LIFEが国保中央会へ移管(2026年5月)|加算を落とさないための移行チェック

※本記事は2026年6月17日時点の公開情報に基づきます。詳細は必ず最新の厚労省・国保中央会の案内でご確認ください。

科学的介護情報システム「LIFE」の運営主体が、2026年5月11日から厚生労働省(厚労省)から国民健康保険中央会(国保中央会)へ移りました。単なる引っ越しではなく、2026年7月31日までに各事業所・施設で「移行作業」を終えないと、科学的介護推進体制加算などのLIFE関連加算が継続して算定できなくなるという、現場リーダー・事務に直結する変更です。この記事では、何をいつまでにやるのかを、できるだけかみくだいて整理します。

まず結論(おさえておきたい3点)
  • 2026年5月11日にLIFEの運営主体が国保中央会へ移管。新システム(国保中央会運用LIFE)が稼働しました。これは「決定済み」の事実です。
  • LIFE関連加算を続けるには、2026年5月11日〜7月31日の間に「移行作業」を完了させる必要があります。旧システム(厚労省運用LIFE)は2026年9月1日にサービス停止の予定です。
  • 必要な作業は大きく3つ。(1)電子証明書の取得・設定 (2)新システムへの移行 (3)利用者情報の再登録です。アカウントのID・パスワードと事業所情報は引き継がれますが、利用者情報・様式情報は引き継がれません

そもそも何が変わったの?(背景)

LIFE(科学的介護情報システム)とは、ADLや栄養・口腔・認知症の状態などの情報を国に提出し、フィードバックを受けてケアの質向上に活かす仕組みです。 科学的介護推進体制加算をはじめとするLIFE関連加算は、このLIFEへの情報提出が算定要件になっています。

今回の変更は、2026年4月から「介護情報基盤」が稼働を始めたことに伴うものです。LIFEの運営主体が厚労省から国保中央会へ移り、2026年5月11日から「国保中央会運用LIFE」としてサービスが始まりました。提出する様式そのものは変わりませんが、システムの操作環境とログインの仕組みが変わるため、各事業所で切り替え作業が必要になります。

主な変更点として、厚労省の事務連絡(介護保険最新情報Vol.1484)では次の5点が示されています。

  • バックアップファイルのやり取りを廃止(利用者情報をサーバー上で保持)
  • 電子証明書の導入
  • 端末認証用の一時パスコード認証の廃止
  • LIFEウェブサイトからのログイン機能の導入
  • 利用者情報を正確にチェックするための機能の導入

対象になるLIFE関連加算(自事業所に該当があるか確認)

LIFEへの情報提出が算定要件となっている加算が対象です。サービス種別により異なりますが、代表的なものとして以下が挙げられます。自事業所・施設で算定している加算があるかを、まず確認してください。

  • 科学的介護推進体制加算
  • ADL維持等加算
  • 個別機能訓練加算(Ⅱ)など
  • リハビリテーションマネジメント関連の加算
  • 栄養マネジメント強化加算
  • 褥瘡マネジメント加算
  • 排せつ支援加算
  • 自立支援促進加算 など

※算定可能な加算はサービス種別・施設区分によって異なります。自事業所の対象加算は、運営指導資料や請求ソフトの設定、最新の厚労省Q&Aで必ずご確認ください。

移行チェックリスト(7月31日までにやること)

厚労省の事務連絡で示された「必要な作業」をもとに、実務の流れを整理しました。順番に確認してください。

移行チェックリスト
  1. 自事業所がLIFE関連加算を算定しているか確認する。該当があれば移行作業が必須です。
  2. 電子証明書(介護保険証明書/介護DX証明書)の取得・要否を確認し、早めに取得・インストールする。事業所内での要否確認に時間がかかる場合があるため、移行作業を始める前の対応が推奨されています。
  3. 厚労省ウェブサイト等で公開された「移行ガイド」を確認する。具体的な手順はガイドに沿って進めます。
  4. 厚労省運用LIFEから国保中央会運用LIFEへ移行する。移行でID・パスワードと事業所情報は引き継がれますが、利用者情報・様式情報は引き継がれません。
  5. 国保中央会運用LIFEで利用者情報を再登録する。情報提出には再登録が必要です。
  6. 旧システムのフィードバックが必要なら、9月1日のサービス停止前にPDF等で出力・保存する。旧システムのデータは新システムのフィードバック集計対象外になります。

移行期間中の様式提出はどうする?

2026年5月11日以降の様式情報の提出先は、移行作業の前後で切り替わります。厚労省の事務連絡では、おおむね次のように整理されています。

  • 移行作業前:厚労省運用LIFE(旧システム)から提出
  • 移行作業後:国保中央会運用LIFE(新システム)から提出
  • 旧システムで提出済みの月分を、新システムで再提出する必要は原則ありません。
  • 「少なくとも3か月ごと」という提出頻度の考え方は維持され、起算点は旧システムへ最後に提出した月とされています。

ただし注意点があります。移行作業を行った月のサービス提供分について、移行前に一部の利用者だけ旧システムへ提出していた場合は、移行後に新システムで改めて全員分を提出する必要があるとされています。提出漏れ・二重対応に注意してください。

期限に間に合わないとき(移行期の取扱い)

移行期間(7月31日まで)の中で移行作業がまだ完了していない場合は、その間は旧システムへデータを提出して差し支えない、という取扱いが示されています。また、移管に伴う「ADL維持等加算」については経過措置も提示されています。

あわせて、システム移行に伴う不具合やID発行の遅れなど、事業所の責に帰さない事情で提出が期限を過ぎた場合に、一定の条件のもとで算定を認める柔軟な取扱いがあるとの情報もあります。ただしこうした特例は「期限を過ぎてもよい」という意味ではありません期限内に提出する意思があること、復旧後に速やかに提出することなどが条件とされ、無条件で猶予されるものではない点に注意が必要です。経過措置・特例の正確な適用範囲と条件は、必ず厚労省・国保中央会が発出する最新の事務連絡・Q&Aの原文でご確認ください。

事業者への影響(実務の目線で)

「システムの引っ越しだから様子見でよい」と考えるのは危険です。移行作業を完了しないと加算の継続算定ができなくなるため、算定中の事業所では早めの着手が安全です。とくに次の点を押さえておくと、慌てずに済みます。

  • 電子証明書の取得は社内確認に時間がかかることがあり、ボトルネックになりやすい工程です。先に着手しておくと全体がスムーズです。
  • 利用者情報は引き継がれず再登録が必要です。利用者数の多い施設ほど作業量が増えるため、担当と期日を決めて進めると安心です。
  • 移行月の様式提出は提出先が切り替わるため、提出漏れ・二重提出が起きやすい時期です。提出状況を一覧で管理しておくとミスを防げます。
  • 新旧システムの操作手順や様式・ID発行の運用は、移行ガイドやQ&Aの更新で変わりうるため、最新版を都度確認することをおすすめします。

今後のスケジュール(公表ベース)

  • 2026年4月:介護情報基盤の稼働開始。厚労省運用LIFEで移行ガイドなどを順次公開
  • 2026年4月24日〜:厚労省運用LIFEへの新規利用申請・事業所サービス・利用者情報の削除ができなくなる
  • 2026年5月11日:国保中央会運用LIFEの稼働開始(運営主体の移管)
  • 2026年5月11日〜7月31日:移行作業の期間(この間に完了が必要)
  • 2026年9月1日:厚労省運用LIFE(旧システム)のサービス停止予定

まとめ&次にチェックすべきこと

LIFEの運営主体が国保中央会へ移ったことは決定済みの事実で、LIFE関連加算を続けるには2026年7月31日までの移行作業が必要です。まずは自事業所の対象加算の確認 → 電子証明書の取得 → 移行 → 利用者情報の再登録という流れを、移行ガイドに沿って進めるのが基本です。経過措置や特例の条件、様式・ID発行の手順は変わりうるため、厚労省・国保中央会の最新の案内を確認しながら、余裕をもって完了させましょう。本サイトでも続報を追っていきます。

出典