介護パートの時給相場2026|地域・資格別の目安と上げ方

介護施設でのパート勤務を考えている方向けに、時給相場を整理します。結論から言うと、無資格の生活支援パートは時給1,050円~1,300円程度が目安です。介護職員初任者研修修了者なら、時給1,150円~1,450円程度が全国的な目安になります。都市部と地方では300円前後の差が出ることもあります。地域や施設の種類、資格の有無で時給は大きく変わります。自分の希望条件と照らし合わせながら、相場を確認していきましょう。

介護パートの時給相場は資格の有無で変わる

介護パートの時給は、保有資格によって段階的に上がる仕組みです。もっとも大きな分かれ目は、身体介護(入浴・排せつ・食事の介助など体に直接触れる支援)を担当できるかどうかです。無資格でもできる生活援助(掃除・洗濯・調理などの周辺業務)中心の求人は、時給が低めに設定されます。一方、身体介護を含む求人は時給が高めに設定される傾向があります。この違いを知っておくと、求人比較がしやすくなります。

資格の状態 時給の目安 担当できる業務の目安
無資格・未経験 1,050円~1,300円 生活援助中心、見守り
介護職員初任者研修修了 1,150円~1,450円 身体介護を含む幅広い業務
実務者研修修了 1,200円~1,500円 初任者研修と同様+喀痰吸引等の一部医療的ケア
介護福祉士(国家資格) 1,300円~1,650円 身体介護全般、資格手当が上乗せされやすい

厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」でも、保有資格が上がるほど平均給与額が高くなる傾向が示されています。同調査は月給制・常勤の職員が中心の集計ですが、時給制のパート求人でも同じ傾向が当てはまります。資格を取るほど選べる求人の時給帯が上がると考えてよいでしょう。

地域別の時給相場の違い

介護パートの時給は、地域の最低賃金の水準に強く影響されます。前提として、2025年度の最低賃金は全国加重平均で1,121円となり、過去最大の66円引き上げとなりました。最も高い東京都は1,226円、最も低い県でも1,023円です。全都道府県で時給1,000円を超えたため、1,000円を下回る介護パート求人は原則ありません。都市部ほど時給が高く、地方ほど低くなる傾向は他の職種と同じです。目安として、次のような差が生まれます。

地域区分 無資格の時給目安 初任者研修修了の時給目安
東京都・神奈川県など首都圏 1,200円~1,450円 1,300円~1,600円
大阪府・愛知県など主要都市圏 1,100円~1,350円 1,200円~1,500円
地方都市 1,100円~1,250円 1,150円~1,350円
郊外・過疎地域 1,050円~1,200円 1,100円~1,300円

この表はあくまで目安です。最低賃金は都道府県ごとに毎年10月前後に改定されるため、最新の金額は厚生労働省の地域別最低賃金のページで確認できます。同じ都道府県内でも都市部と郊外で差が出ることがあるため、求人を比較する際は勤務地単位で相場を見ることが大切です。

施設の種類による時給の違い

介護パートの時給は、働く施設の種類によっても差がつきます。業務内容や勤務時間帯の特殊性が時給に反映されるためです。

  • 特別養護老人ホーム・介護老人保健施設:日勤帯は1,050円~1,350円程度。夜勤専従やシフトには夜勤手当が別途つく求人が多い
  • デイサービス(通所介護):1,050円~1,300円程度。日勤のみで家庭と両立しやすく、扶養内パートに人気
  • 訪問介護(登録型ヘルパー):身体介護1,500円~2,000円程度、生活援助1,050円~1,500円程度。件数制のため実働時間の管理がポイント
  • 有料老人ホーム・サービス付き高齢者向け住宅:1,050円~1,400円程度。施設により夜間の見守り体制で時給差が出やすい

訪問介護は時給の単価自体は高めですが、移動時間やキャンセル時の扱いが時給対象になるかどうかで手取りの実感が変わります。求人票の時給だけで比較せず、実働時間の考え方まで確認しておくと入職後のギャップを防げます。

求人票を見るときは、時給の金額だけでなく「何が時給に含まれているか」を面接時に確認する習慣をつけましょう。移動時間・待機時間・研修時間が時給の対象かどうかは、施設によって扱いが異なります。同じ表示時給でも、実際の手取りに差が出る要因になるためです。

上記の目安をもとに、施設種別ごとの時給の下限と上限をレンジで比べると、次のグラフのようになります。訪問介護は身体介護と生活援助で幅が大きく異なるため、両方を分けて示しています。

デイサービス・特養や老健・有料老人ホームやサ高住・訪問介護の生活援助と身体介護における時給の目安レンジを比較した横棒グラフ

訪問介護の身体介護は時給の下限が1,500円程度と他の施設種別より高く、施設で働く場合との差が大きいことが分かります。ただし訪問介護は移動時間の扱いなど実働時間の考え方が施設と異なるため、時給の数字だけで判断せず、求人票の条件を確認しましょう。

夜勤や資格取得で時給を上げる方法

介護パートの時給を上げる現実的な方法は、主に3つです。順番に見ていきましょう。

1.資格を取得する

無資格から介護職員初任者研修を取得すると、時給が100円~150円程度上がる求人が多く見られます。初任者研修は通信と通学を組み合わせた講座で、働きながらでも数か月で取得できます。事業所によっては受講費用を補助する制度もあるため、応募前に確認するとよいでしょう。

2.夜勤や早朝・深夜の時間帯に入る

施設によっては、夜勤専従パートや早朝・深夜帯の勤務に夜勤手当・深夜割増を設定しています。労働基準法により、22時から翌5時の勤務には25%以上の割増賃金の支払いが義務付けられています。日勤のみの時給1,100円の施設でも、深夜帯は1,375円以上になる計算です。体力面の負担はありますが、短時間で収入を増やしたい方には選択肢の一つです。

3.身体介護の比率が高い求人を選ぶ

訪問介護であれば、生活援助より身体介護中心の求人のほうが時給は高くなります。特養やデイサービスでも、レクリエーション補助のみの軽作業求人より、食事・入浴介助を含む求人のほうが時給が高い傾向です。自分の体力や希望に合わせて、業務範囲と時給のバランスを見て選びましょう。

時給で損しないための求人票チェック表

時給の数字が同じでも、手当や時間の数え方しだいで手取りは変わります。応募前に次の5項目を求人票でチェックし、書かれていない項目は面接で確認しましょう。

チェック項目 見るポイント
表示時給の幅 「1,100円~1,400円」等の場合、自分の資格・経験でいくらになるか。下限だけで計算しない
処遇改善加算の扱い 時給に含まれているか、別枠の手当か。別枠なら支給条件(勤務日数など)も確認する
交通費 全額支給か上限ありか。「時給に含む」の表記は実質の時給が下がるため要注意
研修期間の条件 研修期間の長さと、その間の時給が下がらないか
移動・待機時間の扱い 訪問介護では移動時間・キャンセル時が時給対象かどうかで月収が大きく変わる

面接で聞きにくい場合は、「処遇改善の手当は時給に含まれていますか」「訪問の間の移動時間はどのような扱いですか」と質問形式で確認すると自然です。この確認をしておくと、入職後の「思ったより手取りが少ない」というギャップを防げます。

扶養内で働く場合は時給から逆算する

扶養内で介護パートを続けたい場合、時給から月の勤務時間の上限を逆算しておくと働きすぎを防げます。たとえば時給1,200円の場合、社会保険加入のライン(月額8.8万円)に収めるなら月73時間程度が上限の目安です。年収130万円未満に収めるなら、月90時間程度が上限の目安になります。

年収の壁の詳しい仕組みや2025年から2026年にかけての制度改正については、扶養内パートの記事で詳しく解説しています。時給が上がるほど、働ける時間は短くなる関係にあります。時給アップと扶養内維持は、両立しない場合がある点も押さえておきましょう。希望の時給と勤務時間が固まったら、介護のパート求人一覧で条件を絞り込んで比較してみてください。

まとめ:時給相場を把握してから求人を比較する

介護パートの時給は、資格の有無・地域・施設の種類で大きく変わります。無資格なら1,050円~1,300円程度、初任者研修修了なら1,150円~1,450円程度が全国的な目安です。都市部ほど時給は高く、訪問介護の身体介護のように業務内容で単価が変わる求人もあります。時給を上げたい場合は、資格取得・夜勤帯の勤務・身体介護の比率が高い求人という3つの方向性があります。求人を比較する際は、時給の数字だけでなく実働時間の考え方や手当の有無まで確認し、自分に合った働き方を選びましょう。

あわせて読みたい

介護パートの求人を探す

時給や勤務時間の条件を絞り込んで、自分に合った介護パートの求人を探してみましょう。

参考(一次情報)