この記事は、居宅介護支援事業所のケアマネジャーと、給付管理票の仕組みを知りたいサービス事業所の請求担当者向けです。給付管理票とは何か、誰がいつ出すのか、欄ごとにどう書くのか、修正や取り下げはどうするのかに答えます。
結論から言うと、給付管理票は「ケアプランに位置付けた保険サービスの計画単位数」を国保連(国民健康保険団体連合会)に届け出る書類です。作成するのは居宅介護支援事業所・介護予防支援事業所・小規模多機能型居宅介護事業所などで、サービス提供月の翌月10日までに国保連へ提出します。サービス事業所が出す介護給付費明細書は、月末の審査でこの給付管理票と突き合わされます。一致しなければ明細書は返戻または保留になり、入金が最低1か月遅れます。
記事は、定義と法的根拠、記載欄ごとの書き方、突合の仕組み、月途中の変更、修正・取り下げ、返戻例、セルフプラン、FAQの順に進みます。国保連請求そのものの流れと締切は【介護保険】国保連請求の流れと毎月10日締切で解説済みのため、本記事は給付管理票に絞ります。
記事でわかること
給付管理票とは|作成者・提出先・法的根拠
給付管理票とは、居宅サービス計画(ケアプラン)に位置付けた法定代理受領サービスについて、事業所ごと・サービス種類ごとの計画単位数を記載し、毎月国保連へ提出する書類です。様式は「介護給付費請求書等の記載要領について」(平成13年11月16日老老発第31号)の様式第十一で定められています。
役割は2つあります。1つは区分支給限度基準額の管理です。国保連は給付管理票の単位数を上限として、サービス事業所の請求を審査します。もう1つは請求の突合キーです。給付管理票に載っていない事業所・サービスの請求は、限度額管理の対象サービスである限り支払われません。
誰が作成し、いつ、どこへ出すか
作成者はケアプランを作った事業所です。サービス事業所ではありません。提出先は国保連で、期限はサービス提供月の翌月10日です(WAM NETの介護支援専門員業務ガイドでも「毎月10日までに国保連に提出」と明記)。居宅介護支援費の請求書・明細書と同じ締切で、同時に伝送するのが実務です。
| ケアプランの区分 | 給付管理票を作成する者 | 備考 |
|---|---|---|
| 居宅サービス計画(要介護1~5) | 居宅介護支援事業所 | 作成区分「1 居宅介護支援事業者作成」 |
| 介護予防サービス計画(要支援1・2) | 地域包括支援センター(介護予防支援事業所)、または介護予防支援の指定を受けた居宅介護支援事業所 | 作成区分「3 介護予防支援事業者作成」 |
| 小規模多機能型居宅介護・看護小規模多機能型居宅介護の利用者 | 当該事業所(事業所の介護支援専門員) | 月を通じて利用した場合(短期利用を除く)。月の一部だけ利用し、残りの期間に居宅介護支援を受けた場合は居宅介護支援事業所が作成 |
| 被保険者の自己作成(セルフプラン) | 保険者(市町村) | 作成区分「2 被保険者自己作成」。詳細は後述 |
法的根拠は運営基準第14条
指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第38号)第14条は、次のように定めています(要旨)。「指定居宅介護支援事業者は、毎月、市町村(国保連に委託している場合は国保連)に対し、居宅サービス計画において位置付けられている指定居宅サービス等のうち法定代理受領サービスとして位置付けたものに関する情報を記載した文書を提出しなければならない」。この「文書」が給付管理票です。つまり給付管理票の提出は、任意の事務ではなく運営基準上の義務です。
なお、居宅介護支援事業所そのものの役割や人員基準は居宅介護支援事業所とは?役割や人員基準を参照してください。
介護給付費明細書との違い
「給付管理票と介護給付費明細書の違い」は、作成者と内容で整理すると迷いません。給付管理票は「計画」を、明細書は「実績と請求額」を国保連に伝える書類です。
| 比較項目 | 給付管理票 | 介護給付費明細書 |
|---|---|---|
| 作成者 | ケアプラン作成事業所(ケアマネ) | サービス提供事業所 |
| 記載する数値 | 事業所・サービス種類ごとの給付計画単位数(限度額内) | 提供実績、単位数、請求額、利用者負担額 |
| 様式 | 様式第十一(利用者1人につき1枚) | 様式第二など(サービス種類ごと) |
| 目的 | 区分支給限度基準額の管理と突合の基準 | 介護報酬の請求 |
| 提出期限 | 翌月10日 | 翌月10日 |
| 一致しないと | 明細書側が返戻・減額・保留になる | 給付管理票の修正または明細書の再提出が必要 |
給付管理票の記載項目と記入例
給付管理票は「ヘッダー部(利用者と作成者の情報)」と「明細部(サービス事業所ごとの計画単位数)」に分かれます。介護ソフトで作成する場合も、どの欄がどこから転記されるかを理解しておくと返戻の原因を自分で特定できます。基本はすべて「月末時点のサービス利用票(控)」から作成します。
ヘッダー部の欄ごとの書き方
| 欄 | 書き方 | 記入例・注意点 |
|---|---|---|
| 対象年月 | 居宅サービス計画の対象年月を和暦で記載 | 令和8年9月分なら「令和08年09月」。提出月ではない |
| 保険者番号・保険者名 | 被保険者証から転記 | 転居等で保険者が変わった月は要注意(後述) |
| 被保険者番号・氏名・生年月日・性別 | 被保険者証から転記 | 番号の桁誤りは資格エラーで返戻 |
| 要介護状態区分 | 月を通じて最も重い区分(月途中の変更がなければその区分) | 9月1日~15日が要介護1、16日以降が要介護3なら「要介護3」 |
| 限度額適用期間 | 被保険者証の区分支給限度基準額の適用期間を転記 | 更新認定後は新しい期間に差し替える |
| 区分支給限度基準額 | 記載した要介護状態区分に対応する単位数 | 月途中変更時は重い方の限度額 |
| 作成区分 | 1 居宅介護支援事業者作成/2 被保険者自己作成/3 介護予防支援事業者作成 | 要介護者に居宅介護支援なら「1」。要支援者に介護予防支援なら「3」 |
| 居宅介護支援事業所番号・事業所名 | 10桁の事業所番号と名称 | 介護予防支援を委託された場合は委託先事業所番号も記載 |
| 担当介護支援専門員番号 | 給付管理を行った介護支援専門員の登録番号(8桁) | 地域包括支援センターで記載できない場合は空欄可 |
| 給付管理票情報作成区分(新規・修正・取消) | 初回は「新規」、登録済みを直すなら「修正」、消すなら「取消」 | 「作成区分(1~3)」とは別の欄。混同しやすい |
明細部(サービス事業所欄)の書き方
| 欄 | 書き方 | 注意点 |
|---|---|---|
| サービス事業所名 | サービス提供票を交付した事業所名 | 法人名ではなく事業所名 |
| 事業所番号 | 10桁の指定事業所番号 | 同一法人の別事業所(訪問介護と通所介護など)は行を分ける |
| 指定/基準該当/地域密着型 | 該当する区分を選択 | 地域密着型通所介護は「地域密着型」 |
| サービス種類(コード) | 訪問介護11、通所介護15、福祉用具貸与17 など2桁のサービス種類コード | 1事業所でも種類が違えば行を分ける |
| 給付計画単位数 | サービス利用票別表の「区分支給限度基準内単位数」をサービス種類ごとに記載 | 限度額超過分(全額自己負担分)は含めない。加算のうち限度額管理対象外の加算も含めない |
| 合計 | 各行の給付計画単位数の合計 | 区分支給限度基準額以下になっているか確認 |
記載例:要介護2・3事業所を利用する場合
令和8年(2026年)9月分、要介護2(区分支給限度基準額19,705単位)の利用者が、訪問介護・通所介護・福祉用具貸与を使った場合の明細部のイメージです。単位数は例示です。
| 事業所名 | 事業所番号 | 区分 | サービス種類 | 給付計画単位数 |
|---|---|---|---|---|
| A訪問介護事業所 | 1370000001 | 指定 | 11 訪問介護 | 6,200 |
| Bデイサービス | 1370000002 | 指定 | 15 通所介護 | 8,400 |
| C福祉用具 | 1370000003 | 指定 | 17 福祉用具貸与 | 1,500 |
| 合計 | 16,100 |
ポイントは、給付計画単位数が「実績ベース」であることです。予定では通所介護が10回でも、実績が9回なら9回分の単位数に直します。サービス事業所から返送された提供票(実績)と突き合わせずに予定のまま出すと、明細書の単位数と食い違い、減額や返戻の原因になります。
給付管理票と介護給付費明細書はこう突合される
サービス事業所の請求が支払われるかどうかは、給付管理票との突合で決まります。突合のルールを知っておくと、返戻や減額の通知を見たときに「どちらを直せばよいか」を即断できます。
審査は月末に一括、どちらが先に届いてもよい
国保連は毎月10日までに届いた給付管理票と明細書をいったん受け付け、月末に一括して審査します。給付管理票と明細書のどちらが先に届いたかは問われません。同じ審査月に両方そろっていれば突合されます。給付管理票だけが届いていない場合、明細書は「保留」になり、次の審査月以降に給付管理票が届いた時点で審査されます。
突合結果は4パターン
群馬県国保連の解説資料をもとに、突合の結果を次の4パターンに整理します。
| 状況 | 審査結果 | 通知される帳票 | 誰が何をするか |
|---|---|---|---|
| 明細書の単位数が給付管理票の単位数以下 | 明細書どおり決定 | 支払決定額通知書 | 対応不要 |
| 明細書の単位数が給付管理票を超える | 給付管理票の単位数まで減額 | 介護保険審査増減単位数通知書 | ケアマネが「修正」の給付管理票を提出。明細書の取下げは不要 |
| 給付管理票に当該事業所・サービス種類の記載がない | 0単位に減額、または返戻 | 増減単位数通知書/返戻(保留)一覧表 | 明細書が正しければケアマネが給付管理票を修正。給付管理票が正しければ事業所が明細書を修正して再提出 |
| 給付管理票が未提出または返戻された | 明細書は保留 | 請求明細書・給付管理票返戻(保留)一覧表 | ケアマネが「新規」で給付管理票を提出(再提出) |
注意したいのは、減額や保留の結果はサービス事業所にしか通知されない点です。群馬県国保連の資料も「居宅支援事業所には、サービス事業所の減額や保留の結果は通知されません」と明記しています。サービス事業所の請求担当者は、増減単位数通知書や保留一覧表を受け取ったら、その日のうちにケアマネへ連絡する必要があります。
保留は2~3か月で返戻に変わる
保留は「受け付けたが審査できない」状態で、返戻とは違い再請求は不要です。ただし保留のまま放置すると返戻に変わります。京都府国保連は「保留期間は2か月」とし、5月審査で保留になった分は7月審査までに給付管理票が届かなければ返戻になると説明しています。鹿児島県国保連は3か月と案内しています。保留期間は国保連ごとに異なるため、自県の国保連の手引きで確認してください。
返戻に変わると、サービス事業所は明細書を翌月以降に再請求する必要があり、入金はさらに1か月以上遅れます。ケアマネ側の「10日に間に合わなかった」が、サービス事業所の資金繰りに直結する構図です。
この予定と実績のやり取りを電子化するのがケアプランデータ連携システムです。提供票の授受と実績の取り込みが自動化されれば、給付管理票と明細書の食い違いは構造的に減ります。導入状況と令和9年(2027年)1月の移行についてはケアプランデータ連携システムの導入率が5割超にで解説しています。
月途中に変更があったときの給付管理票の書き方
「給付管理票 月途中」で検索される悩みのほとんどは、次の5パターンです。共通原則は「給付管理票は月に1枚。作るのは月末時点の担当事業所で、要介護状態区分は月を通じて重い方」です。
要介護度が月途中で変わった(要介護1→要介護3など)
要介護状態区分と区分支給限度基準額は「月を通じて重い方」を記載します。大阪府国保連の記載要領は「月を通じて重い方の要介護状態区分及び支給限度基準額を記入」と定めています。要介護1から要介護3に変わった月は、月全体を要介護3の限度額で管理します。逆に要介護3から要介護1に下がった月も、給付管理票は要介護3で作成します。
ただし居宅介護支援費(サービス計画費)は別です。居宅介護支援費の単位数(要介護1・2か、要介護3~5か)は月末時点の要介護度で判定し、給付管理票の「重い方」とは一致しないことがあります。愛知県国保連の資料も、給付管理票は重い方、サービス計画費と明細書は月末時点の区分で記載すると整理しています。判断に迷う場合は保険者に確認してください。
要支援から要介護、要介護から要支援に変わった
この場合も給付管理票は1枚です。作成するのは月末時点でケアプランを担当している事業所です。要支援2から要介護1に変わった月は、居宅介護支援事業所が作成区分「1」で作成し、要介護1の限度額で管理します。要介護から要支援に変わった月は、介護予防支援事業所(地域包括支援センター等)が作成区分「3」で作成しますが、要介護状態区分の欄は「重い方」である変更前の要介護度を記載します。
月額報酬のサービス(介護予防通所リハビリテーションなど)が月途中で開始・終了した場合は、月額ではなく日割りで計算した計画単位数を記載します。変更前後で別々のサービスを使った場合は行を分けて記載し、合計欄で合算します。
居宅介護支援事業所が月途中で変わった
月末時点で保険者に届け出ている居宅介護支援事業所が、その月の給付管理票をまとめて作成します。前の事業所は給付管理票を出しません。居宅介護支援費も月末時点の事業所が請求します。引き継ぎのときは、前の事業所が把握していた月初からの実績を必ず受け取ってください。抜けると新しい事業所の給付管理票に月初のサービスが載らず、サービス事業所の請求が減額されます。
例外は転居などで保険者が変わった場合です。保険者ごとに給付管理票を分ける扱いになるため、転居月は旧・新の保険者に運用を確認してください。
入院した・死亡した
月途中の入院や死亡は、その月に実績のあるサービスがあれば通常どおり給付管理票を作成します。実績が1回でもあれば作成対象です。一方、月初から月末まで入院してサービス実績がゼロの月は、給付管理票も居宅介護支援費も請求できません。鹿児島県国保連のQ&Aでも「サービス実績がないため、給付管理票およびサービス計画費の請求はできません」と回答されています。
死亡月に注意が必要なのは、ターミナルケアマネジメント加算です。最後に居宅を訪問した月と死亡月が異なるときは、死亡月を対象年月とした給付管理票を作成し、給付計画単位数は0単位で提出します(静岡県国保連の記載例)。給付管理票がないと、居宅介護支援費に付ける加算が突合できず返戻になります。
サービス事業所が月途中で変わった
同じ訪問介護でもA事業所からB事業所へ変わった場合、給付管理票にはA・Bの両方を行を分けて記載します。事業所番号が異なるため、Bだけ記載するとAの明細書が「給付管理票に記載なし」で0単位に減額されます。福祉用具貸与の事業所変更や、通所介護の複数事業所利用も同じ考え方です。
修正の給付管理票と取り下げの手順・期限
「給付管理票 修正」の手順は、その給付管理票が国保連に「登録済みかどうか」で分かれます。提出しただけの未審査分と、月末審査を通って登録された分では、使う手続きが違います。
登録前(提出後~審査前)の取り下げ:まず国保連に確認
10日までに伝送したが誤りに気づいた、という段階なら、審査前に取り下げられるかを国保連に確認します。鹿児島県国保連は、10日までなら事業所側で請求情報を取り消して再伝送でき、10日以降は審査処理に入るため取り消せないと案内しています。取下げの方法(伝送ソフトでの取消か、所定の依頼書か)と受付期限は国保連ごとに違います。提出直後に誤りに気づいたら、自県の国保連の手引きを確認し、不明なら電話で問い合わせてください。
登録後の修正:「修正」の給付管理票を提出
月末審査で登録された給付管理票を直すときは、給付管理票情報作成区分を「2 修正」にして再提出します。締切は通常の請求と同じ毎月10日で、その月末の審査で処理されます。手順は次のとおりです。
- サービス事業所から減額・返戻・保留の連絡を受けたら、提供票の実績と明細書の単位数を照合し、給付管理票側の誤りかを確認する。
- 介護ソフトで該当利用者・対象年月の給付管理票を開き、作成区分を「修正」にする。
- 誤った行だけでなく、正しいサービス内容をすべて記載する。大阪府国保連の記載要領は「修正箇所だけではなく、すべての正しいサービス内容を作成のうえ提出」と明記している。
- 翌月10日までに伝送する。居宅介護支援費の再請求は原則不要(給付管理票のみ修正)。
- 月末審査後、サービス事業所に審査結果が通知される。ケアマネも修正が登録されたかを確認し、事業所と結果を共有する。
「修正」で最も多いミスは、修正対象が登録されていないのに「修正」で出すことです。前月に返戻された給付管理票は登録されていないため、「修正」ではなく「新規」で再提出します。逆に登録済みの給付管理票を「新規」で出すと重複エラーになります。
登録後の取消:「取消」で提出すると自動過誤になる
利用者が実は月初から入院していた、別の事業所が給付管理を担当していたなど、その月の給付管理票自体をなくす場合は作成区分「3 取消」で提出します。取消の効果は大きく、大阪府国保連の資料は「給付管理票を取消するとサービス計画費及び全てのサービス事業所の請求も自動的に過誤処理されます」と説明しています。取消を出す前に、その利用者の全サービス事業所へ連絡し、支払済み分が返還になることを共有してください。
サービス事業所の過誤と同じ月に重ねない
サービス事業所が明細書の過誤申立をする月と、ケアマネが給付管理票を修正する月が重なると処理が競合します。京都府国保連の集団指導資料は「請求明細書の過誤処理と給付管理票の修正は同月にはできない」とし、事業所と居宅介護支援事業所で提出タイミングを事前に調整するよう求めています。実務では「先に給付管理票を修正し、登録を確認してから明細書の過誤・再請求を出す」順番が安全です。
返戻・保留になりやすいパターンと審査での指摘
「給付管理票 返戻」で調べる人が知りたいのは、自分の返戻がどの型かです。宮城県・群馬県・京都府の国保連資料をもとに、よくある型と対処を整理します。エラーコードは国保連の帳票で表示される例で、細部は国保連ごとに異なります。
| パターン | 何が起きるか | コード例 | 対処 |
|---|---|---|---|
| 被保険者番号・保険者番号の誤り、認定情報が未登録 | 給付管理票が資格エラーで返戻。連動して明細書が保留 | 事由B(資格チェック) | 被保険者証を再確認し、正しい番号で「新規」再提出 |
| 区分変更申請中の利用者を提出した | 認定が確定していないため返戻 | 12PA | 認定確定後、受給者情報の登録を確認してから再提出 |
| 登録されていない給付管理票を「修正」で出した | 修正対象なしで返戻 | ANN9 | 「新規」で再提出 |
| 登録済みの給付管理票を再度「新規」で出した | 重複で返戻 | ANNJ | 内容を直したいなら「修正」で提出。同内容なら再提出不要 |
| 同月に当該サービスの明細書が過誤処理済み | 給付管理票の修正が返戻 | ANN7 | 翌月以降に再提出。事業所と月をずらす |
| 給付計画単位数が明細書の単位数より少ない | 明細書が給付管理票の単位数まで減額 | 減額(増減単位数通知書) | 実績どおりの単位数で「修正」を提出 |
| 事業所番号の誤り、事業所の記載漏れ | 当該事業所の明細書が0単位減額または返戻 | 0単位減額/返戻 | 正しい事業所番号・行を追加して「修正」 |
| 給付管理票の未提出(10日に間に合わない) | 全サービス事業所の明細書が保留。2~3か月で返戻に変わる | 保留 | 翌月10日までに「新規」で提出 |
運営指導(実地指導)では、給付管理票そのものよりも、その根拠になるサービス利用票・別表・提供票の実績確認が見られます。利用者に交付したサービス利用票の控えと、事業所から戻った実績入りの提供票、給付管理票の単位数が一致しているかを月ごとに保管しておくと、指摘に即答できます。
自己作成ケアプラン(セルフプラン)の給付管理はどうなるか
利用者や家族がケアプランを自己作成する場合、給付管理票は保険者(市町村)が作成し、国保連に提出します。群馬県国保連の手引きは「利用者自身がサービス計画を作成する場合は保険者(市町村)が作成」としています。利用者は毎月のサービス利用票(実績)を市町村に届け出て、市町村が作成区分「2 被保険者自己作成」の給付管理票を出す流れです。
サービス事業所側で注意すべき点は3つです。第1に、市町村への届出締切は市町村ごとに違います。通常のケアマネの10日より早い場合があるため、利用者が届け出たかを事業所が確認しないと明細書が保留になります。第2に、明細書の「居宅サービス計画」欄は「2 被保険者自己作成」を選びます。事業所番号欄をどう扱うかは保険者に確認してください。第3に、減額や保留の通知が来ても連絡先がケアマネではなく市町村の窓口になります。
なお、令和9年度(2027年度)の制度改正ではケアプラン作成の利用者負担導入が論点になっています。セルフプランの位置づけに影響する可能性があるため、議論の現在地は2027年度の介護保険制度改正|2割負担・ケアプラン有料化の現在地で確認してください。
よくある質問(FAQ)
給付管理票の提出が10日に間に合わなかったら、どうなりますか
その月の審査では、サービス事業所の明細書がすべて保留になります。翌月10日までに「新規」で提出すれば翌月の審査で突合され、支払われます。保留期間(2~3か月、国保連により異なる)を過ぎると返戻に変わり、サービス事業所は再請求が必要になります。間に合わないと分かった時点で、利用者の全サービス事業所に連絡してください。
サービス事業所ですが、給付管理票は自分たちにも届きますか
届きません。給付管理票はケアマネから国保連へ提出され、サービス事業所は内容を直接見られません。事業所が見られるのはサービス提供票(予定・実績)と、審査後の増減単位数通知書や返戻(保留)一覧表です。減額や保留の結果もケアマネには通知されないため、通知を受け取った事業所側からケアマネへ連絡するのが原則です。
給付管理票の「修正」は何か月前の分までさかのぼれますか
制度上、登録済みの給付管理票は「修正」区分で過去月分も提出できます。ただしサービス事業所側の再請求には請求権の消滅時効(介護保険法第200条、権利を行使できる時から2年)があり、また過誤との同月処理はできません。数か月前の分をまとめて直す場合は、影響する事業所と国保連に事前に相談してください。
要介護度が月途中で上がったのに、給付管理票を変更前の区分で出してしまいました
登録済みなら「修正」で、要介護状態区分と区分支給限度基準額を重い方に直して再提出します。変更前の限度額で管理されたままだと、限度額を超えた部分がサービス事業所で減額されます。返戻されて未登録の場合は「新規」で出し直します。
給付管理票が正しいのに明細書が返戻されました。誰が直しますか
給付管理票が実績どおりで正しいなら、直すのは明細書側です。サービス事業所が単位数・事業所番号・サービスコードを修正して翌月10日までに再請求します。逆に給付管理票が誤っているなら、ケアマネが「修正」を出し、明細書は再提出不要(減額の場合)または再提出(返戻の場合)になります。まずケアマネと事業所で提供票の実績を照合し、どちらの数字が正しいかを確定させることが先です。
給付管理票と明細書の突合を含む請求前チェックリストを、担当者と管理者のダブルチェック欄付きでA4に印刷できます。
まとめ|給付管理票で明日からやること
- 給付管理票は運営基準第14条に基づく義務。ケアプラン作成事業所が翌月10日までに国保連へ提出する。
- 単位数は「月末時点のサービス利用票(控)」の実績で作る。予定のまま出さない。
- 月途中の要介護度変更は「重い方」、事業所変更は「月末時点の事業所」が1枚で作る。
- 登録済みの誤りは「修正」(全行を正しく記載)、未登録の返戻分は「新規」、取り消すなら「取消」(自動過誤)。
- サービス事業所は増減単位数通知書・保留一覧表を受け取った当日にケアマネへ連絡する。保留は2~3か月で返戻に変わる。
給付管理票と明細書の突合は、ケアマネとサービス事業所の連携が切れた瞬間に返戻や保留を生みます。毎月の請求で「どちらの数字が正しいか」の確認に時間を取られているなら、請求業務そのものを外部に任せる選択肢があります。
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あわせて読みたい
参考(一次情報)
- 厚生労働省|指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準(第14条 法定代理受領サービスに係る報告)
- 厚生労働省|「介護給付費請求書等の記載要領について」(平成13年11月16日老老発第31号)新旧対照表(令和6年6月)
- 厚生労働省|介護保険最新情報Vol.1489(記載要領の一部改正、令和8年4月1日適用)
- 厚生労働省|介護保険最新情報Vol.831(介護報酬の請求に係る消滅時効・介護保険法第200条)
- WAM NET|介護支援専門員業務ガイド「8.給付管理業務」
- 大阪府国民健康保険団体連合会|給付管理票(様式第十一)留意事項
- 大阪府国民健康保険団体連合会|給付管理票情報の誤りを修正する場合
- 神奈川県国民健康保険団体連合会|給付管理票及び介護給付費明細書の記載例等
- 愛知県国民健康保険団体連合会|月の途中に要介護状態区分が変更となった場合の請求方法
- 宮城県国民健康保険団体連合会|「請求明細書・給付管理票返戻(保留)一覧表」が届いたら
- 群馬県国民健康保険団体連合会|請求明細書と給付管理票の突合(支給限度額管理)
- 群馬県国民健康保険団体連合会|介護給付費請求の手引き(令和5年4月版)
- 京都府国民健康保険団体連合会|国保連合会への請求について(令和6年度 京都市集団指導資料)
- 鹿児島県国民健康保険団体連合会|介護給付費請求 よくあるお問い合わせ
- 静岡県国民健康保険団体連合会|令和6年4月制度改正における介護給付費請求明細書及び給付管理票の様式記載例
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