転職活動は、収入やブランクの面でリスクが少ない在職中の活動が基本的におすすめです。この記事は、「今の職場を辞めてから探すか、働きながら探すか」で迷っている介護職の方に向けて書いています。介護職は人手不足の現場が多く、退職を切り出すと強く引き止められることもあり、タイミング選びはとても大切です。在職中と退職後では、収入・時間・気持ちの余裕にそれぞれメリットとデメリットがあります。両者を比較しながら、自分に合った進め方やコツを、2026年7月時点の最新情報で解説します。
記事でわかること
この記事でわかること
- 在職中に転職活動をするメリットとデメリット
- 退職後に転職活動をするメリットとデメリット
- 在職中と退職後のどちらが自分に向いているかの考え方
- 在職中にスムーズに転職活動を進めるコツ
- 介護職が円満退職するためのポイントと失業手当の基本
在職中の転職活動のメリットとデメリット
まずは、働きながら次の職場を探す「在職中の転職活動」から見ていきましょう。多くの転職サイトやエージェントが、可能であれば在職中の活動をすすめています。
在職中のメリット
- 収入が途切れない/毎月の給与が入り続けるため、生活費や交通費を心配せずに進められます。お金の不安が少ないと、条件を冷静に見極められます。
- ブランク(空白期間)ができない/働いていない期間が職務経歴に残らないため、応募先に「継続して働いてきた人」という安心感を与えられます。
- 焦らず選べる/収入があるぶん「早く決めなければ」というプレッシャーが小さく、納得できる職場をじっくり探せます。今の職場と比べながら、本当に転職すべきかを見直すこともできます。
在職中のデメリット
- 活動の時間が取りにくい/シフト勤務や夜勤がある介護職は、面接や見学の時間を作るのに苦労しがちです。
- 面接日程の調整が難しい/応募先は平日日中の面接を希望することが多く、勤務との折り合いをつける工夫が必要です。
- 入社時期をすぐに約束しにくい/引き継ぎや退職手続きがあるため、内定が出てもすぐには入社できないことがあります。
退職後の転職活動のメリットとデメリット
次に、先に退職してから次を探す「退職後の転職活動」です。時間の自由が大きい一方で、収入面の備えが欠かせません。
退職後のメリット
- 時間にゆとりがある/平日の日中でも面接や見学に行けるため、日程調整がスムーズです。複数の応募先を同時に進めやすく、結果が出るまでの期間も短くなりやすい傾向があります。
- すぐに入社できる/退職手続きが済んでいるので、応募先の希望に合わせて最短で働き始められます。「すぐ来てほしい」という現場には大きな魅力になります。
- 気持ちを切り替えて準備できる/資格取得の勉強や自己分析など、転職準備に集中して取り組めます。
退職後のデメリット
- 収入が途切れる/給与がなくなるため、活動が長引くほど経済的な不安が大きくなります。
- ブランクが生まれる/空白期間が長くなると、応募先から理由を尋ねられることがあります。
- 焦りから決めてしまいやすい/お金の不安から、条件を十分に確かめないまま入社を決めて後悔するケースがあります。
- 失業手当はすぐには受け取れない/後述のとおり、自己都合退職では給付までに一定の期間がかかります。
在職中と退職後の違いを比較表でチェック
ここまでの内容を、項目ごとに整理しました。自分が何を優先したいかを考えながら見比べてみてください。
| 項目 | 在職中の転職活動 | 退職後の転職活動 |
|---|---|---|
| 収入 | 途切れない(安心) | 途切れる(要備え) |
| 活動の時間 | 取りにくい | 十分にある |
| ブランク | できない | できやすい |
| 気持ちの余裕 | 焦らず選べる | 焦りやすい |
| 入社の早さ | 調整が必要 | すぐ入社できる |
| 面接の日程調整 | 難しいことがある | しやすい |
在職中と退職後、どちらが向いている?
結論として、基本的には在職中の転職活動がおすすめです。収入やブランクの面でリスクが少ないためです。ただし、人によって事情は異なります。次のように考えると判断しやすくなります。
在職中の転職活動が向いている人
- 貯蓄に余裕がなく、収入が途切れると生活が苦しい人
- じっくり比較して納得のいく職場を選びたい人
- 転職するか迷いがあり、現職と比べながら決めたい人
退職後の転職活動が向いている人
- 心身の不調などで、まず休養や立て直しが必要な人
- 当面の生活費を確保できる貯蓄がある人
- 資格取得など、まとまった準備に集中したい人
なお、心や体に負担がかかっている場合は、無理に在職を続けることが正解とは限りません。自分の状態を最優先に考え、退職後にしっかり休んでから動き出す選択も大切です。
在職中に転職活動を進める3つのコツ
在職中は時間が限られるからこそ、段取りが成功のカギになります。次の3点を押さえておきましょう。
1. 余裕を持ったスケジュールを立てる
一般的に、活動開始から内定まで1か月前後かかります。内定から退職・入社までには、さらに1~2か月ほど必要です。働きたい時期の3か月前を目安に動き始めると、慌てずに進められます。
2. 有給休暇や休みをうまく活用する
面接や職場見学は、有給休暇や公休に合わせて入れると勤務に支障が出にくくなります。応募先には正直に「在職中のため日程を調整したい」と伝えれば、配慮してもらえることがほとんどです。早朝・夜間の面接やオンライン面接に対応してくれる職場もあります。
3. 情報管理を徹底する
転職活動をしていることは、退職の意思を正式に伝えるまで職場で話さないのが基本です。応募書類やメッセージのやり取りは、私用の端末で行いましょう。職場のパソコンやメールは使わないようにします。SNSへの書き込みにも注意が必要です。
介護職の円満退職と失業手当の基本
介護現場は人手不足のため、退職を申し出ると強く引き止められることがあります。円満に辞めるには、感情的にならず前向きな理由を伝えるのがポイントです。
退職の意思は、就業規則を確認したうえで、希望日の1~3か月前までに直属の上司へ口頭で伝えるのが基本です。「新しい分野に挑戦したい」など前向きな言葉を選ぶと、角が立ちにくくなります。引き継ぎ計画を自分から示すと、誠実な印象になります。退職を伝えるタイミングについては退職をいつ報告すべきかもあわせてご覧ください。
退職後に転職活動をする場合は、雇用保険の基本手当(いわゆる失業手当)も確認しておきましょう。自己都合で退職した場合は、すぐには受け取れません。受給資格が決まった日から7日間の待期期間に加え、原則1か月の給付制限期間を経てから支給が始まります(令和7年4月の改正で給付制限が2か月から1か月に短縮されました。5年以内に3回以上自己都合退職した場合などは異なります)。受け取り始めるまで時間差があるため、当面の生活費は手元に準備しておくと安心です。手続きの詳細は失業手当のもらい方で確認してください。最新の条件は、お住まいの地域のハローワークでも確認しましょう。
また、在職中でも退職後でも、面接対策は欠かせません。志望動機や退職理由は必ず問われます。面接でよく聞かれる質問を参考に、自分の言葉で答えられるよう準備しておきましょう。
引き止め・退職トラブルを避ける言い回しテンプレ
介護現場では、退職を切り出すと「人手が足りない」「次が決まるまで待って」と引き止められがちです。準備した言葉があると、感情的にならず円満に進められます。場面別の言い回しと避けたいNG例を整理しました。
| 場面 | 使える言い回し(OK例) | 避けたいNG例 |
|---|---|---|
| 退職を切り出す | 「新しい分野に挑戦したく、◯月末で退職を考えています」 | 「給料が安いので辞めます」など不満をぶつける |
| 強く引き止められた | 「お気持ちはありがたいですが、決意は固まっています」 | 「考え直します」と曖昧にして撤回の余地を残す |
| 後任を理由に延期を求められた | 「引き継ぎ計画を用意します。◯月までに調整します」 | 退職日を相手任せにして無期限に延ばす |
| 応募先への入社時期 | 「在職中のため、内定後◯か月で入社可能です」 | 「すぐ入れます」と確約し退職交渉で破綻する |
失敗を避けるコツは、退職日を自分から具体的に提示することです。日付が曖昧だと引き止めが長引きます。就業規則の退職予告期間を確認し、希望日の1~3か月前に直属の上司へ口頭で伝えましょう。退職届は意思を伝えたあとに提出します。口約束だけで進めず、合意した退職日は記録に残すと安心です。
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まとめ
在職中の転職活動は、収入が途切れずブランクもできず、焦らず選べるのが強みです。多くの人にとって基本のスタイルといえます。一方、退職後の活動は、時間に余裕がありすぐ入社できるのが利点で、休養や準備が必要な人に向きます。ただし、収入が途切れ、失業手当もすぐには出ない点に注意が必要です。大切なのは、自分の貯蓄状況・心身の状態・希望する入社時期を整理し、無理のないタイミングを選ぶことです。在職中なら計画的なスケジュールと情報管理を、退職後なら生活費の備えを意識して、納得のいく転職を実現しましょう。
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