ケアマネ試験(正式名称:介護支援専門員実務研修受講試験)は、年1回・10月に全国で実施されます。第29回試験は2026年10月11日(日)に行われる予定です。
直近の第28回(2025年10月)は、受験者50,601人に対して合格者12,961人、合格率25.6%でした。おおよそ4人に1人しか受からない試験だからこそ、正確な情報にもとづく準備が合否を分けます。
この記事では、これから受験する人に向けて、受験資格の判定方法・合格率と合格ラインの最新データ・申込の流れ・勉強法をまとめました。「自分は受けられるのか」を3分で確認できるチェックリストと早見表つきです。
記事でわかること
ケアマネ試験とは?年1回・10月実施の公的試験
ケアマネ試験は、ケアマネジャー(介護支援専門員)になるための最初の関門です。合格すると「介護支援専門員実務研修」を受講でき、研修修了と登録を経てケアマネとして働けます。
実施主体は各都道府県で、試験問題は全国共通です。「ケアマネージャー試験」と表記されることもありますが、同じ試験を指します。資格取得後の流れや仕事内容は、親記事のケアマネジャーとは・なるにはで詳しく解説しています。
第29回(2026年度)の試験日・スケジュール
| 項目 | 第29回(2026年度)の内容 |
|---|---|
| 試験日 | 2026年10月11日(日)午前10時開始 |
| 申込期間 | 都道府県ごとに5月下旬~7月上旬(例:大阪府5月25日~6月22日/宮城県6月1日~6月24日/福岡県6月4日~7月3日) |
| 受験手数料 | 都道府県により異なる(例:大阪府13,400円) |
| 合格発表 | 例年11月下旬~12月上旬 |
申込先や手数料は都道府県ごとに違います。大阪府の試験案内や福岡県の試験案内のように、必ず受験地の公式ページで最新の実施要項を確認してください。
なお2026年7月時点で、第29回の申込受付は大半の都道府県で締め切られています。今年受験する人は学習に集中しましょう。来年受験する人は、例年4~6月の要項公開に向けて実務経験の確認を始めるのが得策です。
試験内容:60問・120分のマークシート
- 出題数:全60問(介護支援分野25問/保健医療福祉サービス分野35問)
- 出題形式:五肢複択(5つの選択肢から正しいものを複数選ぶ)のマークシート
- 試験時間:120分
- 合格条件:2つの分野それぞれで基準点以上を取ること
かつて医師や看護師などにあった一部問題の解答免除は廃止されています。現在は保有資格に関係なく、全員が同じ60問を解きます。
「更新制の廃止」が決まっても試験はなくならない
2026年に方針が示されたケアマネの更新制廃止は、資格取得後の「更新研修」に関する見直しであり、受験する試験そのものは今後も続きます。制度改正の中身と今後のスケジュールは、ケアマネ更新制の廃止の記事で解説しています。
受験資格:あなたは受けられる?2つのルートで判定
結論から言うと、受験資格は「対象の国家資格にもとづく業務」または「相談援助業務」に、通算5年以上かつ900日以上従事していることです。2018年度(第21回)の制度改正以降、この2ルートに一本化されました。
| ルート | 対象となる資格・業務 | 必要な実務経験 |
|---|---|---|
| ①法定資格ルート | 医師/歯科医師/薬剤師/保健師/助産師/看護師/准看護師/理学療法士/作業療法士/社会福祉士/介護福祉士/視能訓練士/義肢装具士/歯科衛生士/言語聴覚士/あん摩マッサージ指圧師/はり師/きゅう師/栄養士(管理栄養士含む)/精神保健福祉士/柔道整復師の21資格 | 資格にもとづく業務が通算5年以上かつ900日以上 |
| ②相談援助業務ルート | 生活相談員/支援相談員/相談支援専門員/主任相談支援員 | 当該業務が通算5年以上かつ900日以上 |
介護現場から目指す場合の最多ルートは、介護福祉士として5年の経験を積む方法です。障害福祉分野なら、相談支援専門員としての相談援助業務も対象になります。一方、無資格や介護職員初任者研修だけの実務経験では受験できません。
実務経験の計算方法:「5年」と「900日」の数え方
実務経験は次のルールで数えます。自分の職歴に当てはめて計算してみてください。
- 期間は「通算」でよい:転職やブランクがあっても合算できます
- 法定資格ルートは、資格の登録日以降の業務期間だけが対象です
- 900日は「実際に従事した日数」:在籍期間ではなく出勤ベースで数えます
- 複数の対象資格・複数の職場の経験は合算できます(同じ日の重複は1日と数える)
- 育児休業や長期休職など、従事していない期間の日数は含みません
多くの都道府県では、試験日の前日までに要件を満たす「見込み」でも申し込めます。その場合は実務経験見込証明書を提出し、試験後に確定した証明書を改めて出す流れです。細かな取り扱いは受験地の要項で確認してください。
フルタイム週5日勤務なら、900日は4年ほどで到達します。つまり多くの人にとって、実質的なハードルは「通算5年」の期間要件です。
実務経験年数の早見表:あなたはいつ受験できる?
| 対象業務を始めた時期(資格登録日) | 最短で受験できる回 |
|---|---|
| 2021年10月11日以前 | 第29回(2026年10月11日) |
| 2021年10月12日~2022年10月ごろ | 第30回(2027年10月予定) |
| 2022年11月~2023年10月ごろ | 第31回(2028年10月予定) |
| 2023年11月~2024年10月ごろ | 第32回(2029年10月予定) |
フルタイム勤務を続けた場合の目安です。パート勤務や休職期間がある人は、900日要件を満たすかも合わせて確認してください。
受験資格チェックリスト:4つ当てはまれば準備開始
- 対象の法定資格を持っている/または対象の相談援助業務に就いている
- 資格登録日(業務開始日)から試験日前日までの期間が通算5年以上ある
- 実際に従事した日数が通算900日以上ある(見込みを含む)
- 実務経験証明書を発行してもらう職場(退職した職場を含む)と連絡が取れる
4つすべてに当てはまれば、受験資格を満たす可能性が高いです。兼務・出向・パート勤務など判断に迷うケースは、受験予定の都道府県の試験担当窓口に問い合わせるのが確実です。
合格率と合格ライン:直近5回の最新データ
直近5回の合格率は19~32%の間で推移しています。第28回(2025年度)は25.6%で、前年の32.1%から6ポイント以上下がりました。
合格率の推移(第24回~第28回)
| 回(年度) | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
|---|---|---|---|
| 第24回(2021年度) | 54,290人 | 12,662人 | 23.3% |
| 第25回(2022年度) | 54,406人 | 10,328人 | 19.0% |
| 第26回(2023年度) | 56,494人 | 11,844人 | 21.0% |
| 第27回(2024年度) | 53,699人 | 17,228人 | 32.1% |
| 第28回(2025年度) | 50,601人 | 12,961人 | 25.6% |
出典:厚生労働省「第28回介護支援専門員実務研修受講試験の実施状況について」。合格率は年によって大きく振れるため、「3割前後しか受からない試験」と考えて準備するのが現実的です。
合格ライン:正答率70%を基準に難易度で補正
合格基準は「正答率70%を基準として、問題の難易度で補正した点数」です。第28回の合格基準点は、介護支援分野が25点中18点、保健医療福祉サービス分野が35点中25点でした。
重要なのは、2分野それぞれで基準点を超える必要がある点です。合計点が高くても、片方の分野が基準に届かなければ不合格になります。本番では各分野75%(介護支援分野19点・保健医療福祉サービス分野27点程度)を目標にすると、補正による変動があっても安全圏に入れます。
都道府県別の合格率に差はある?
試験問題と合格基準は全国共通のため、どの都道府県で受けても有利・不利はありません。ただし合格発表は都道府県ごとに行われ、受験者層の違いにより合格率にも差が出ます。
厚生労働省の発表によると、第28回の合格者数は東京都1,284人・大阪府936人・神奈川県904人などでした。自分の受験地の結果は、各都道府県または指定試験実施機関(都道府県社会福祉協議会など)の発表ページで確認できます。
申し込み方法:都道府県ごと・書類準備は1か月前から
申込は郵送が基本で、受付期間は3~4週間ほどしかありません。書類の準備に時間がかかるため、要項が出たらすぐ動くのが鉄則です。
どこに申し込む?原則は「勤務地」の都道府県
申込先は、原則として勤務先がある都道府県です。現在働いていない場合は、住所地の都道府県に申し込みます。試験事務は都道府県社会福祉協議会などの指定機関が担当している地域が多く、要項の入手方法も地域ごとに異なります。
主な提出書類
- 受験申込書(要項に同封、またはダウンロード)
- 実務経験(見込)証明書:勤務先・元勤務先に発行を依頼する
- 法定資格の登録証などの写し
- 顔写真、受験手数料の払込証明など
もっとも時間がかかるのは実務経験証明書です。退職した職場に依頼する場合、発行まで2~3週間かかることもあります。締切の1か月前には依頼を済ませておきましょう。
勉強法と勉強時間:働きながら合格する進め方
合格に必要な勉強時間は、一般に100~200時間が目安とされます。1日1時間なら4~6か月、1日2時間なら2~3か月の計算です。介護保険制度に日常的に触れている人は、より短い時間で仕上がる場合もあります。
合否を分けるのは介護支援分野
得点しにくいのは介護支援分野(25問)です。介護保険制度の改正点やケアマネジメントの過程が細かく問われ、例年こちらの得点率が低くなります。次の4点を軸に対策してください。
- 過去問5年分を3周し、間違えた選択肢の「なぜ違うか」まで説明できるようにする
- テキストは必ず最新年度版を使う(制度改正前の古い教材は失点のもと)
- 保健医療福祉サービス分野は、頻出の疾患・薬・サービス類型から優先して固める
- 本番形式(60問120分)の時間配分練習を最低3回行い、五肢複択に慣れる
2026年10月に受験する人の残り3か月プラン
第29回試験まで、2026年7月中旬からは残りおよそ3か月です。7~8月にテキスト通読と過去問1周目、9月に2周目と弱点ノートの整理、10月上旬は模試形式の演習と総復習に充てれば間に合います。すき間時間は一問一答アプリで介護支援分野を回しましょう。
まとめ:まずは受験資格の確認から始めよう
ケアマネ試験は年1回・10月実施で、直近の合格率は25.6%です。受験資格は「法定資格または相談援助業務で通算5年かつ900日以上」。この記事のチェックリストと早見表で自分の受験可能時期を確かめ、証明書の依頼と学習計画づくりに今日から着手してください。
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