厚生省告示第93号)。このうち要支援1・2と要介護1の人は、手すり・スロープ・歩行器・歩行補助つえ以外は原則として給付の対象外です。自動排泄処理装置は、要介護2・3の人も原則対象外です(尿のみを自動的に吸引するものを除く。例外は後述)。種目ごとの詳しい内容は利用者向けの福祉用具貸与・販売と住宅改修の範囲の記事で解説しています。
令和6年度改定で加わった減算
令和6年度(2024年度)改定で、高齢者虐待防止措置未実施減算と業務継続計画未策定減算が福祉用具貸与にも設けられました。どちらも所定単位数の1%減算です(同告示 別表11 注1・注2)。貸与価格の設定が正しくても、体制面の要件を欠くと請求額が減る点に注意してください。
貸与価格の上限|全国平均+1標準偏差を超えると保険給付の対象外
結論から言うと、上限を超える価格で貸与した商品は、その商品の福祉用具貸与費全体が算定できません。差額だけが自費になるのではない点が重要です。上限は平成30年(2018年)10月から商品ごとに設定されています。計算式は「全国平均貸与価格+1標準偏差」です(厚生労働省「福祉用具貸与の上限価格について」)。
上限の対象と見直しの頻度
上限が設定されるのは、月平均100件以上の貸与件数がある商品です。新商品は3か月に1度の頻度で公表され、既に上限がある商品は3年に1度見直されます(当初は1年に1度でしたが令和3年度から変更)。直近の全体見直しは令和6年(2024年)4月貸与分です。上限設定から1年を経過していない商品は見直し対象から外れます(介護保険最新情報Vol.1181)。公表は適用の概ね6か月前に行われるため、事業所には価格を見直す準備期間があります。
2026年9月時点の最新の一覧は、令和9年(2027年)1月貸与分から適用されるものです(厚生労働省、令和8年7月22日公表)。次の全体見直しの時期は、厚生労働省と公益財団法人テクノエイド協会の公表で確認してください。
請求担当が毎回やること
- 新規貸与の商品コードを、適用月の上限一覧(厚生労働省のExcel)で照合する。
- 上限が新たに設定・変更された商品は、適用月の前月までに貸与価格を改定し、利用者に説明する。
- 商品コードが変更された商品は、上限の扱いをテクノエイド協会の最新コード一覧と上限一覧で確認する。
- 請求ソフトの商品マスタに上限を登録し、上限超過の警告が出る設定にしておく。
月途中の貸与開始・終了|日割りが原則、半月単位も可
月途中の扱いは、平成15年(2003年)6月30日の厚生労働省事務連絡「介護報酬に係るQ&A(vol.2)」(介護保険最新情報Vol.153)の考え方が今も基本です。要点は次の3つです(同Q&Aを引用した筑紫野市・朝来市の案内ページで確認)。
| 場面 | 算定方法 |
|---|---|
| 開始月と終了月が異なり、貸与期間が1か月に満たない月 | 日割り計算が原則。ただし当分の間、半月単位の計算も差し支えない |
| 開始月と終了月が同じ月(同月内で開始し終了) | 1か月分の請求で差し支えない。日割りや半月単位でもよい |
| 算定方法の選択 | 事業所が採用する方法を運営規程・重要事項説明書に記載しておく |
半月単位とは何か
半月単位の区切り日は、国のQ&Aでは定められていません。朝来市の案内では、半月単位を採用する事業所が1月10日に貸与を開始した場合、15日以前の開始なので1月は1か月分を請求できるとしています。16日以降に開始した月を半月分とするなど、区切り日と請求額は運営規程に定めておきます。利用者ごとに使い分けるとトラブルのもとです。運営規程どおりに統一してください。
入院・短期入所・死亡月の扱い
短期入所(ショートステイ)を利用している間も、福祉用具貸与費は算定できます(老企第36号 第二の1(2))。ただし貸与品は居宅での使用が前提で、施設で必要な用具は短期入所側が用意するのが原則とする保険者があります。行方市は、月内に一度も自宅に戻らなかった月は算定不可、在宅利用があった月は短期入所期間を除いた日割りと案内しています。持ち込みの可否を含め、保険者に確認してください。
入院中は居宅で福祉用具を使っていないため、入院期間は原則として保険給付の対象になりません。在宅日数が月の半数以上なら1か月分、半数未満なら半月分、いずれも日割りでも可、と示す保険者もあります(荒尾市の案内ページ)。入院日・退院日を在宅日として数えるかどうかも含め、運用は保険者ごとに差があります。請求前に保険者に確認し、回答を記録に残してください。
利用者が亡くなった場合、死亡日の翌日以降は被保険者の資格がないため、回収が数日後になってもその分を保険請求することはできません。死亡月を日割り・半月単位のどちらで算定するかは、運営規程の定めと保険者の運用を確認してください。回収日までの費用を利用者側に求めるかどうかは契約の問題です。あらかじめ重要事項説明書に定めておくと、遺族とのトラブルを防げます。
軽度者(要支援1・2、要介護1)への例外給付|3つの要件と市町村確認
要支援1・2、要介護1の人には、次の7種目を原則として貸与できません。車いす・特殊寝台・床ずれ防止用具・体位変換器・認知症老人徘徊感知機器・移動用リフト・自動排泄処理装置です。ただし、身体の状態によっては例外的に給付の対象になります(厚生労働省「要支援・要介護1の方に対する貸与について」)。例外給付で特に注意したいのは、市町村の確認を得ないまま請求してしまうことです。
例外の判断は2段階
第1段階は、要介護認定の基本調査結果による判断です。例えば、特殊寝台は基本調査「1-4 起き上がり」または「1-3 寝返り」が「できない」の人が対象です。車いすは「1-7 歩行」が「できない」の人などが対象です。この段階に該当する人は、基本調査の結果を確認するだけで貸与できます。市町村への申請は不要ですが、ケアプランに根拠を残します。なお、車いすの「日常生活範囲における移動の支援が特に必要」と移動用リフトの「生活環境において段差の解消が必要」には該当する基本調査項目がありません。主治医からの情報とサービス担当者会議を通じて、ケアマネジャーが判断します。
第2段階は、基本調査では該当しないが、次の3つの状態像のいずれかにあたる人です。
- 疾病その他の原因により状態が変動しやすく、日や時間帯によって対象者に該当する人(例:パーキンソン病のオン・オフ現象)
- 疾病その他の原因により状態が急速に悪化し、短期間のうちに該当することが確実に見込まれる人(例:がん末期)
- 身体への重大な危険性や症状の重篤化の回避など、医学的判断から該当する人(例:呼吸不全・心不全・誤嚥性肺炎の回避)
第2段階で必要な3つの要件
- 医師の医学的所見(主治医意見書、診断書、またはケアマネジャーが医師から聴取した記録のいずれか)
- サービス担当者会議などのケアマネジメントで「福祉用具貸与が特に必要」と判断されていること
- 市町村が上記を書面などの確実な方法で確認していること
市町村への確認申請の様式、有効期間、更新の要否は保険者ごとに異なります。「確認書の日付より前の貸与分は給付対象外」とする保険者もあるため、貸与開始前に確認を済ませるのが原則です。認定更新や区分変更で要介護度が下がった場合も、改めて確認が必要かを保険者に問い合わせてください。
貸与と販売の選択制|令和6年度から。販売を選ぶと請求先が変わる
令和6年(2024年)4月1日から、比較的廉価で長期利用が見込まれる4種目で「選択制」が始まりました。利用者が貸与と販売のどちらかを選べる仕組みです。対象は固定用スロープ、歩行器(歩行車を除く)、単点杖(松葉づえを除く)、多点杖の4つです(厚生労働省「福祉用具・住宅改修」ページ)。請求担当が押さえるべきは請求先の違いです。貸与を選べば従来どおり国保連請求、販売を選べば特定福祉用具販売として保険者への購入費支給申請になります。
選択までの手順
- ケアマネジャー(いない場合は福祉用具専門相談員)が、利用者に選択制の趣旨を説明する。福祉用具専門相談員も、選択に必要な情報の提供が求められる(介護報酬改定Q&A Vol.1 問101)。
- 医師や専門職の所見を用意する(遅滞なくサービス提供が必要な場合などやむを得ない事情があれば省略可)。
- サービス担当者会議などで協議し、利用者に貸与・販売のどちらかを提案する。
- 利用者が選択する。
利用者に提供すべき情報は、身体状況の見通し、生活環境の変化、貸与と販売それぞれの負担額の違いです。長期利用が見込まれるなら販売のほうが負担を抑えられ、短期なら交換しやすい貸与が向く、という説明が求められます。参考として厚生労働省のQ&Aは、平均的な利用月数を示しています。固定用スロープ13.2か月、歩行器11.0か月、単点杖14.6か月、多点杖14.3か月です(介護報酬改定Q&A Vol.1 問101)。
貸与を選んだ場合の請求と記録
請求は従来どおり国保連への介護給付費明細書です。ただし、福祉用具貸与計画にモニタリングの実施時期を記載する必要があります。利用開始時から6か月以内に、少なくとも1回モニタリングを行います。実施時期は「何月上旬」程度の記載で足り、確定した日付までは求められていません(同Q&A Vol.5 問3)。ケアプランには選択した理由も記載されるので、貸与計画とケアプランの整合を確認してください。
販売を選んだ場合の請求
販売を選ぶと特定福祉用具販売になります。支給限度基準額は同一年度(4月~翌年3月)で10万円(消費税込み)です(平成12年厚生省告示第34号、藤沢市Q&A)。支給は、利用者がいったん全額を支払い後から保険者に申請する償還払いが原則です。事業者が保険者から直接受け取る受領委任払いは、保険者が認める場合に限られます。申請書、領収書、商品のパンフレットなど必要書類も保険者ごとに定めがあります。
販売後も事業者の役割は残ります。特定福祉用具販売計画を作成・交付し、商品不具合時の連絡先を利用者に伝えます。要請に応じて使用状況の確認や使用方法の指導、修理などを行うよう努める、とされています(厚生労働省「福祉用具貸与と特定福祉用具販売の選択制について」)。販売品が修理不能で新たに用具が必要になった場合は、再び貸与を選ぶこともできます(同Q&A Vol.5 問5)。
請求実務|サービスコード・TAISコード・給付管理票との突合
福祉用具貸与の請求で固有なのは、商品コードの記載です。介護給付費明細書の摘要欄には、TAISコードまたは福祉用具届出コードを記載します。形式は「企業コード5桁-商品コード6桁」で、半角英数字・左詰です(介護保険最新情報Vol.609)。同通知では、コードの記載がない請求は国保連の審査で返戻する方針が示されています。
コードの種類と登録
| コード | 内容 | 確認先 |
|---|---|---|
| サービスコード | サービス種類17(介護予防は67)+種目ごとの項目番号。例:171003 特殊寝台貸与 | 厚生労働省の介護給付費単位数等サービスコード表 |
| TAISコード | 福祉用具情報システム(TAIS)に登録済みの商品に付与される5桁-6桁のコード | 公益財団法人テクノエイド協会の商品コード一覧(毎月更新) |
| 福祉用具届出コード | TAIS未登録の商品に、製造・輸入事業者の届出で付与される同形式のコード | 同上。毎月5日までの届出分が翌月1日に公表 |
TAISに未登録の新商品を貸与したいときは、製造・輸入事業者にコードの届出を依頼してください。貸与事業所は自らコードを取得できません。請求ソフトの商品マスタには、サービスコード・商品コード・貸与価格・上限価格・適用期間をセットで登録します。請求ソフトの選び方は介護請求ソフトの比較と選び方の記事を参考にしてください。
明細書の書き方で間違えやすい点
- 日数欄には、福祉用具貸与を現に行った日数を記載する(月を通して貸与なら暦日数)。
- 同一商品を複数貸与している場合は、給付費明細欄の行を分ける。
- 付属品を併せて貸与している場合は、本体と付属品それぞれのサービス単位数を記載する。
- 摘要欄には商品コード(TAISコードまたは福祉用具届出コード)を記載する。ほかの記載事項は最新の記載要領で確認する。
- 半月単位を採用している場合も、日数欄は実際の貸与日数で書く(半月分の単位数と実日数が並ぶ)。
給付管理票との突合
国保連は、居宅介護支援事業所が出す給付管理票と、貸与事業所の明細書を突き合わせます。給付管理票が未提出なら明細書は「保留」、給付管理票の計画単位数と明細書の単位数が合わなければ返戻や減額の対象です。福祉用具貸与で不一致が起きやすいのは次の場面です。
- 月途中で貸与価格を変更したが、ケアマネジャーに提供票の修正を伝えていない。
- 半月単位の事業所と日割り前提のケアマネジャーで、月途中開始月の単位数が食い違う。
- 付属品の追加・交換をケアプランに反映せず、サービス提供票に載っていない商品を請求した。
- 上限価格の適用月に価格を下げたが、提供票は旧価格のままだった。
実務上は、毎月末に「サービス提供票(実績)」を返す前に、商品ごとの単位数と日数を貸与台帳と照合します。差異があればケアマネジャーに連絡し、給付管理票側を直してもらうのが確実です。
返戻・過誤になりやすい例と運営指導での指摘
福祉用具貸与で気をつけたい返戻・過誤は、コード・価格・要介護度にかかわるものです。北海道国保連の返戻対応マニュアルには、摘要欄の商品コードに関するエラーとして次の3つが示されています。
| エラーコード | 内容 | 対応 |
|---|---|---|
| 1407 | 福祉用具商品コードのフォーマット誤り | 「5桁-6桁」の形式に訂正して再請求 |
| 1408 | 福祉用具商品コードが未登録 | サービス提供年月時点で登録のあるコードか確認して再請求 |
| 1409 | 適用期間外の福祉用具商品コード | 商品コードまたはサービス提供年月を確認して再請求 |
返戻・過誤になりやすいその他の例
- 上限価格を超える貸与価格のまま請求した(その商品の貸与費全体が算定不可)。
- 要介護1の利用者に特殊寝台を貸与し、市町村の確認を得る前の月から請求した。
- 入院中の期間を含めて1か月分を請求し、保険者の給付実績点検で過誤調整になった。
- 死亡日の翌日以降(回収日まで)を貸与日数に含めた。
- 認定の有効期間切れ・区分変更の反映漏れで、資格エラーになった。
- 選択制で販売を選んだ利用者の分を、誤って貸与として国保連に請求した。
返戻の再請求は原因を直して翌月以降に行います。すでに支払われた分の誤りは、過誤申立(保険者経由)で取り下げてから再請求します。手順の全体像は先に紹介した国保連請求の記事を参照してください。
運営指導で見られる記録
運営指導(旧実地指導)では、請求の正しさを裏付ける記録が確認されます。主な対象は、福祉用具貸与計画(福祉用具サービス計画)の作成・交付、利用者・家族への説明と同意、モニタリング記録です。貸与価格と上限の説明、軽度者の例外給付の根拠書類、選択制の説明記録も確認されます。令和6年度改定でモニタリング実施時期の計画への記載が求められました。「計画に時期が書かれていない」「選択制の対象種目で利用開始から6か月以内のモニタリング記録がない」といった不備は指摘の対象になります。運営指導の流れと準備は実地指導(運営指導)の流れ・確認書類・対策の記事にまとめています。
よくある質問(FAQ)
月の1日に搬入し、同じ月の20日に返却しました。請求はどうなりますか
開始月と終了月が同じ場合は、貸与期間が1か月に満たなくても1か月分の請求で差し支えありません。日割りや半月単位で請求してもかまいません。どの方法を採るかは運営規程と重要事項説明書の記載に合わせてください。
貸与価格の上限が下がりました。既に貸与中の利用者にも新価格が適用されますか
はい。上限は商品ごとに適用月の貸与分から効くため、貸与中の利用者も適用月から上限以下の価格にする必要があります。上限を超えたままだと、その商品の貸与費が算定できません。適用は公表の概ね6か月後なので、公表時点で価格改定と利用者への説明の計画を立ててください。
要介護1の利用者に特殊寝台を貸与できますか
原則は対象外ですが、基本調査で「起き上がり」または「寝返り」が「できない」に該当する人は貸与できます。該当しない場合でも、医師の所見とケアマネジメントの判断を市町村が書面で確認すれば例外的に給付されます。市町村の確認前の貸与分は給付対象外になり得るため、確認を先に済ませてください。
選択制で販売を選んだ利用者の請求は、国保連に出しますか
いいえ。販売を選んだ場合は特定福祉用具販売になり、保険者(市町村)への購入費支給申請です。償還払いが原則で、受領委任払いは保険者が認める場合に限ります。同一年度10万円の支給限度基準額の枠内で支給されます。
入院した利用者の福祉用具を、退院までそのまま置いています。請求できますか
入院期間中は原則として保険給付の対象になりません。在宅日数に応じて1か月分・半月分・日割りのいずれで請求するかは保険者ごとに運用が異なります。入院日・退院日の数え方も含めて保険者に確認し、回答を記録に残してください。
まとめ|明日からの実務アクション
- 請求ソフトの商品マスタに上限価格と適用期間を登録し、上限超過の警告を有効にする。
- 月途中の算定方法(日割りか半月単位か)を運営規程・重要事項説明書で統一し、ケアマネジャーにも共有する。
- 軽度者への貸与は、基本調査の該当確認または市町村の確認書を貸与開始前に揃える。
- 選択制の4種目は、説明記録・医師等の所見・選択理由・モニタリング時期を計画に残す。
- 毎月の実績確定前に、商品ごとの単位数と日数を給付管理票(提供票)と突合する。
福祉用具貸与の請求は、商品ごとの価格管理と給付管理票との突合が毎月発生し、担当者の負担が大きい業務です。上限価格の改定や選択制の導入で確認事項も増えています。返戻の原因調査や再請求まで含めて外部に任せたい場合は、介護保険専門の請求代行サービスWITH介護が選択肢になります。
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あわせて読みたい
参考(一次情報)
- 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準(平成12年厚生省告示第19号)別表11 福祉用具貸与費
- 厚生労働省「福祉用具・住宅改修」(上限価格一覧・選択制・軽度者の貸与)
- 厚生労働省「福祉用具貸与の上限価格について」
- 福祉用具貸与及び介護予防福祉用具貸与の基準について(厚生労働省老健局高齢者支援課長通知・令和2年6月12日最終改正)
- 指定居宅サービスに要する費用の額の算定に関する基準…の制定に伴う実施上の留意事項について(平成12年3月1日 老企第36号)
- 介護保険最新情報Vol.1181 令和6年4月貸与分から適用される上限の公表について
- 厚生労働省「要支援・要介護1の方に対する貸与について」
- 厚生労働省「福祉用具貸与と特定福祉用具販売の選択制について」
- 厚生労働省「介護報酬改定Q&A(福祉用具・住宅改修分抜粋)」
- 介護保険最新情報Vol.609 介護給付費明細書に記載する福祉用具貸与の商品コードについて
- 介護給付費請求書等の記載要領(介護給付費明細書記載に関する事項)
- 居宅介護福祉用具購入費支給限度基準額(平成12年厚生省告示第34号)
- 公益財団法人テクノエイド協会「福祉用具貸与価格適正化推進事業」(商品コード一覧・上限価格検索)
- 福岡県「地域区分(厚生労働大臣が定める一単位の単価)」
- 筑紫野市「月途中に福祉用具貸与の開始や中止を行った場合の算定方法」
- 朝来市「月途中でサービス提供の開始及び中止を行った場合の算定方法について」
- 行方市「短期入所生活(療養)介護利用中の福祉用具貸与の取り扱いについて」
- 荒尾市「入院中の福祉用具貸与の取扱いについて」
- 藤沢市「介護保険福祉用具購入に係るQ&A」
- 北海道国民健康保険団体連合会「返戻対応マニュアル(介護請求)」
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