障害者グループホームの加算一覧【2026年版】要件・単位数・減算の早見表

この記事は、障害者グループホーム(共同生活援助)の管理者、サビ管(サービス管理責任者)、請求担当者向けです。「うちの類型で取れる加算はどれか」「単位数と要件は何か」「届出はいつまでか」。この3点を一枚で把握できるように、2026年9月時点の情報を整理しました。

結論から言うと、GHの報酬は「基本報酬(3類型×障害支援区分)+加算-減算」で決まります。令和6年度(2024年度)改定で、世話人の手厚い配置は基本報酬から切り離されました。代わりに人員配置体制加算(区分4以上83単位/日など)で評価されます。加算の体制届は毎月15日以前の受理で翌月から、16日以降なら翌々月からの算定です。

本記事では、基本報酬の構造→加算の早見表→取りやすい順→減算→体制届と請求実務→FAQの順に進みます。夜間支援等体制加算(Ⅰ)(Ⅱ)(Ⅲ)と家賃補助(特定障害者特別給付費)は、グループホーム(共同生活援助)の請求実務で解説済みです。本記事では要点のみに絞ります。

記事でわかること

共同生活援助の加算とは|基本報酬の構造と加算の位置づけ

GHの加算は、基本報酬に上乗せして「体制」や「個別の支援実績」を評価する仕組みです。まず基本報酬の構造を押さえないと、どの加算が自事業所に関係するか判断できません。

基本報酬は「3類型×障害支援区分」で決まる

共同生活援助には次の3類型があり、それぞれ基本報酬の水準と算定できる加算が異なります。

  • 介護サービス包括型:世話人と生活支援員を自前で配置し、入浴・排せつ・食事の介護を事業所内で行う類型。最も多い形態です。
  • 日中サービス支援型:常時の支援体制を確保し、日中も住居内で支援する類型。夜間支援従事者の配置が必須で、基本報酬は3類型で最も高い水準です。
  • 外部サービス利用型:介護を外部の居宅介護事業所に委託する類型。基本報酬は低く、加算の対象も一部限定されます。

基本報酬は障害支援区分ごとに単位が設定されています。介護サービス包括型の例では、令和6年度改定後の共同生活援助サービス費(Ⅰ)は区分6で600単位/日です。出典は厚生労働省「令和6年度障害福祉サービス等報酬改定における主な改定内容」です。

令和6年度改定で「世話人の手厚い配置」は加算に移った

令和6年度(2024年度)改定の前は、世話人の配置(4:1・5:1・6:1)ごとに基本報酬が分かれていました。改定後は基本報酬を一本化し、基準を上回る配置は人員配置体制加算で評価する形に変わりました。体制届(体制等状況一覧表)の人員配置区分も「6:1」「10:1」「5:1」に整理されています。

定員規模は「減算」と「夜間支援の単位」に効く

定員規模そのものは基本報酬の区分ではありません。ただし、住居の入居定員や、一体的に運営する住居の合計定員が大きい場合は大規模住居等減算の対象になります。夜間支援等体制加算も、夜間支援従事者1人が担当する利用者数に応じて単位数が下がる設計です。定員設計は「基本報酬×人数」だけでなく、減算と夜間支援の単位も含めて検討してください。

令和8年6月以降の新規指定事業所は基本報酬が1000分の972

令和8年度(2026年度)改定で、新規指定事業所の基本報酬を抑える応急的な特例が設けられました。対象は令和8年6月1日以降に新規指定を受けた事業所で、所定単位数の1000分の972を算定します。共同生活援助では介護サービス包括型・日中サービス支援型が対象で、外部サービス利用型は対象外です。重度障害者支援加算・医療的ケア対応支援加算・医療連携体制加算(Ⅳ)を算定した利用者は、その月は従前の単位数です。視覚・聴覚言語障害者支援体制加算か高次脳機能障害者支援体制加算を算定した月は、事業所全体が従前の単位数になります。既存事業所には影響しません。改定全体の内容は令和8年6月施行の障害福祉サービス等報酬改定の解説にまとめています。

障害者グループホームの加算一覧【早見表】

単位数と対象類型は、報酬告示(平成18年厚生労働省告示第523号)と報酬算定構造で確認したものです。報酬算定構造は令和6年4月版と令和8年6月施行分の両方を照合しました。取りやすさは3段階です。既存の職員体制で届出だけで算定できるものを★★★、支援実績や専門職の配置が必要なものを★★としています。専用の体制整備や自治体との調整が必要なものは★です。

加算名 単位数 主な要件 対象類型 届出 取りやすさ
人員配置体制加算(Ⅰ) 区分4以上83単位/日、区分3以下77単位/日 世話人または生活支援員を特定従業者数換算方法(週40時間換算)で12:1以上加配 包括(日中・外部は別区分。下の行を参照) 要 ★★★
人員配置体制加算(Ⅱ) 区分4以上33単位/日、区分3以下31単位/日 同上で30:1以上加配 包括(日中・外部は別区分。下の行を参照) 要 ★★★
人員配置体制加算(Ⅴ)~(Ⅷ) (Ⅴ)区分4以上138単位/日、区分3は121単位/日。(Ⅵ)区分4以上53単位/日、区分3は45単位/日。日中を住居以外で過ごす利用者は(Ⅶ)131/112単位、(Ⅷ)50/42単位 (Ⅴ)(Ⅶ)は7.5:1以上、(Ⅵ)(Ⅷ)は20:1以上の加配。(Ⅸ)~(Ⅻ)は個人単位で居宅介護等を使う特例の利用者向け 日中 要 ★★
人員配置体制加算(ⅩⅢ)(ⅩⅣ) (ⅩⅢ)73単位/日、(ⅩⅣ)28単位/日 (ⅩⅢ)は12:1以上、(ⅩⅣ)は30:1以上の加配 外部 要 ★★★
夜間支援等体制加算(Ⅰ)~(Ⅲ) (Ⅰ)夜勤配置、(Ⅱ)宿直配置、(Ⅲ)常時連絡体制10単位/日。(Ⅰ)は区分と担当利用者数、(Ⅱ)は担当利用者数で変動 夜間支援従事者の配置または連絡体制。(Ⅳ)~(Ⅵ)は(Ⅰ)への加配区分 包括・外部(日中は夜勤職員加配加算) 要 ★★★
夜勤職員加配加算 149単位/日 共同生活住居ごとに、基準の夜間支援従事者に加えて1人以上を追加配置 日中 要 ★★
日中支援加算(Ⅰ) 対象者1人539単位/日、2人以上270単位/日 65歳以上または区分4以上で住居外で過ごすことが困難な利用者に日中支援。包括は土日祝の支援は算定不可 包括・外部(日中は対象外) 不要(実績で算定) ★★
日中支援加算(Ⅱ) 区分4以上:1人539単位/日、2人以上270単位/日。区分3以下:1人270単位/日、2人以上135単位/日 心身の状況等で日中活動サービスを利用できない利用者に日中支援。令和6年度から初日から算定可 包括・外部(日中は対象外) 不要(実績で算定) ★★
重度障害者支援加算(Ⅰ) 360単位/日。算定開始から180日以内はさらに500単位/日を上乗せ 区分6で重度障害者等包括支援の対象者等を受け入れ、必要な体制を確保。行動関連項目18点以上の利用者は要件を満たせば上乗せあり 包括・日中 要 ★★
重度障害者支援加算(Ⅱ) 180単位/日。算定開始から180日以内はさらに400単位/日を上乗せ 区分4以上の強度行動障害を有する利用者を受け入れ、強度行動障害支援者養成研修修了者等を配置。行動関連項目18点以上の利用者は要件を満たせば上乗せあり 包括・日中 要 ★★
医療的ケア対応支援加算 120単位/日 看護職員を常勤換算1以上加配し、医療的ケアが必要な利用者を支援。重度障害者支援加算(Ⅰ)とは併算定不可 包括・日中・外部 要 ★
看護職員配置加算 70単位/日 基準の従業者に加え看護職員を常勤換算1以上配置し、日常的な健康管理等を実施 包括・日中・外部 要 ★
医療連携体制加算(Ⅰ)~(Ⅶ) 区分ごとに設定(詳細記事参照) 医療機関等との連携により看護職員が訪問し看護や喀痰吸引等の指導を実施 包括・外部・日中 区分による ★★
精神障害者地域移行特別加算 300単位/日 精神科病院に1年以上入院し、退院後1年以内の精神障害者に、社会福祉士・精神保健福祉士・公認心理師等が相談援助等を実施 包括・外部・日中 要 ★★
強度行動障害者地域移行特別加算 300単位/日 障害者支援施設等に1年以上入所し、退所後1年以内の強度行動障害者を支援。重度障害者支援加算とは併算定不可 包括・日中 要 ★★
強度行動障害者体験利用加算 400単位/日 強度行動障害者の地域移行に向けた体験利用に、研修修了者を配置して対応 包括・日中 要 ★
自立生活支援加算(Ⅰ) 1,000単位/月(計画見直しから6か月) 一人暮らし等を希望する利用者の個別支援計画を見直し、移行に向けた支援を実施。同一事業所で1回限り 包括・外部 要 ★★
自立生活支援加算(Ⅱ) 500単位/回(入居中2回・退居後1回) 日中サービス支援型で、単身生活が見込まれる利用者に退居前の相談・居宅訪問と、退居後30日以内の訪問相談を実施 日中 不要(実績で算定) ★★
自立生活支援加算(Ⅲ) 利用期間3年以内80単位/日、3年超4年以内72単位/日、4年超5年以内56単位/日、5年超40単位/日 移行支援住居(定員2~7人)として登録し、社会福祉士または精神保健福祉士のサビ管を専任配置 包括・外部 要(住居登録) ★
退居後共同生活援助サービス費 2,000単位/月(退居月から3か月。市町村が必要と認めれば6か月まで) 自立生活支援加算(Ⅰ)または(Ⅲ)を算定した退居者に、月2回以上の訪問等で相談援助 包括・外部 要 ★★
ピアサポート実施加算・退居後ピアサポート実施加算 各100単位/月 自立生活支援加算(Ⅲ)(退居後は退居後サービス費)の算定が前提。ピアサポート研修修了者を2名以上(1名以上は障害当事者等)配置し相談援助を実施 包括・外部 要 ★
居住支援連携体制加算 35単位/月 自立生活支援加算(Ⅰ)に加算。居住支援法人等と連携する体制 包括・外部 要 ★
地域居住支援体制強化推進加算 500単位/回(月1回限度) 自立生活支援加算(Ⅰ)に加算。居住支援法人と共同し協議会等へ課題を報告 包括・外部 要 ★
集中的支援加算(Ⅰ) 1,000単位/回(月4回・3か月以内) 状態が悪化した強度行動障害者に、広域的支援人材が訪問等で集中的支援 包括・外部・日中 都道府県等への申請 ★
集中的支援加算(Ⅱ) 500単位/日(3か月以内) 集中的支援を受け入れて環境調整等を実施 包括・外部・日中 都道府県等への申請 ★
高次脳機能障害者支援体制加算 41単位/日 高次脳機能障害者が利用者の30%以上、かつ養成研修修了者を50:1以上配置 包括・外部・日中 要 ★
視覚・聴覚言語障害者支援体制加算(Ⅰ)(Ⅱ) (Ⅰ)51単位/日、(Ⅱ)41単位/日 重度の視覚・聴覚・言語機能障害者が(Ⅰ)50%以上、(Ⅱ)30%以上で、専門職員を配置 包括・外部・日中 要 ★
障害者支援施設等感染対策向上加算(Ⅰ)(Ⅱ) (Ⅰ)10単位/月、(Ⅱ)5単位/月 感染症対策の研修・訓練の実施、医療機関との連携体制 包括・外部・日中 要 ★★
新興感染症等施設療養加算 240単位/日(月5日限度) 新興感染症等に感染した利用者を住居内で療養させ、相談対応・診療等を実施 包括・外部・日中 不要(実績で算定) ★
福祉・介護職員等処遇改善加算 基本報酬等に加算率を乗じる。令和8年6月以降は包括・日中12.1%~16.9%、外部16.8%~23.3% キャリアパス要件・職場環境等要件・賃金改善計画 包括・外部・日中(外部は加算率が高い) 要(計画書提出) ★★★

表内の「包括」は介護サービス包括型、「外部」は外部サービス利用型、「日中」は日中サービス支援型を指します。

早見表以外の加算・減算

次の加算・減算も報酬告示(平成18年厚生労働省告示第523号)の共同生活援助の項に定められています。単位数は令和8年6月施行後も令和6年4月と同じです。算定前に、留意事項通知と指定権者の資料で細かな要件を確認してください。

  • 入院時支援特別加算・長期入院時支援特別加算:入院時支援特別加算は、月の入院期間(初日と最終日を除く)が3日以上7日未満なら561単位、7日以上なら1,122単位です(月1回)。入院先を訪問し、連絡調整や被服等の準備を行った場合に算定します。長期入院時支援特別加算は、月の入院日数が2日を超えた分について1日につき包括122単位・日中150単位・外部76単位です(入院初日から3か月まで)。入院時支援特別加算を算定する月は算定できません。実績記録票(様式18-1)に記載します。
  • 帰宅時支援加算・長期帰宅時支援加算:個別支援計画に基づく帰省等の外泊が対象です。帰宅時支援加算は、月の外泊期間(初日と最終日を除く)が3日以上7日未満なら187単位、7日以上なら374単位です(月1回)。長期帰宅時支援加算は、月の外泊日数が2日を超えた分について1日につき包括40単位・日中50単位・外部25単位です(外泊初日から3か月まで)。帰宅時支援加算を算定する期間は算定できません。
  • 地域生活移行個別支援特別加算:670単位/日。医療観察法対象者や刑務所出所者等を受け入れ、精神科医等との連携体制で支援する場合に、原則3年以内で算定します。3類型とも対象です。
  • 通勤者生活支援加算:18単位/日。利用者の50%以上が一般就労している事業所で、職場の対人関係の調整や金銭管理の指導など就労定着の支援を行う体制です。対象は包括・外部で、届出が必要です。
  • 福祉専門職員配置等加算:常勤の世話人・生活支援員に占める有資格者(社会福祉士・介護福祉士・精神保健福祉士・公認心理師)の割合で決まります。35%以上なら(Ⅰ)10単位/日、25%以上なら(Ⅱ)7単位/日です。(Ⅲ)4単位/日は、常勤職員が75%以上か、勤続3年以上の常勤職員が30%以上の場合です。3類型とも対象で、体制届の項目にあります。
  • 喀痰吸引等の評価:共同生活援助には「喀痰吸引等支援体制加算」という名称の加算はありません。認定特定行為業務従事者が喀痰吸引等を行った日は医療連携体制加算(Ⅵ)100単位/日を算定します。看護職員が認定特定行為業務従事者に指導した日は、(Ⅴ)500単位/日(看護職員1人につき)です。医療的ケア対応支援加算などとの併算定制限があります。
  • 利用者負担上限額管理加算:共同生活援助の報酬告示・報酬算定構造には設定されていません。GHが上限額管理事業所として他事業所分をとりまとめても、この加算は請求できません。上限額管理の手順は障害福祉の利用者負担上限額管理の記事で解説しています。
  • 大規模住居等減算:共同生活住居の入居定員が大きい場合に基本報酬を減算します。介護サービス包括型は定員8人以上で所定単位数の95%、21人以上で93%です。一体的に運営する住居の合計定員が21人以上の場合も95%です。日中サービス支援型は21人以上で93%、一体的運営で合計21人以上なら95%です。外部サービス利用型は8人以上で90%、21人以上で87%です。体制届の「大規模住居」欄で申告します。

主要な加算の要件と実務ポイント

ここでは、早見表の中でも算定額が大きく、判断を誤りやすい加算を類型別に解説します。

人員配置体制加算(Ⅰ)(Ⅱ)|週40時間換算に注意

結論として、旧4:1・5:1の配置を維持している事業所は、この加算を届け出ないと収入が下がります。要件は、世話人または生活支援員を「特定従業者数換算方法」で利用者12:1以上(Ⅰ)、30:1以上(Ⅱ)加配していることです。

特定従業者数換算方法は週40時間で換算します。指定基準の常勤換算(週32~40時間等)とは別の計算なので、シフト表から別途算出してください。日中サービス支援型は(Ⅴ)~(Ⅻ)、外部サービス利用型は(ⅩⅢ)(ⅩⅣ)と、類型ごとに区分と単位数が分かれています。厚生労働省Q&A(令和6年3月29日 VOL.1)では、雇用形態は問わない一方、有給休暇や病休で換算数が減る点が示されています。月末に基準を割り込んでいないか、毎月の勤務実績で確認する運用が必要です。

日中支援加算(Ⅰ)(Ⅱ)|令和6年度から(Ⅱ)は初日から算定

日中支援加算は、利用者が日中に住居で過ごした日の支援を評価する加算です。(Ⅰ)は65歳以上または区分4以上で、住居外で過ごすことが困難な利用者が対象です。(Ⅱ)は心身の状況等で日中活動サービスを利用できない利用者が対象です。

改定前の(Ⅱ)は「3日目以降」しか算定できませんでした。令和6年度改定で、介護サービス包括型・外部サービス利用型は支援初日から算定できます。単位数は同日に支援した対象者の人数(1人か2人以上か)で変わるため、実績記録票に「誰に」「何時から何時まで」支援したかを残しておきます。日中サービス支援型は基本報酬に日中支援が含まれるため、(Ⅰ)(Ⅱ)とも対象外です。また介護サービス包括型の(Ⅰ)は、土日祝日に行った支援は算定できません。

重度障害者支援加算(Ⅰ)(Ⅱ)|研修修了者の配置が前提

(Ⅰ)は区分6の重度障害者等包括支援の対象者等を受け入れる体制を評価します。(Ⅱ)は区分4以上の強度行動障害者を受け入れる体制が対象です。(Ⅱ)は強度行動障害支援者養成研修(実践研修)の修了者配置が前提です。単位数は(Ⅰ)360単位/日、(Ⅱ)180単位/日です。算定開始から180日以内は、(Ⅰ)にさらに500単位/日、(Ⅱ)にさらに400単位/日が上乗せされます。中核的人材を配置し行動関連項目18点以上の利用者を支援した場合は150単位/日が加わり、180日以内はこれに200単位/日が上乗せされます。受入区分との併算定の関係や研修要件の詳細は、告示の別表と留意事項通知で確認してください。

一人暮らし等への移行支援|自立生活支援加算(Ⅰ)(Ⅲ)と退居後サービス費

令和6年度改定の目玉が、一人暮らし等を希望する利用者への移行支援の体系化です。流れは次のとおりです。

  1. 利用者本人の希望を確認し、対面の会議で個別支援計画を見直す(自立生活支援加算(Ⅰ)1,000単位/月、6か月)。
  2. 居住支援法人等と連携する(居住支援連携体制加算35単位/月、地域居住支援体制強化推進加算500単位/回)。
  3. 自立生活支援加算(Ⅲ)を算定する事業所では、ピアサポート研修修了者が同じ立場から支援する(ピアサポート実施加算100単位/月)。
  4. 退居後3か月は月2回以上の訪問等で相談援助を続ける(退居後共同生活援助サービス費2,000単位/月)。

Q&Aでは、最終的に退居に至らなくても(Ⅰ)は算定できること、同一事業所では利用者1人につき1回限りであることが示されています。また退居後サービス費は、同一法人の自立生活援助や地域定着支援と併給できますが、担当従業者の兼務はできません。

(Ⅲ)の移行支援住居は、定員2~7人の住居を専用に登録し、社会福祉士または精神保健福祉士の資格を持つサビ管を専任で置く必要があります。常勤換算0.5の兼務配置では算定できません。日中サービス支援型の一人暮らし移行支援は、自立生活支援加算(Ⅱ)500単位/回(入居中2回・退居後1回まで)で評価されます。

入院時・帰宅時の加算|「本体報酬が算定できない日」を起点に考える

GHの本体報酬は、入院・外泊の初日と最終日を除く期間は算定できません。実績記録票の記載例(厚生労働省)でも「入院又は外泊の期間は初日及び最終日は含まない」と明記されています。入院時支援特別加算や帰宅時支援加算は、この本体報酬が算定できない期間に行った支援を月単位で評価する加算です。

算定の可否は「訪問して何をしたか」の記録で決まります。入院先での連絡調整、被服等の準備、家族との調整の日時と内容を支援記録に残し、実績記録票の該当欄に区分を記載してください。入院時支援特別加算は、月の入院日数(初日と最終日を除く)が3日以上7日未満なら561単位、7日以上なら1,122単位です。帰宅時支援加算は、外泊日数3日以上7日未満なら187単位、7日以上なら374単位です。

地域移行系の加算|精神障害・強度行動障害

精神障害者地域移行特別加算は、精神科病院等に1年以上入院していた利用者に、社会福祉士等が相談援助を行った場合に300単位/日を算定します。強度行動障害者地域移行特別加算も同じ300単位/日で、障害者支援施設等に1年以上入所していた利用者が対象です。こちらは介護サービス包括型・日中サービス支援型のみ算定できます。いずれも退院・退所から1年以内に限られるため、対象者の退院(退所)日と算定期限を台帳で管理してください。

夜間支援等体制加算・医療連携体制加算は詳細記事へ

夜間支援等体制加算は(Ⅰ)夜勤、(Ⅱ)宿直、(Ⅲ)常時連絡体制の3区分に加え、(Ⅳ)~(Ⅵ)の加配区分があります。単位数は障害支援区分と担当利用者数で細かく分かれるため、冒頭で紹介したGHの請求実務の記事の単位表を参照してください。医療連携体制加算(Ⅰ)~(Ⅶ)の要件と単位数は医療連携体制加算の横断解説にまとめています。

取りやすい順|GHで優先すべき加算の考え方

結論として、優先順位は「既存体制で届出だけのもの」→「実績記録で取れるもの」→「専門職や専用体制が必要なもの」の順です。

  1. 届出だけで取れる体制加算(★★★):人員配置体制加算、夜間支援等体制加算、処遇改善加算。旧4:1・5:1で運営してきた事業所は、人員配置体制加算の届出漏れが最大の取りこぼしです。
  2. 実績記録で取れる加算(★★):日中支援加算、自立生活支援加算(Ⅱ)、新興感染症等施設療養加算。記録の様式を整えるだけで算定できます。
  3. 研修修了者の配置で広がる加算(★★):重度障害者支援加算、精神障害者地域移行特別加算、強度行動障害者地域移行特別加算。職員の研修受講を年間計画に入れます。
  4. 専用体制が必要な加算(★):医療的ケア対応支援加算、看護職員配置加算、自立生活支援加算(Ⅲ)、集中的支援加算、高次脳・視覚聴覚の体制加算。採用や住居登録が前提なので、収支シミュレーションをしてから着手します。

外部サービス利用型は、重度障害者支援加算や強度行動障害者の地域移行・体験利用の加算の対象外です。その代わり処遇改善加算の加算率が高く設定されているため、処遇改善加算の上位区分を確実に取ることが収入に直結します。

減算一覧|GHで起きやすい減算と率

加算を積み上げても、減算が1つ入ると月単位で収入が大きく削られます。共同生活援助に関係する主な減算は次のとおりです(率は所定単位数に対する割合)。

減算 率・内容 実務上の注意
人員欠如減算 世話人・生活支援員が基準の1割超不足:翌月から70%。1割以内:翌々月から70%。3か月以上継続:50%。サビ管欠如:5か月未満70%、5か月以上50% 退職・休職が出た月に常勤換算を再計算。1割以内なら翌月末までの補充で回避できる
個別支援計画未作成減算 3か月未満70%、3か月以上50% サビ管不在時に計画が更新されないまま請求するケースが多い
身体拘束廃止未実施減算 10% 委員会の定期開催、指針整備、研修実施、やむを得ない場合の記録の4点
虐待防止措置未実施減算 1% 委員会・研修・担当者の3点。令和6年度から適用
業務継続計画未策定減算 3%(居住系) 感染症・災害のBCP策定と研修・訓練。共同生活援助は3%
情報公表未報告減算 10% 障害福祉サービス等情報公表システムへの未報告
大規模住居等減算 包括:定員8人以上で95%、21人以上で93%、一体的運営で合計21人以上は95%を算定。日中:21人以上で93%、一体的運営で95%。外部:8人以上で90%、21人以上で87% 一体的運営の判定は指定権者による

定員超過については、留意事項通知の通則にある定員超過利用減算の対象サービスに共同生活援助は含まれていません。ただし、定員を超える受入は指定基準違反として指導対象になります。各住居の定員と利用者数の整合は運営指導の必須確認事項です。

体制届と請求実務|15日ルール・実績記録票・返戻例

体制届は「15日以前なら翌月、16日以降なら翌々月」

加算の算定開始は、体制届(介護給付費等算定に係る体制等に関する届出)の受理日で決まります。厚生労働省の留意事項通知は「毎月15日以前になされた場合には翌月から、16日以降になされた場合には翌々月から、算定を開始する」と定めています。4月1日から算定したければ、3月15日までに指定権者へ届出が必要です。

令和6年度改定で新設された加算も届出が必要です。人員配置体制加算、自立生活支援加算(Ⅰ)、ピアサポート実施加算、高次脳機能障害者支援体制加算などが該当します。体制等状況一覧表の共同生活援助欄には、夜間支援等体制、看護職員配置体制、福祉専門職員配置等、重度障害者支援職員配置などの項目が並びます。大規模住居、高次脳機能障害支援体制、視覚・聴覚等支援体制の欄もあります。届出済みの項目と請求ソフトの体制設定が一致しているか、毎年4月に照合してください。

実績記録票(様式18-1)の記載区分

共同生活援助の実績記録票では、加算ごとに数字で区分を記載します。厚生労働省の記載例では、日中支援加算は(Ⅰ)を「1」、(Ⅱ)を「2」と記載します。夜間支援等体制加算は(Ⅰ)「1」(Ⅱ)「2」(Ⅲ)「3」で、(Ⅰ)と(Ⅳ)の併算定は「4」です。入院・外泊は「入院」「外泊」と文字で記載し、通常の支援日は記載不要です。退居後サービスは退居月と別の月なら基本情報と日付のみ記載します。

返戻・過誤になりやすい例

  • 体制届の受理月と請求ソフトの算定開始月がずれている(翌々月開始なのに翌月から請求)。
  • 入院・外泊の初日・最終日以外の日に本体報酬を請求している。
  • 日中支援加算を日中サービス支援型で請求している。
  • 自立生活支援加算(Ⅰ)を同一利用者に2回目の期間で請求している(退居後に再入居した場合を除く)。
  • 集中的支援加算を都道府県等への申請・登録前の月から請求している。
  • 人員配置体制加算の換算が月途中の退職で基準を割ったまま請求している。

返戻は国保連の審査で機械的に弾かれますが、過誤(後日の指導で判明する誤り)は自主点検でしか防げません。加算の要件チェックリストを月次請求の前工程に組み込むのが確実です。

よくある誤りと運営指導・審査での指摘

  • 人員配置体制加算の換算根拠が示せない:週40時間換算の計算シートを月ごとに保存し、勤務実績表と突合できる状態にしておきます。
  • 日中支援加算の「日中活動を利用できない理由」が記録にない:体調不良・通所先の休業など理由を支援記録に残します。
  • 入院時支援特別加算の訪問記録がない:訪問日時・面会相手・連絡調整の内容・持参物を記録します。
  • 研修修了者が退職したまま重度障害者支援加算を請求:退職月に体制変更届を出し、算定を止めます。
  • 身体拘束の委員会が「実施したことにしている」:議事録と参加者名簿がなければ減算の対象です。
  • 地域連携推進会議を開いていない:令和7年度(2025年度)から義務化。年1回以上の会議と見学、記録の公表が求められます。減算ではありませんが運営指導で確実に確認されます。

よくある質問(FAQ)

外部サービス利用型で取れる加算は何ですか?

夜間支援等体制加算、日中支援加算(Ⅰ)(Ⅱ)、精神障害者地域移行特別加算、通勤者生活支援加算が代表です。人員配置体制加算は外部サービス利用型専用の区分があり、(ⅩⅢ)12:1で73単位/日、(ⅩⅣ)30:1で28単位/日です。自立生活支援加算(Ⅰ)(Ⅲ)、退居後外部サービス利用型共同生活援助サービス費、処遇改善加算も算定できます。重度障害者支援加算、強度行動障害者地域移行特別加算、強度行動障害者体験利用加算、夜勤職員加配加算は対象外です。

日中サービス支援型で日中支援加算は取れますか?

(Ⅰ)(Ⅱ)とも対象外です。報酬告示で、日中支援加算を算定できるのは介護サービス包括型と外部サービス利用型に限られています。日中サービス支援型の基本報酬に日中の支援が含まれているためです。

体制届を16日に出した場合、加算はいつから算定できますか?

翌々月からです。留意事項通知は、15日以前の届出は翌月から、16日以降は翌々月からと定めています。月初から算定したい場合は前々月の15日までに出す運用にしてください。

自立生活支援加算(Ⅰ)は退居しなかった場合に返還が必要ですか?

不要です。厚生労働省Q&A VOL.1で、最終的に退居に至らなくても算定できることが示されています。ただし同一事業所では利用者1人につき1回限りで、再入居後は改めて算定できます。

令和8年6月以降に新規指定を受けたGHは加算も減りますか?

基本報酬が1000分の972になる特例で、加算そのものの単位数は変わりません。ただし処遇改善加算のように基本報酬等に率を乗じる加算は、結果として金額が下がります。重度障害者支援加算や医療的ケア対応支援加算を算定する利用者分の基本報酬は従前単価です。

まとめ

  • GHの報酬は「基本報酬(3類型×区分)+加算-減算」。令和6年度改定で世話人の加配は人員配置体制加算に移ったので、届出漏れがないか今すぐ確認する。
  • 早見表で自事業所の類型に該当する加算を洗い出し、★★★→★★→★の順に着手する。
  • 体制届は15日以前で翌月、16日以降で翌々月。算定開始月と請求ソフトの設定を照合する。
  • 日中支援・入院時支援・帰宅時支援は「誰に・いつ・何をしたか」の記録が算定の根拠。実績記録票(様式18-1)の区分記載と支援記録をセットで残す。
  • 減算は人員欠如・個別支援計画未作成・身体拘束・BCP・情報公表の5つを毎月チェックする。

加算を増やすほど、体制届・実績記録票・請求データの整合を取る事務負担は重くなります。人員配置体制加算の換算や一人暮らし移行支援の期間管理は、担当者1人で抱えるとミスが出やすい領域です。

WITH福祉は障害福祉専門の請求代行サービスです。毎月20,000件以上の請求を代行し、導入事業所は約1,200か所、全国47都道府県に対応しています。実績記録票をFAXで送るだけで請求事務の負担を90%削減でき、加算の算定漏れや返戻原因の確認もサポートします。

WITH福祉の詳細を見る

人材採用にお困りの施設様は、e介護転職への求人掲載もご検討ください。あわせて世話人の求人一覧も参考になります。

あわせて読みたい

参考(一次情報)