【2026年最新】介護職の給料・年収 完全ガイド|職種別・施設別の平均と上げ方

結論から言うと、介護職員(月給・常勤)の平均給与額は1か月およそ33万8000円、年収換算で約400万円台です(厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」)。処遇改善加算の効果で1年間に約1万4000円アップしました。

この記事は、介護職の給料・年収の実態を職種別・施設別・雇用形態別の早見表でまとめ、給料を上げる具体策まで整理した完全ガイドです。求職・転職の判断材料に、また現場のリーダーがスタッフへ説明する資料としても使えます。数値はすべて年度を明記し、一次情報(公的データ)のリンクを添えています。

この記事でわかること

  • 介護職の平均給料・平均年収(最新データ・年度明記)と早見表
  • 職種別・施設形態別・雇用形態別の給料の違い
  • 2024年に一本化された処遇改善加算の仕組みと、給料への反映
  • 給料を上げる具体的な方法(資格・役職・施設選び・夜勤・転職)
  • パートの「年収の壁」と、額面別の手取り早見表

介護職の平均給料・平均年収(最新データ)

もっとも信頼できる一次情報は、厚生労働省が事業所を対象に毎年実施する「介護従事者処遇状況等調査」です。最新は令和6年度(2024年)調査で、処遇改善加算を取得している事業所の介護職員(月給・常勤)の平均給与額は1か月33万8200円でした。前年(令和5年9月)と比べて1万3960円の増です。

平均給与額は「基本給+手当+一時金(賞与の6分の1)」で計算されます。内訳は次のとおりです。

項目 令和6年9月 前年比
平均給与額(合計) 338,200円 +13,960円
うち 基本給 192,660円 +4,240円
うち 手当 97,980円 +8,330円
うち 一時金(賞与等) 47,560円 +1,390円

月33万8200円を単純に12か月換算すると年収はおよそ406万円です。ただしこの平均給与額には賞与(一時金)の月割り分が含まれるため、目安としてとらえてください。

なお、別の公的調査である厚生労働省「賃金構造基本統計調査(令和6年)」でも、介護関連職種の賃金が年々上昇している傾向が確認できます。調査ごとに対象範囲や算定方法が異なるため、数値が完全に一致しない点は理解しておきましょう。

職種別の給料

同じ介護の現場でも、職種によって給料は変わります。下の表は「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」による、月給・常勤の平均給与額(基本給+手当+一時金の月割り)です。

職種 平均給与額(月額) 前年比
介護職員 338,200円 +13,960円
看護職員 384,620円 +9,360円
生活相談員・支援相談員 353,950円 +13,800円
機能訓練指導員(PT・OT・ST等) 362,800円 +12,610円
介護支援専門員(ケアマネ) 375,410円 +11,650円

傾向を整理すると次のとおりです。

  • 介護職員:現場の基本となる職種。保有資格で差が出ます(後述)。ヘルパーの給料の水準も、この介護職員の枠組みで考えると整理しやすいです。
  • 介護福祉士:介護職員のなかで国家資格を持つ層。保有資格別では平均35万50円(月額)で、無資格者(29万620円)より約6万円高い水準です。介護福祉士の年収を狙うなら、まず取得が近道になります。
  • ケアマネ(介護支援専門員):ケアプランを作る専門職。介護職員より高めで、別の民間調査でも年収420万~430万円前後とされます。資格取得には実務経験と試験が必要です。
  • サービス提供責任者:訪問介護の現場をまとめる役割。介護福祉士などの資格が要件で、役職手当が付くため一般のヘルパーより高くなる傾向です。
  • 生活相談員:利用者・家族と事業所をつなぐ窓口。社会福祉士などの資格者が就くことが多く、月35万円台です。
  • 施設長・管理者:施設全体の運営責任者。求人ごとに幅が大きく、役職手当・賞与で他職種より高くなるのが一般的です。

参考までに、医療職の指標として看護師の時給と比べると、夜勤や専門性の差から看護職員の方が高めに出ます。介護職でも資格と役職を重ねれば差は縮められます。

施設形態別の給料傾向

勤め先の施設の種類でも給料は変わります。下の表は「令和6年度介護従事者処遇状況等調査」の介護職員(月給・常勤)の平均給与額です。

サービス種類 平均給与額(月額)
介護老人福祉施設(特養) 361,860円
介護老人保健施設(老健) 352,900円
特定施設(有料老人ホーム等) 361,000円
訪問介護 349,740円
通所介護(デイサービス) 294,440円
認知症対応型共同生活介護(グループホーム) 302,010円

大きな傾向として、夜勤や重度ケアがある入所系(特養・老健・有料)や、移動と専門性が求められる訪問介護は高め、日中中心のデイサービスはやや低めに出ます。夜勤手当の有無が差の主因です。施設選びでは、給料の額面だけでなく、夜勤回数・人員配置・休みの取りやすさもあわせて見比べると失敗しにくくなります。施設の種類ごとの特徴は別記事でも整理しています。

雇用形態別の給料

同じ仕事でも、雇用形態によって受け取り方が変わります。

  • 正社員(常勤):上の早見表の水準が目安。基本給・賞与・各種手当・退職金まで含めると総額が大きくなります。
  • パート・アルバイト:時給制が中心。賞与や手当は事業所により差があります。働く時間を調整しやすい反面、後述の「年収の壁」に注意が必要です。
  • 派遣:時給は高めに設定されることが多い一方、賞与や退職金は付きにくく、契約期間の制約があります。
  • 夜勤専従:夜勤手当がまとまって付くため、勤務日数が少なくても月収を確保しやすい働き方です。生活リズムへの負担とのバランスで選びます。

「同じ時給でも、賞与・手当・社会保険の扱いで手取りは変わる」という点を押さえておくと、求人票を正しく比較できます。

処遇改善加算の仕組みと給料への反映

介護職の給料を語るうえで欠かせないのが「介護職員等処遇改善加算」です。これは、介護職員の賃上げに使うことを条件に、国が事業所へ上乗せで支払う介護報酬の仕組みです。受け取った加算は、原則として職員の賃金改善に充てられます。処遇改善手当とは、この加算を原資にした手当のことを指します。

大きな変更点として、2024年6月、それまで別々だった3つの加算(処遇改善加算・特定処遇改善加算・ベースアップ等支援加算)が「介護職員等処遇改善加算」へ一本化されました。区分はⅠ~Ⅳ(経過措置としてⅤあり)で、Ⅰが最も加算率が高く、要件も厳しくなります。一本化と同時に加算率も引き上げられました。

令和6年度調査では、加算を取得している事業所は95.5%にのぼります。前年比で平均1万3960円増えたのは、この加算が給料に反映された結果です。介護の給料が上がる施策の中心が、この処遇改善加算だと理解しておきましょう。

ただし、加算は事業所単位で取得状況が異なります。求人を見るときは「処遇改善加算の区分」を確認し、面接で配分の方針を質問すると、実際の手取りを見極めやすくなります。

一次情報:厚生労働省「令和6年度介護従事者処遇状況等調査結果の概要」厚生労働省「処遇改善加算の一本化リーフレット」(令和6年6月~)

給料を上げる5つの方法

平均を知ったら、次は自分の給料を上げる行動です。効果が大きい順に整理します。

1. 資格を取る

保有資格別で見ると、介護福祉士は無資格者より月約6万円高い水準です。実務者研修や初任者研修でも手当が付く事業所が多く、介護資格の取得は最も確実な賃上げ策です。働きながら取得を支援する事業所も増えています。

2. 役職に就く

リーダー、サービス提供責任者、生活相談員、ケアマネ、管理者など、役割が上がるほど役職手当が付きます。現場経験を土台にキャリアを積み上げる道筋を描きましょう。

3. 施設・事業所を選ぶ

同じ職種でも施設形態や処遇改善加算の区分で給料は変わります。夜勤の有無や賞与の月数も含めて、好条件の職場を選ぶことが収入に直結します。

4. 夜勤を増やす

夜勤手当は1回あたりの単価が大きく、月収を底上げします。夜勤専従という働き方もあります。生活リズムとの両立を前提に検討します。

5. 転職する

今の職場で昇給の余地が小さい場合、待遇の良い職場への転職が現実的な選択肢です。求人を比較し、加算区分・賞与・手当の内訳まで確認したうえで動くと失敗しにくくなります。

扶養・年収の壁(パートで働く人の注意点)

パートで扶養の範囲内で働く場合、収入が一定額を超えると税や社会保険の負担が発生します。これが「年収の壁」です。介護のパート求人を選ぶ前に押さえておきましょう。

内容(概要)
106万円の壁 勤務先の規模など一定の要件を満たすと、社会保険(厚生年金・健康保険)への加入義務が生じる目安。制度改正で段階的に見直しが進んでいます。
130万円の壁 年収が130万円を超えると、原則として家族の扶養から外れ、自分で社会保険に加入する必要があります。

「壁を超えると手取りが一時的に減る」場面があるため、シフトを調整するか、思い切って加入してしっかり働くかを事前に決めておくと安心です。なお106万円の賃金要件は撤廃に向けた見直しが進んでおり、扶養はいくらまでという基準は今後変わる可能性があります。最新の基準は次の一次情報で確認してください。

一次情報:厚生労働省「年収の壁への対応」

額面別の手取り早見表

給料を見るときは「額面(総支給)」と「手取り(実際に振り込まれる額)」を分けて考えます。額面からは社会保険料と税金が引かれ、手取りはおおむね額面の8割前後が目安です(扶養状況などで変動)。

月額(額面) 手取りの目安(月) 年収(額面・12か月換算)
200,000円 約160,000円 約240万円
250,000円 約198,000円 約300万円
300,000円 約237,000円 約360万円
338,000円(平均水準) 約267,000円 約406万円
400,000円 約312,000円 約480万円

手取りの目安は概算です。実額は加入する社会保険、扶養家族の人数、住む自治体の住民税などで変わります。賞与がある場合は、年単位で見ると手取り総額はこれより増えます。

よくある誤解とNG(求人票の見方)

給料で損をしないために、求人票でつまずきやすいポイントを挙げます。

  • 「基本給だけ」で比べてしまう:介護職の給与は手当の比率が大きい職種です。基本給が低くても、処遇改善手当や夜勤手当を含めた総額で比較しましょう。
  • 賞与の月数を確認しない:賞与は基本給を基準に計算されることが多く、基本給が低いと賞与も少なくなります。月給だけでなく賞与の条件も見ます。
  • 「処遇改善手当込み」の表記を見落とす:月給に加算分が含まれているか、別途支給かで実態が変わります。内訳を確認しましょう。
  • 固定残業代の有無:給与に一定時間分の残業代が含まれている場合があります。何時間分かを確認します。

面接では「処遇改善加算の区分」「賞与の実績月数」「夜勤手当の単価」を質問すると、入職後のギャップを防げます。

まとめ

  • 介護職員(月給・常勤)の平均給与額は月33万8200円、前年比+1万3960円(令和6年度・厚労省調査)。
  • 職種では看護職員・機能訓練指導員・ケアマネ・生活相談員が介護職員より高め。介護福祉士は無資格者より月約6万円高い。
  • 施設形態では入所系・訪問が高め、デイは低め。夜勤手当が差の主因。
  • 給料を上げる近道は「資格・役職・施設選び・夜勤・転職」。土台は2024年に一本化された処遇改善加算。
  • パートは106万円・130万円の壁に注意。求人は基本給だけでなく総額・賞与・手当の内訳で比較する。

自分の希望年収に合う職場を見つけるには、複数の求人を条件ごとに比べるのが確実です。加算区分・賞与・手当まで踏み込んで確認していきましょう。

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