【高齢者向け】グループホームとは?サービス内容や人員基準、利用する場合の流れについて詳しく解説!

【高齢者向け】グループホームとは?サービス内容や人員基準、利用する場合の流れについて詳しく解説!

グループホームの開設・運営・転職で欠かせないのが、職種ごとの職員配置と人員基準の理解です。グループホーム(認知症対応型共同生活介護=認知症の方が少人数で暮らす地域密着型サービス)は、認知症の高齢者が家庭的な環境で共同生活を送る場です。この記事では、介護従業者・夜勤・計画作成担当者・管理者・代表者の配置数と資格要件を解説します。厚生労働省の基準にもとづき、2026年7月時点の最新情報でまとめました。

この記事でわかること

  • グループホームの基本的な仕組み(ユニットの定員と数)
  • 介護従業者の配置基準(日中・夜間/常勤換算の考え方)
  • 計画作成担当者・管理者・代表者の役割と資格要件
  • 2021年度/2024年度の介護報酬改定で変わった配置のポイント
  • 2024年4月から義務化された認知症介護基礎研修について

グループホームとは/基本の仕組み

グループホームの正式名称は「認知症対応型共同生活介護」で、市区町村が指定・監督する地域密着型サービスです。認知症の利用者が、少人数のユニット(共同生活住居)単位で家庭的な環境の共同生活を送ります。なお、障害のある方向けのグループホーム(共同生活援助)は障害福祉サービスに基づく別制度です。本記事では介護保険のグループホームを扱います。

人員基準を理解するうえで、まず押さえたいのがユニットの定員と数です。1ユニットの入居定員は5人以上9人以下と定められています。1事業所が運営できるのは原則1~3ユニットまでです。最大3ユニットの場合、利用者は合計27人以下となります。職員配置は、このユニットを基本単位として考えます。

グループホームの全体像をより詳しく知りたい方は、別記事の認知症対応型共同生活介護(グループホーム)もあわせてご覧ください。

グループホームに必要な職種一覧

グループホームを運営するには、次の職種を配置する必要があります。それぞれ役割と人数、資格要件が定められています。

職種 主な役割 配置の基本
介護従業者(介護職員) 入浴・排せつ・食事などの介護、生活支援 日中・夜間それぞれに基準あり
計画作成担当者 認知症対応型共同生活介護計画の作成 ユニットごとに1人以上
管理者 事業所の管理・職員の指揮監督 ユニットごとに常勤専従1人
代表者 法人・事業の代表として運営を統括 1人

介護従業者(介護職員)の配置基準

グループホームの中心となるのが介護従業者です。配置基準は日中と夜間で分けて定められています。

日中の配置基準(利用者3人に1人以上)

日中の時間帯は、ユニットごとに利用者3人に対して1人以上の介護従業者が必要です。配置は常勤換算方法で行います。常勤換算とは、勤務時間の異なる職員の労働時間を、常勤職員の所定労働時間で割って人数に換算する考え方です。たとえば常勤の所定労働時間が週40時間の事業所なら、週20時間勤務の職員は0.5人として計算します。

1ユニット9人の場合、9÷3=3となり、常勤換算で3人以上の介護従業者が必要です。実際にはシフトを組んで切れ目なくケアを提供します。そのため、これより多くの職員を雇用するのが一般的です。

夜間・深夜の配置基準(1ユニットに夜勤1人以上)

夜間および深夜の時間帯は、1ユニットごとに1人以上の介護従業者を夜勤として配置するのが原則です。この「1ユニット1人」の原則は、利用者の安全を確保するための基準として維持されています。

なお、2021年度の介護報酬改定で例外が設けられました。3ユニットを運営する事業所は、一定の要件を満たす場合に限り、夜勤を2人以上(各ユニット1人ではなく3ユニット全体で2人)とすることが認められます。例外が認められる主な要件は次のとおりです。

  • 各ユニットが同一階に隣接して配置されていること
  • 職員が円滑に利用者の状況把握を行い、速やかな対応が可能であること
  • 安全対策(マニュアルの策定、訓練の実施など)を講じていること

これはあくまで要件を満たした場合の例外です。基本は「1ユニット1人以上」である点に注意しましょう。夜勤の働き方や待遇については夜勤とはの記事も参考になります。

計画作成担当者の役割と資格要件

計画作成担当者は、利用者一人ひとりの認知症対応型共同生活介護計画(ケアプランに相当するもの)を作成する職種です。配置はユニットごとに1人以上とされています。

資格要件として、計画作成担当者は認知症介護実践者研修などを修了している必要があります。さらに、計画作成担当者のうち少なくとも1人は介護支援専門員(ケアマネジャー)でなければなりません。

ここで2021年度改定のポイントがあります。改定前は、介護支援専門員である計画作成担当者をユニットごとに配置する必要がありました。改定後は、人材の有効活用の観点から、介護支援専門員の配置が事業所ごとに1人以上に緩和されました。これにより、ケアマネジャー資格を持つ計画作成担当者を各ユニットにそれぞれ置く必要はなくなりました。

計画作成担当者やケアマネジャーの仕事内容は、それぞれ計画作成担当者介護支援専門員(ケアマネ)の記事で詳しく解説しています。

管理者・代表者の要件

管理者

管理者は、事業所の責任者として職員の指揮監督や運営管理を担います。配置はユニットごとに常勤かつ専従で1人が原則です。ただし、管理上支障がない場合は兼務が認められることがあります。同一事業所内の他の職務や、同一敷地内の他事業所の職務との兼務です。

管理者になるには、原則として次の2つを満たす必要があります。

  • 認知症高齢者の介護に3年以上従事した経験があること
  • 認知症対応型サービス事業管理者研修を修了していること

代表者

代表者は、法人や事業の代表として運営全体を統括する立場です。代表者には、認知症高齢者の介護や保健医療・福祉サービスの提供を行う事業の経営経験が求められます。あわせて、認知症対応型サービス事業開設者研修を修了していることが必要です。

2024年4月から義務化された認知症介護基礎研修

介護従業者として働くうえで、特別な国家資格は必須ではありません。無資格からでもグループホームで働き始められます。ただし、近年の制度改正により、無資格者には研修が義務づけられた点に注意しましょう。

2021年度の介護報酬改定で、認知症介護基礎研修の受講が義務づけられました。対象は、医療・福祉系の資格を持たずに認知症ケアに直接携わる介護職員です。2021年4月から2024年3月末までの3年間は経過措置期間とされ、2024年4月からは完全義務化されています。

区分 内容
対象者 無資格で認知症ケアに直接携わる介護職員
受講免除の例 介護福祉士/介護職員初任者研修・実務者研修の修了者/認知症介護実践者研修の修了者など
完全義務化 2024年4月~

すでに介護福祉士や介護職員初任者研修などの資格を持つ人は、受講が免除されます。一方、無資格でこれから働く場合は、事業者が研修を受講させる責務を負います。資格がなくても挑戦しやすい職場です。ただし、入職後に研修を受けることが前提となっている点を押さえておきましょう。

人員基準を満たさないとどうなるか

人員基準は、利用者に適切なケアを安定して提供するための最低ラインです。配置が基準を満たさない場合、介護報酬の減算(介護報酬が差し引かれること)の対象となります。改善が見られないときには、指定の取り消しなど行政指導・処分につながる可能性もあります。求人を探す側にとっても、職員配置が手厚い事業所かどうかは、働きやすさを見極める目安になります。

報酬面の動きも押さえておきましょう。2024年度(令和6年度)改定では、認知症チームケア推進加算の新設など、グループホーム関連の見直しが行われました。さらに2026年(令和8年)6月の臨時改定では、介護職員等処遇改善加算の加算率が引き上げられ、Ⅰイ~Ⅳの6区分に再編されています。上位区分の取得には生産性向上の取り組みが要件となるため、体制づくりとあわせて確認が必要です。

自事業所の配置を点検する自己チェックリスト

人員基準は減算や指定取消に直結します。3分で自事業所に当てはめて点検できるよう、確認項目と計算例を整理しました。

配置の自己点検リスト

確認項目 満たす基準
日中の介護従業者 ユニットごとに利用者3人に1人以上(常勤換算)
夜間・深夜の夜勤 1ユニットに1人以上(3ユニットの例外は要件確認)
計画作成担当者 ユニットごとに1人以上。うち事業所に1人以上はケアマネ
管理者 ユニットごとに常勤専従1人(兼務の可否を確認)
研修・経験要件 管理者・代表者・計画作成担当者の研修修了と経験を確認
認知症介護基礎研修 無資格の職員が未受講のまま放置されていないか

配置数の計算例

たとえば1ユニット9人を運営する事業所の日中なら、9÷3=3で常勤換算3人以上が必要です。2ユニット18人なら6人以上が目安です。実際は切れ目なくケアを提供するため、シフトを組むと基準より多くの職員が必要になります。点検時は「基準値」と「実際のシフトでの最少人数」の両方を確認しましょう。

よくある減算・取消の落とし穴

見落としやすいのは、夜勤の人数不足、計画作成担当者の研修未修了、認知症介護基礎研修の受講漏れです。職員の退職や産休で一時的に基準を割るケースもあります。配置が崩れそうなときは早めにシフトを見直し、自治体に相談しましょう。最新の基準は市区町村が示す情報や厚生労働省の介護・高齢者福祉の情報で確認してください。

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まとめ

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グループホームの職員配置は、5~9人のユニットを基本単位とします。日中は利用者3人に1人以上、夜間は1ユニットに1人以上の介護従業者を配置するのが基本です。あわせて、計画作成担当者・管理者・代表者にはそれぞれ研修や経験の要件が定められています。2021年度・2024年度の改定では、計画作成担当者の配置緩和や認知症介護基礎研修の完全義務化など、見直しが進んでいます。開設・運営・転職を考える際は、お住まいの市区町村が示す最新の基準もあわせて確認しましょう。

参考(一次情報)