【介護業界で働きたい方必見】介護資格図鑑 ~介護の資格がまる分かり~

【介護業界で働きたい方必見】介護資格図鑑 ~介護の資格がまる分かり~

この記事は、介護の資格を体系的に知りたい方に向けたものです。どんな資格があり、どの順番で取ればキャリアや収入につながるかが分かります。

介護に関わる資格は数が多く、国家資格から研修で取れる資格までさまざまです。本記事では、介護系の資格を図鑑のようにカテゴリ別へ整理します。それぞれの取得方法・難易度・できることを、キャリアパスとあわせて2026年7月時点の最新情報で解説します。

この記事でわかること

  • 介護資格の全体像(国家資格・公的資格・民間資格の違い)
  • キャリアの軸になる「基本5ステップ」の資格と取得方法
  • 喀痰吸引等研修や認知症介護基礎研修などの専門・関連資格
  • 資格別の取得方法・できることをまとめた一覧表
  • 資格取得を支える給付や貸付などの支援制度

介護資格の全体像(3つの区分)

介護に関わる資格は、大きく3つの区分に分けられます。根拠となる法律や、認定する団体によって分類されます。まずこの違いを押さえると、各資格の位置づけが理解しやすくなります。

区分 意味 主な例
国家資格 法律にもとづき国が能力を証明する資格 介護福祉士、社会福祉士、精神保健福祉士
公的資格 都道府県など公的機関が関与・指定する資格や研修 介護支援専門員(ケアマネジャー)、初任者研修、実務者研修、喀痰吸引等研修
民間資格 民間団体が独自に認定する資格 認定介護福祉士、レク介護士、介護事務 など

このうち介護福祉士は唯一の国家資格で、名称独占資格です(資格がない人は「介護福祉士」と名乗れません)。民間資格は認定する団体がそれぞれ異なります。取得を検討する際は認定団体や講座の内容をよく確認しましょう。なお、福祉全体の資格を体系的に知りたい方は、関連記事の福祉の資格図鑑もあわせてご覧ください。

キャリアの軸になる「基本5ステップ」の資格

介護のキャリアは、次の5つの資格を順にステップアップするのが王道です。未経験から始め、現場経験を積みながら上位資格へ進みます。これにより、できる業務や収入の幅が広がります。

ステップ 資格名 区分 位置づけ
1 介護職員初任者研修 公的(研修) 介護の入門資格
2 介護福祉士実務者研修 公的(研修) 介護福祉士受験の必須要件
3 介護福祉士 国家資格 介護の専門職としての中核
4(分岐) ケアマネジャー(介護支援専門員) 公的 ケアプラン作成の専門職
4(分岐) 認定介護福祉士 民間 現場リーダー向けの上級資格

(1)介護職員初任者研修

介護職員初任者研修は、介護の仕事に最低限必要な知識と技術を学ぶ入門資格です。旧ホームヘルパー2級の後継にあたります。受講に資格や経験は不要で、誰でも始められます。

カリキュラムは「職務の理解」「介護の基本」「認知症の理解」など全10科目・合計130時間です。修了試験に合格すると取得できます。学び方は通学のみ、または通学と通信の組み合わせです。期間は最短1カ月程度、働きながらなら4カ月程度が目安です(出典:介護の資格 最短net、2025年)。取得すると身体介護を含む基本的な介護業務に従事できます。詳しくは介護職員初任者研修の記事をご覧ください。

(2)介護福祉士実務者研修

介護福祉士実務者研修は、初任者研修より実践的な知識・技術を学ぶ研修です。介護福祉士国家試験を実務経験ルートで受験する際の必須要件になります。医療的ケアの基礎(喀痰吸引=たんの吸引・経管栄養)も学びます。

受講期間は、無資格からなら最短6カ月程度、初任者研修の修了者なら最短2カ月程度が目安です(出典:社会福祉振興・試験センター、介護の資格 最短net、2025年)。取得方法や費用は実務者研修の記事で詳しく解説しています。

(3)介護福祉士(国家資格)

介護福祉士は、介護分野で唯一の国家資格であり、専門職としての中核を担います。働きながら目指す「実務経験ルート」の受験資格は、実務経験3年以上(従業期間1,095日以上かつ従事日数540日以上)と実務者研修の修了です(出典:社会福祉振興・試験センター)。このほか養成施設ルート、福祉系高校ルートなどがあります。

なお、第38回試験(2025年度)からは合格パートの受験免除ができる「パート合格」が導入されました(出典:社会福祉振興・試験センター)。詳細は介護福祉士の記事を参照してください。

(4-A)ケアマネジャー(介護支援専門員)

ケアマネジャーは、ケアプラン(介護サービス計画)の作成や、利用者と事業所の調整を担う公的資格です。受験するには、介護福祉士・看護師など指定された国家資格にもとづく業務、または相談援助業務に通算5年以上かつ900日以上従事する必要があります(出典:各都道府県の実施要項)。「介護支援専門員実務研修受講試験」に合格後、実務研修を修了して登録します。

なお国の審議会では、受験に必要な実務経験を3年へ短縮し、対象資格を広げる案が大筋で了承されています(2027年度の制度改正で導入見込み)。ただし2026年7月時点の受験要件は従来どおり5年・900日です。最新の実施要項で必ず確認しましょう。あわせてケアマネジャーの記事もご覧ください。

(4-B)認定介護福祉士

認定介護福祉士は、介護福祉士の上位に位置づけられる民間資格です。日本介護福祉士会内の「認定介護福祉士認証・認定機構」が2015年に創設しました。介護福祉士としての実務経験5年以上などを満たした人が、全22科目の養成研修を修了して認定申請します。

現場のリーダーや、他職種との連携を担う役割が期待されています。費用は30万円~60万円程度で、認定後は5年ごとの更新が必要です(出典:認定介護福祉士認証・認定機構)。

専門・関連資格(分野ごとに活躍の幅を広げる)

基本ステップに加え、特定の業務や利用者に対応するための専門・関連資格があります。担当する現場やキャリアの方向性に応じて取得すると、できることが大きく広がります。

喀痰吸引等研修

喀痰吸引等研修を修了すると、介護職員等が「たんの吸引」と「経管栄養」を行えるようになります。2012年の法改正で可能になりました。研修は対象範囲によって第1号・第2号・第3号に分かれます。第1号は不特定多数を対象にすべての行為が、第2号は一部の行為が実施でき、第3号は在宅の重度障害者など特定の人を対象とします(出典:厚生労働省)。医療的ケアを要する利用者が増えるなか、需要の高い研修です。

認知症介護基礎研修・認知症介護実践者研修

認知症介護基礎研修は2024年4月から義務化されました。医療・福祉の資格を持たない無資格の介護職員は、原則として就業から1年以内の受講が必要です(初任者研修や介護福祉士などの有資格者は対象外。詳細は事業所や自治体で確認)。eラーニングで受講でき、費用は3,000円程度が目安です(出典:厚生労働省、三幸福祉カレッジほか)。

さらに専門性を高める認知症介護実践者研修もあり、認知症ケアの実践力を養います。

福祉用具専門相談員

福祉用具専門相談員は、車いすや介護ベッドなどの福祉用具について、選び方や使い方を助言する仕事です。都道府県指定の講習(53時間)を修了し修了評価に合格すると取得できます(受講要件は基本的になし)。講習は2025年度のカリキュラム見直しで50時間から53時間になりました。福祉用具の安全利用とリスクマネジメントなどの科目が加わっています。福祉用具貸与・販売事業所では配置が義務づけられています。

外出・移動支援に関わる資格(ガイドヘルパー等)

障害のある方の外出を支える資格群です。対象者によって研修が分かれます。

資格・研修 主な対象者 特徴
同行援護従業者養成研修 視覚障害のある方 移動の援護+代読・代筆などの情報支援
行動援護従業者養成研修 知的・精神障害のある方 外出時の危険回避や行動の援護
移動支援(ガイドヘルパー) 自治体が定める対象者 市区町村の地域生活支援事業
重度訪問介護従業者養成研修 重度の肢体不自由などの方 長時間の見守りを含む総合的な支援

「ガイドヘルパー」は移動支援に従事する人の通称です。同行援護・行動援護は障害福祉サービス、移動支援は市区町村の事業という違いがあります(出典:各種研修実施団体)。

そのほかの関連資格・役割

現場には、研修や任用で就ける役割もあります。代表的なものを紹介します。

  • サービス提供責任者:訪問介護で計画作成や連絡調整を担う任用上の役割。介護福祉士または実務者研修修了などが要件です。
  • レクリエーション介護士:高齢者向けレク(余暇活動)の知識・技術を学ぶ民間資格(認定団体が運営)。
  • 介護事務:介護報酬の請求(レセプト)業務などを学ぶ民間資格。複数の団体が独自に認定しています。

資格別 早わかり一覧表

主な介護資格について、区分・取得方法・できることをまとめました。検討の際の早見表としてご活用ください(数値・要件は2026年7月時点。詳細は各実施団体の最新情報をご確認ください)。

資格名 区分 主な取得方法 主にできること
介護職員初任者研修 公的(研修) 130時間の研修+修了試験 基本的な身体介護・生活援助
実務者研修 公的(研修) 研修修了(医療的ケアの基礎を含む) 介護福祉士の受験/喀痰吸引の基礎学習
介護福祉士 国家資格 実務経験3年+実務者研修などで受験 専門的な介護とチームの中核業務
認定介護福祉士 民間 実務5年+全22科目の養成研修 現場リーダー・多職種連携の推進
ケアマネジャー 公的 実務5年+受講試験+実務研修 ケアプラン作成・サービス調整
喀痰吸引等研修 公的(研修) 基本研修+実地研修 たんの吸引・経管栄養の実施
認知症介護基礎研修 公的(研修) eラーニング(無資格者は義務) 認知症ケアの基礎知識
福祉用具専門相談員 公的(研修) 指定講習+修了試験 福祉用具の選定・使用の助言

資格取得を支える支援制度

介護資格の取得には費用や時間がかかりますが、負担を軽くする公的な支援があります。代表的なものを押さえておきましょう。

  • 教育訓練給付制度:厚生労働大臣の指定講座を修了すると、受講費用の一部が支給される制度です(対象講座や支給率は講座・要件により異なります)。
  • 実務者研修受講資金貸付:介護福祉士を目指す人向けに、実務者研修の費用を貸し付ける制度です(都道府県の社会福祉協議会などが実施。一定の条件で返還免除になる場合があります)。
  • 事業所による支援:資格取得費用の補助やシフト面の配慮など、職場独自の支援を設けている事業所もあります。

制度の内容や対象は変わることがあります。利用前にハローワークや自治体、勤務先で最新の条件を確認してください。

資格選びで後悔しないための考え方

資格は数が多く、取る順番を誤ると時間とお金が無駄になりがちです。取得後の働き方まで見すえて選ぶと、遠回りを防げます。よくある迷いと判断の目安を整理します。

取得後に何が変わるか(働き方の現実)

  • 初任者研修 → 身体介護に入れるようになり、無資格より任される業務が増える
  • 実務者研修 → 介護福祉士の受験資格につながり、たんの吸引などの基礎も学べる
  • 介護福祉士 → 国家資格として手当や評価が付きやすく、リーダーや指導役への入口になる
  • ケアマネ・認定介護福祉士 → 現場介護から計画・調整・管理の役割へ広がる

資格は給料アップにもつながりやすい要素です。実際の差を数字で知りたい方は、介護福祉士の年収の記事もあわせてご覧ください。

選び方でつまずかないために

  • まず「現場で働きたいのか、計画・相談に進みたいのか」を決めると軸がぶれない
  • 介護福祉士を目指すなら、実務者研修は受験の必須要件。先に取るルートが効率的
  • 民間資格は団体ごとに内容・費用が異なる。何ができる資格かを確認してから申し込む
  • 更新が必要な資格(認定介護福祉士など)は、取得後の維持コストも見込んでおく
  • 費用は教育訓練給付や貸付制度で抑えられる場合がある。申し込み前に対象か確認する

「とりあえず取る」より、目指す働き方から逆算して順番を決めるのが近道です。迷ったら無料相談で、今の経験から最短のルートを一緒に確認するとよいでしょう。

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まとめ

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介護の資格は、初任者研修から実務者研修、介護福祉士へと段階的にステップアップする構造です。その先にケアマネジャーや認定介護福祉士といった分岐が広がります。さらに喀痰吸引等研修や認知症介護基礎研修などの専門資格を組み合わせると、対応できる利用者や業務の幅が大きく広がります。

まずは自分が目指したい働き方を思い描き、入門となる資格から一歩を踏み出してみましょう。教育訓練給付や貸付制度などの支援も上手に活用してください。資格選びや働き方に迷ったときは、お気軽にご相談ください。

参考(一次情報)