この記事は、ケアマネジャー(介護支援専門員)への就職・転職を検討する方に向けて、給料・年収の実際を公的データで示します。介護業界でステップアップを目指す方にとって、ケアマネは人気の高い職種です。「給料は実際いくらか」「介護職と比べて高いのか」は気になるポイントでしょう。ここでは平均給料・年収に加え、勤務先別の違いや給料を上げる方法、長年対象外だった処遇改善加算の最新動向まで、2026年7月時点の情報で解説します。
記事でわかること
この記事でわかること
- ケアマネジャー(介護支援専門員)の平均給料・年収(公的データ)
- 給料の内訳(基本給・手当・賞与)と勤務先別の違い
- 介護職(介護福祉士)との給料比較
- ケアマネが長年「処遇改善加算の対象外」だった理由と2026年6月の新設動向
- 主任ケアマネや勤務先選びなど、給料を上げる具体的な方法
ケアマネジャー(介護支援専門員)の平均給料・年収
常勤・月給制のケアマネジャーの平均給与額は、1か月あたり375,410円です(令和6年9月時点)。これは厚生労働省「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査」の数値で、処遇改善加算を取得している事業所が対象です。単純に12か月分へ換算すると、おおよそ年収450万円程度となります。
この「平均給与額」は、基本給に加えて手当や賞与の一部を含んだ金額です。基本給と毎月決まって支払われる手当を合わせた「平均基本給等」は290,340円で、ここに賞与などが上乗せされます。なお別の公的統計「令和6年 賃金構造基本統計調査」では、ケアマネジャーの平均年収は約417.3万円です(きまって支給する現金給与額が月29.1万円、年間賞与等が約67.6万円)。調査の対象や算出方法によって数値に幅が出る点に留意しましょう。
| 項目 | 金額(令和6年9月時点) |
|---|---|
| 平均給与額(月額・常勤) | 375,410円 |
| うち平均基本給等 | 290,340円 |
| 年収(給与額の12か月換算の目安) | 約450万円 |
出典:厚生労働省「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査」(処遇改善加算取得事業所・月給・常勤の者)
非常勤(パート)の場合
非常勤・時給制のケアマネジャーの平均給与額は、1か月あたりおおよそ16万円台が目安です。ただしこれは平均的な実労働時間にもとづく金額のため、勤務日数や時間によって大きく変動します。週の勤務日数を抑えて働きたい方や、家庭と両立したい方には、非常勤も現実的な選択肢です。
給料の内訳(基本給・手当・賞与)
ケアマネジャーの給料は「基本給」「各種手当」「賞与(一時金)」の3つで構成されます。前出の「令和6年賃金構造基本統計調査」から内訳を見ると、次のとおりです。
| 内訳 | 金額の目安 | 備考 |
|---|---|---|
| きまって支給する現金給与額(月額) | 約29.1万円 | 基本給+毎月固定の手当(資格手当・役職手当・通勤手当など) |
| 年間賞与等 | 約67.6万円 | 年2回・合計で数十万円~数か月分が一般的。法人の経営状況で変動 |
| 年収の目安 | 約417.3万円 | 月額×12+年間賞与等 |
出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査」
基本給が高くても手当が少ない事業所、逆に基本給は控えめでも手当や賞与が手厚い事業所もあります。求人票を比較するときは、「月給」の金額だけでなく賞与回数や年収ベースで見比べることが、条件を正しく把握する近道です。
勤務先別の給料の違い
ケアマネジャーの働く場所は、大きく分けて居宅介護支援事業所・介護施設・地域包括支援センターの3つです。担う業務や夜勤・オンコールの有無によって、給料水準にも差が出ます。
| 勤務先 | 主な業務 | 給料の傾向 |
|---|---|---|
| 居宅介護支援事業所 | 在宅で暮らす利用者のケアプラン作成・給付管理 | 標準的。事業所の規模や加算の有無で差が出やすい |
| 介護施設(特養/老健/有料老人ホーム等) | 施設入所者のケアプラン作成。介護業務を兼務する場合もある | 施設全体の処遇改善加算の恩恵を受けやすく、比較的高めの傾向 |
| 地域包括支援センター | 主任ケアマネとして総合相談・要支援者の介護予防支援など | 主任ケアマネ要件があり、役職手当で高めになりやすい |
居宅のケアマネは、利用者宅を訪問してケアプランを作成する専門職です。その業務を担う場が居宅介護支援事業所です。一方、施設で働くケアマネは、施設が取得する加算の配分対象に含まれやすく、給料面で有利になる場合があります。職場ごとの役割の違いは介護支援専門員(ケアマネジャー)の解説もあわせて確認してみてください。
介護職(介護福祉士)との給料比較
ケアマネジャーは、介護職員より月あたり約3.7万円高い水準です。ケアマネは介護職からのステップアップ先として選ばれることが多い職種です。先述の「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査」で常勤・月給制の平均給与額を比べると、次のとおりです。
| 職種 | 平均給与額(月額・常勤) |
|---|---|
| 介護支援専門員(ケアマネジャー) | 375,410円 |
| 介護職員(全体) | 338,200円 |
年収にすると数十万円の差となり、ケアプラン作成という専門業務を担う対価が反映されています。介護福祉士として現場経験を積み、その後ケアマネを目指す王道のキャリアについては介護福祉士の記事も参考になります。
ケアマネは長年「処遇改善加算の対象外」だった
居宅介護支援事業所のケアマネジャーは、長年にわたり処遇改善加算(介護職員の賃上げを目的とした国の加算)の対象外でした。2024年6月には複数あった処遇改善加算が「介護職員等処遇改善加算」に一本化されましたが、その後も居宅介護支援は対象外のままだったのです。
施設で働くケアマネは、事業所の裁量で加算を配分してもらえる可能性がありました。とはいえ令和6年度の調査では、ケアマネジャーへ加算を配分したと回答した事業所は3割程度にとどまるとされています。「処遇が改善された実感がない」と感じるケアマネが少なくなかった背景には、こうした制度上の事情があります。処遇改善加算そのものの仕組みは処遇改善手当の記事で詳しく解説しています。
2026年6月、居宅介護支援にも処遇改善加算が新設
2026年6月サービス提供分から、居宅介護支援にも処遇改善加算が新設されました。2026年1月の社会保障審議会(介護給付費分科会)の答申で、これまで対象外だった居宅介護支援事業所への処遇改善加算の新設が正式に決定したものです。加算率は「2.1%」に設定され、同時期に対象へ加わった訪問看護(1.8%)などを上回る水準です。長年の課題に対する大きな一歩となりました。これにより居宅ケアマネも、初めて処遇改善加算による賃上げの対象に位置づけられました。
ただし加算は、事業所が要件を満たして算定し、その額が職員へ配分されて初めて手取りに反映されます。実際の増額は勤務先の対応状況によって変わるため、今後の動向は引き続き確認しておきたいところです。
ケアマネジャーが給料を上げる方法
制度面の追い風に加えて、自分自身のキャリアによって給料を高めていく方法もあります。代表的なものを整理しました。
- 主任介護支援専門員(主任ケアマネ)を取得する:管理職手当が付き、地域包括支援センターや居宅の管理者として年収500万円台を目指せるケースもあります。
- 管理者・管理職を目指す:事業所運営やマネジメントを担うことで役職手当が加わります。
- 特定事業所加算を取得している事業所を選ぶ:手厚い体制で運営する事業所は収益基盤が安定しており、給与水準も高めの傾向があります。
- 施設ケアマネとして働く:処遇改善加算の配分対象に含まれやすく、夜勤手当など施設ならではの手当が付く場合もあります。
- 年収ベースで求人を比較して転職する:基本給だけでなく賞与・各種手当を含めた総支給額で見比べることが、収入アップの近道です。
同じ「ケアマネジャー」でも、勤務先や役職、取得加算によって年収には大きな幅があります。今の職場で評価が頭打ちだと感じる場合は、条件のよい求人を探してみるのも選択肢のひとつです。
求人票で年収を見極めるチェックリスト
「月給が高い」だけで転職を決めると、入職後に「思ったより手取りが少ない」と後悔しがちです。求人を比較するときは、次の5点を確認すると失敗を避けられます。
- 賞与の回数と実績:「賞与年2回」だけでなく、前年度の支給月数(例:計4か月)まで確認する。
- 処遇改善加算の取得と配分:加算を取得しているか、ケアマネに配分しているかを面接で質問する。
- みなし残業の有無:基本給に固定残業代が含まれていないか、含む場合は何時間分かを見る。
- 資格手当・役職手当:主任ケアマネ手当や管理者手当の金額を個別に確認する。
- オンコール・夜勤の手当:施設ケアマネは回数と1回あたりの手当額を聞く。
たとえば月給30万円でも、賞与4か月なら年収は約480万円(30万円×12+30万円×4)です。月給32万円・賞与2か月の求人(年収約448万円)より高くなります。月給だけでは比較を誤ります。年収ベースで並べて見比べることが大切です。2026年6月新設の処遇改善加算が実際に手取りへ反映されるかは事業所次第のため、面接での確認が欠かせません。制度の最新動向は厚生労働省の介護・高齢者福祉のページでも確認できます。
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まとめ
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ケアマネジャー(介護支援専門員)の平均給与額は、月375,410円(常勤・月給)、年収にすると450万円前後が目安です(厚生労働省「令和6年度 介護従事者処遇状況等調査」)。介護職員より高い水準です。長年処遇改善加算の対象外だった居宅ケアマネも、2026年6月に加算率2.1%の処遇改善加算が新設され、待遇改善が動き出しています。主任ケアマネの取得や勤務先選びによって、給料を高める余地も十分にあります。最新の制度動向を踏まえつつ、まずは自分に合った働き方や求人を探すことから始めてみましょう。
参考(一次情報)
- 厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果」(ケアマネジャー・介護職員の平均給与額の出典)
- 厚生労働省「令和8年度介護報酬改定について」(居宅介護支援への処遇改善加算2.1%新設の公式資料)
- 厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査 結果の概況」(職種別の賃金・賞与データ)
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