ショートステイ(短期入所生活介護)とは?短期入所療養介護との違い、利用条件や費用について分かりやすく解説!

ショートステイ(短期入所生活介護)とは?短期入所療養介護との違い、利用条件や費用について分かりやすく解説!

在宅介護中のご家族や、サービスを検討する方に向けて、短期入所とショートステイの違いを解説した記事です。結論からお伝えすると、この2つは同じサービスを指す言葉です。ただしショートステイには「短期入所生活介護」と「短期入所療養介護」の2種類があり、ここを理解しておくことが施設選びのポイントになります。ショートステイは、介護から一時的に離れて休息を取る「レスパイト」(介護者の休息)のための仕組みでもあります。この記事で、2つの種類の特徴、利用日数や費用の目安、利用の流れがわかります。情報は2026年7月時点のものです。

この記事でわかること

  • 「短期入所」と「ショートステイ」は同じサービスを指す言葉だということ
  • ショートステイには「短期入所生活介護」と「短期入所療養介護」の2種類があること
  • 2つの種類の対象者・サービス内容・費用の違い
  • 利用できる日数の目安(連続30日まで/認定有効期間のおおむね半数まで)
  • 費用の内訳と2024年度報酬改定後の考え方
  • ケアマネジャーへの相談から利用開始までの流れ

短期入所とショートステイは同じサービス

「短期入所」と「ショートステイ」は、別々のサービスではありません。同じサービスを指す言葉です。介護保険制度上の正式名称が「短期入所」で、その通称が「ショートステイ」にあたります。短期間だけ施設に宿泊し、日常生活上の支援や機能訓練を受けられる、介護保険の居宅サービスの1つです。支援の内容は、食事や入浴、排せつの介助などです。

利用する目的はさまざまです。介護をするご家族が旅行や冠婚葬祭、急な病気などで一時的に在宅介護を続けられないときに使われます。また、介護による心身の疲れをリフレッシュしたいとき(レスパイト)にも活用されます。利用するご本人にとっても、入浴や機能訓練を受けられる機会となり、生活リズムを整えるきっかけになります。

ここからが本題です。同じ「ショートステイ」でも、実は短期入所生活介護短期入所療養介護という2つの種類に分かれています。どちらを選ぶべきかは、利用するご本人の心身の状態、特に医療的なケアがどの程度必要かによって変わります。

ショートステイの2種類「生活介護」と「療養介護」の違い

2種類の最大の違いは、医療的なケアにどこまで対応しているかです。短期入所生活介護は、特別養護老人ホーム(特養)などが提供する福祉系のサービスで、日常生活の支援が中心です。一方、短期入所療養介護は、介護老人保健施設(老健)や医療施設が提供する医療系のサービスです。看護師や医師による医学的管理のもと、医療処置やリハビリに対応できる点が特徴です。

両者の違いを、対象者・提供施設・サービス内容の観点から表にまとめました。

項目 短期入所生活介護(福祉系) 短期入所療養介護(医療系)
提供する施設 特別養護老人ホーム、短期入所専用施設など 介護老人保健施設(老健)、介護医療院、療養病床のある病院・診療所など
サービスの中心 食事・入浴・排せつなどの生活支援、機能訓練 看護・医学的管理のもとでの介護、リハビリ、医療処置
医療的ケア 限定的(看護体制によって対応範囲が異なる) 対応可能(インスリン注射、喀痰吸引など)
職員配置 介護職員が中心 医師・看護職員が手厚く配置される
向いている方 医療の必要性が低く、生活支援や見守りが中心の方 持病の管理やリハビリ、医療処置が必要な方

どちらを選ぶか迷ったときは、医療的なケアの必要性が判断の目安になります。日常生活の介助が中心で大きな医療処置が不要であれば、短期入所生活介護が適しています。持病の管理や日常的な医療処置・リハビリが必要であれば、短期入所療養介護が向いています。ご本人の状態に合わせて、ケアマネジャーに相談しながら決めるとよいでしょう。

なお、要支援1・2の方が利用する場合は「介護予防短期入所生活介護」「介護予防短期入所療養介護」という名称になります。利用するには、まずご自身の介護度を確認しておくことが大切です。介護度の仕組みについては介護度(要介護認定)とは何かを解説した記事もあわせてご覧ください。

ショートステイを利用できる日数の目安

ショートステイには、利用できる日数に2つのルールがあります。どちらも守る必要がある点に注意してください。

連続して利用できるのは30日まで

1回あたりの連続した利用は、原則として30日までと決められています。月をまたいでも日数のカウントはリセットされません。たとえば1月20日から2月10日まで利用した場合は「連続22日間」として数えます。連続して30日を超えて利用した場合、31日目以降は介護保険が適用されず、全額自己負担となります。

認定有効期間のおおむね半数まで

もう1つは、要介護認定の有効期間のおおむね半数を超えない範囲が、利用日数の目安とされている点です。たとえば認定の有効期間が180日(約6か月)であれば、その半数にあたるおおむね90日程度が目安になります。これが、その期間中にショートステイを利用できる合計日数のめやすです。連続30日のルールとあわせて、両方の範囲内で利用することになります。

人気のあるサービスのため、施設によっては2~3か月前から予約を受け付けているところもあります。利用を希望する場合は、早めにケアマネジャーへ相談し、計画的に予約を進めておくと安心です。

ショートステイの費用と2024年度報酬改定後の考え方

ショートステイの費用は、「サービス費」「滞在費」「食費」「日常生活費」の4つで構成されます。それぞれの内訳と目安を表にまとめました。

費用の種類 内容 金額の目安 介護保険の対象
サービス費 基本サービス費+看護体制加算・サービス提供体制強化加算など 短期入所生活介護費(単独型・従来型個室)は1日あたり要介護1で645単位/要介護5で926単位(2024年4月以降・1単位はおおむね10円が目安、地域差あり) 対象(自己負担1~3割)
滞在費 居住費・部屋代 基準費用額は2024年8月から1日あたり60円引き上げ 対象外(原則全額自己負担)
食費 3食分の食材・調理費 基準費用額は1日1,445円で維持 対象外(原則全額自己負担)
日常生活費 理美容代など施設独自のサービス利用料 施設ごとに異なる 対象外

サービス費の自己負担割合は、所得に応じて1割から3割です。滞在費・食費は介護保険の対象外のため、原則として全額が自己負担になります。ただし所得が低い方は「負担限度額認定(補足給付)」を申請すれば、滞在費・食費の自己負担に上限が設けられます。心当たりがある場合は、利用前にケアマネジャーへ申請の要否を確認しておくと安心です。

2024年度改定では、長期利用の適正化も行われました。在宅に戻ることなく同一の事業所を連続して60日を超えて利用している場合、61日目以降の報酬は引き下げられます。ショートステイはあくまで「短期間の利用」を前提としたサービスである、という考え方が背景にあります。あわせて、看取りに対応するための「看取り連携体制加算」(1日64単位)なども新設されました。

実際の金額は施設や部屋のタイプ、要介護度によって変わります。療養介護(老健)の費用感をつかみたい方は、介護老人保健施設(老健)の費用を解説した記事もあわせて参考にしてください。

ショートステイ利用までの流れ

ショートステイを利用するときは、まず担当のケアマネジャー(介護支援専門員)に相談するのが基本の流れです。在宅で介護保険サービスを利用している方は、すでにケアマネジャーが付いているケースが多いはずです。具体的には、次のような流れで進みます。

  1. 担当のケアマネジャーに、利用したい時期や目的を相談する
  2. ケアマネジャーが空き状況を確認し、条件に合う施設を探して連絡する
  3. 施設の担当者が利用者宅を訪問し、生活状況や利用方法を確認・説明する
  4. 居宅サービス計画(ケアプラン)に位置づけ、必要書類を施設へ提出する
  5. 契約後、利用開始。当日は持参品の確認や施設案内を受けてからスタート

短期入所療養介護(医療系)を利用する場合は、医療的な情報の共有が必要になります。そのため、主治医からの情報提供が求められることもあります。在宅介護で利用できるサービス全体の中での位置づけを知りたい方は、居宅介護(在宅で受けられる介護サービス)とは何かを解説した記事もあわせてご覧ください。

ショートステイで後悔しないための注意点とケアマネへの伝え方

ショートステイは便利な反面、予約や費用の確認が甘いと「思ったより高かった」「希望日に取れなかった」となりがちです。利用前に次の点を確認しておくと失敗を防げます。

  • 連続30日を超えていないか:31日目以降は全額自己負担になります。月またぎでもカウントは続きます。
  • 滞在費・食費は保険対象外:サービス費とは別に毎日かかります。所得が低い方は「負担限度額認定」の申請を忘れずに。
  • 医療的ケアの有無で施設を選んだか:インスリン注射やたん吸引が必要なら、生活介護(福祉系)では対応できない場合があります。
  • 予約は早めか:人気施設は2~3か月前から埋まります。お盆・年末年始は特に競争が激しくなります。
  • 持参品の指定を確認したか:薬・お薬手帳・着替え・おむつなど、施設ごとに必要なものが異なります。

ケアマネジャーに相談するときは、要望を具体的に伝えると話が早く進みます。たとえば「〇月〇日から〇泊、本人はインスリンを使っているので医療対応できる施設がよい」「予算は1泊〇円くらいまで」といった形です。希望をまとめた次の3点を伝えると、施設探しがスムーズになります。

  1. 利用したい日程(予備日があればあわせて)
  2. 本人の医療的ケアの有無(持病・服薬・処置の内容)
  3. 費用の希望と部屋タイプ(個室か多床室か)

制度の詳細や費用の負担軽減については、厚生労働省「介護・高齢者福祉」のページもあわせて確認できます。

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まとめ

「短期入所」と「ショートステイ」は、同じサービスを指す言葉で別物ではありません。ただしショートステイには、生活支援が中心の短期入所生活介護と、医療的ケアに対応できる短期入所療養介護の2種類があります。ご本人の心身の状態、特に医療の必要性に応じて選ぶことが大切です。利用日数は連続30日まで、かつ認定有効期間のおおむね半数までが目安です。費用はサービス費・滞在費・食費などで構成されます。2024年度の報酬改定では、基本報酬の引き上げや長期利用の適正化が行われました。どの種類を選ぶか、いつ利用するかは、まず担当のケアマネジャーに相談することから始めましょう。在宅介護を続けるご家族の休息のためにも、ショートステイを上手に活用してください。

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