介護施設の送迎ドライバーは、自施設の利用者を無償で送迎する場合、普通自動車第一種免許で働けます。二種免許は原則いりません。この記事は、未経験やシニアから介護・福祉に関わりたい方に向けた内容です。送迎ドライバーの仕事内容と必要な免許・資格、働き方、給与の目安を整理します。誤解の多い「二種免許の要否」も含め、2026年7月時点の最新情報で解説します。資格や経験がなくても始めやすく、体に大きな負担をかけずに長く働きたい方に向いた仕事です。
記事でわかること
この記事でわかること
- 介護施設の送迎ドライバーの具体的な仕事内容
- 普通自動車免許で働けるのか/二種免許が必要になるケース
- 送迎車の定員と必要な免許の関係
- あると役立つ介護資格と歓迎されるポイント
- 働き方や向いている人、給与の目安
介護施設の送迎ドライバーとは
送迎ドライバーとは、デイサービス(通所介護)やデイケア(通所リハビリ)の利用者を、自宅と施設の間で安全に送り迎えする運転手です。単に車を運転するだけではありません。利用者が安心して通えるように支える、施設に欠かせない役割を担います。
通所サービスの需要は、高齢化が進むなかで今後も伸びる見込みです。そのため送迎ドライバーの求人も、全国で安定して募集されています。未経験から始めやすく、定年後の再就職先としても選ばれているのが特徴です。
介護施設の送迎ドライバーの仕事内容
送迎ドライバーの仕事は、運転だけにとどまりません。主な業務を整理すると、次のようになります。
| 業務 | 内容 |
|---|---|
| 送迎運転 | 朝は利用者の自宅へ迎えに行き施設へ/夕方は施設から自宅へ送り届ける |
| 乗降の介助補助 | 車の乗り降りやシートベルト着用のサポート、安全な歩行の見守り |
| 車両の管理・点検 | 運行前後の点検、燃料補給、車内清掃、簡単な整備の手配 |
| 添乗・見守り | 走行中の体調の変化への気配り、利用者やご家族とのコミュニケーション |
| 報告・連絡 | 利用者の様子で気づいたことを介護職員へ伝える |
送迎運転と乗降のサポート
送迎は、朝と夕方の決まった時間に行うのが基本です。多くの施設では、朝8時~9時ごろに利用者の自宅を順番に回って施設へ送ります。夕方は16時~17時ごろに自宅へ送り届けます。最近は午前と午後で利用者が入れ替わる二部制のデイサービスもあり、その場合は朝・昼・夕の3回送迎に入ることもあります。乗り降りの際には、手を添えて支えたり、車いすの操作を補助したりと、簡単な介助補助を行う場面もあります。
利用者やご家族とのコミュニケーション
送り迎えの時間は、利用者やご家族と顔を合わせる大切な機会です。笑顔で挨拶し、その日の体調や様子をさりげなく確認します。「この人の運転なら安心して任せられる」と思ってもらえる丁寧で穏やかな対応が、施設の信頼にもつながります。
送迎の合間の業務
送迎の合間にできる時間は、施設によって使い方が異なります。利用者が日中にサービスを受けている間、朝と夕方だけのパートとして勤務する形もあります。一方で、介護補助として食事の配膳やレクリエーションの準備、利用者の話し相手などを任される場合もあります。求人を選ぶときは「仕事内容」と「勤務時間」をよく確認しておきましょう。
介護施設の送迎ドライバーに必要な免許と資格
送迎ドライバーで最も気になるのは「どんな免許が必要か」という点です。とくに二種免許の要否は誤解されやすいので、正確に整理します。
普通自動車免許(第一種)で基本的に働ける
自施設の利用者を無償で送迎する場合は、普通自動車第一種免許で働けます。二種免許(運賃を受け取って旅客を運ぶための免許)は必要ありません。これは、デイサービスなどの送迎が「運送そのものに料金を受け取る旅客運送」ではなく、介護サービスに付随する移動として扱われるためです。AT限定でも応募できる求人が多く見られます。
二種免許が必要になるのはどんなとき?
送迎そのものに運賃を受け取って旅客を運ぶ場合は、第二種免許が必要です。代表例が、利用者から運賃を受け取って送迎する「介護タクシー」の運転手です。送迎ドライバーと介護タクシー運転手の違いを整理すると、次のとおりです。
| 区分 | 運賃の受け取り | 必要な免許の目安 |
|---|---|---|
| 施設の送迎ドライバー(無償送迎) | 受け取らない | 普通自動車第一種免許で可 |
| 介護タクシー運転手(有償の旅客運送) | 受け取る | 第二種免許が必要 |
なお、市町村やNPO等が行う福祉有償運送(自家用有償旅客運送・道路運送法第78条にもとづく登録)では、運転者は第二種免許を持つか、第一種免許に加えて自治体等が実施する「福祉有償運送運転者講習」を修了することで、二種免許がなくても有償での送迎が認められます。これは自治体登録の福祉有償運送に限られる仕組みで、一般的な介護施設の送迎とは別枠の制度です。自分が応募する施設がどの形態にあたるかは、求人内容や面接で確認しておくと安心です。
送迎車の定員によっては中型免許が必要
免許の種類は、運転する送迎車の乗車定員によっても変わります。一般的な目安は次のとおりです。
| 乗車定員 | 必要な免許の目安 |
|---|---|
| 10人以下(ワゴン車など) | 普通自動車免許または準中型免許 |
| 11人~29人(マイクロバスなど) | 中型自動車免許 |
多くの施設では定員10人以下のワゴン車を使うため、普通免許で運転できることがほとんどです。ただし、マイクロバスを使う施設では中型免許が求められる場合があります。普通免許は取得時期によって運転できる車両の範囲が異なります(2007年6月2日以降の取得は定員10人以下・車両総重量3.5t未満が基準で、それ以前の取得者には経過措置があります)。自分の免許証で運転できる範囲を必ず確認してください。
あると役立つ介護資格
送迎ドライバー自体に介護資格は必須ではありません。ただし、乗降の介助に深く関わったり、日中に介護補助を任されたりする場面では、次のような資格があると歓迎されやすくなります。
- 介護職員初任者研修
- 介護福祉士実務者研修
- 介護福祉士
介護職員初任者研修は、受講資格がなく誰でも学べる入門的な資格です。働きながら取得すれば、できる業務の幅が広がり、時給アップにつながることもあります。資格の内容を詳しく知りたい方は、介護職員初任者研修について解説した記事もあわせてご覧ください。
介護施設の送迎ドライバーの働き方
送迎ドライバーは、勤務時間や雇用形態に幅があるのが魅力です。代表的な働き方は次のとおりです。
- 朝・夕の時間帯中心:送迎が集中する朝と夕方の数時間だけ働くパート求人が多い
- ドライバー専任タイプ:送迎だけを担当し、合間は休憩や車両管理にあてる
- 介護兼務タイプ:日中は介護補助として施設内の業務にも入る
- シニア歓迎:定年後の再就職先として、年齢を問わず募集している施設が多い
デイサービスの職員体制や働く職種を知っておくと、応募先のイメージがつかみやすくなります。気になる方はデイサービスの職員配置について解説した記事も参考にしてください。
向いている人
送迎ドライバーは、安全運転を心がけられ、人と接することが好きな方に向いています。重い介護業務は難しいけれど社会とのつながりを持ちたい方や、運転の経験を活かして働きたい方にもぴったりです。長年の運転経験を活かせるため、定年後の再就職を考えている方にも選ばれています。
介護施設の送迎ドライバーの給与の目安
送迎ドライバーの給与は、雇用形態や勤務時間、地域、任される業務によって幅があります。求人サイトの公開データをもとにした目安は次のとおりです。
| 雇用形態 | 給与の目安 |
|---|---|
| パート・アルバイト(時給) | 地域の最低賃金(2025年10月改定・全国加重平均1,121円)~1,200円程度が中心 |
| 正社員(年収) | おおむね300万円~430万円台が目安 |
2025年10月の改定で最低賃金は全国加重平均1,121円(前年比66円引き上げ)となり、最高の東京都では1,226円、最も低い地域でも1,000円を超えました。パートの時給が最低賃金に近い水準にとどまりやすいのには理由があります。必要な資格が普通免許のみで短時間勤務が多く、送迎以外の業務が少ないケースが背景にあります。一方で、介護資格を持ち日中の介護補助も兼ねる場合や、正社員として車両管理まで担う場合は、待遇が上がる傾向があります。(出典:求人ボックス 給料ナビ、介護求人ナビ、Indeed等の公開データ、2026年7月時点)
安全運転と配慮のポイント
送迎ドライバーには、運転技術と思いやりの両方が求められます。運ぶのは、足腰が弱かったり持病を抱えていたりする利用者だからです。急発進・急ブレーキを避けたゆとりのある運転、乗降時の声かけ、体調の変化への気づきが欠かせません。日々の点検を欠かさず、安全を最優先に行動することが信頼につながります。
応募前に確認したい注意点とよくある質問
結論として、求人票だけで判断せず、業務範囲と勤務時間を面接で確かめると入職後のミスマッチを防げます。送迎ドライバーは施設によって任される仕事の幅が大きく違うためです。
応募前にチェックしたいこと
- 運転する車両の定員:11人以上なら中型免許が必要です。自分の免許で運転できるか確認しましょう。
- 送迎以外の業務の有無:介護補助や車両管理を含むか。含むなら拘束時間と時給のバランスを見ます。
- 勤務時間帯:朝夕のみか、二部制で3回送迎かで生活リズムが変わります。
- 事故やヒヤリハット時の対応体制:利用者を運ぶ責任があるため、保険や報告ルールを確認しておくと安心です。
よくある質問
| 質問 | 回答の目安 |
|---|---|
| AT限定でも応募できますか | ワゴン車中心の施設ならAT限定可の求人が多くあります |
| ペーパードライバーでも大丈夫ですか | 利用者を乗せるため、運転に不安があれば事前に練習を。面接で正直に伝えましょう |
| 介護の知識がなくても始められますか | 無資格・未経験から始められます。乗降介助の基本は入職後に学べます |
| 何歳まで働けますか | シニア歓迎の求人が多く、健康と運転技能があれば長く働けます |
不明点は面接で遠慮なく質問しましょう。業務と働き方を事前にすり合わせることが、長く続けるための第一歩です。
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まとめ
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介護施設の送迎ドライバーは、自施設の利用者を無償で送迎する場合は普通自動車第一種免許で働けます。運賃を受け取って旅客を運ぶ介護タクシーのような場合に、二種免許が必要です。送迎車の定員が11人以上なら中型免許が求められる点にも注意しましょう。介護資格は必須ではありませんが、あると業務の幅が広がります。朝・夕の短時間勤務やシニア歓迎の求人も多く、未経験から介護・福祉に関わりたい方にとって挑戦しやすい仕事です。自分に合った働き方を見つけて、一歩を踏み出してみてください。
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