【転職先を決めるポイントにも】企業が取得できる認定マークの種類

この記事は、介護・福祉の職場を選ぶ方に向けて、企業の認定マークの種類と意味を解説します。「くるみん」「えるぼし」などのマークは、国や自治体が一定の基準を満たした企業に与えるものです。働きやすさや子育て支援などの取り組みを、客観的に示します。職場を選ぶときには、こうしたマークが貴重な判断材料になります。この記事では、代表的な認定マークの種類や認証主体、取得メリットを、求職者が職場選びに活かせる視点で2026年7月時点の最新情報で解説します。

この記事でわかること

  • 企業が取得できる代表的な認定マークの種類と意味
  • それぞれのマークの認証主体(国・自治体・団体)と目的
  • 認定マークがある職場で働く側のメリット
  • 介護・福祉の職場選びでマークをどう活かすか

認定マークとは

認定マークとは、一定の基準を満たした企業を国や自治体などが認定したことを示す目印です。対象となる分野は、子育て支援や女性活躍、労働者の安全衛生などです。多くは法律に基づく制度として運用されており、企業が自由に名乗れるものではありません。第三者の客観的な評価を経て付与されるため、求職者にとっては「この会社はどんな取り組みに力を入れているか」を外から読み取る手がかりになります。

マークを取得すると、企業は求人広告や名刺、自社サイトなどに表示できます。介護や福祉の業界は人手不足が課題で、働きやすさをアピールするために認定取得へ取り組む事業者も増えています。マークの有無や種類を知っておくと、職場選びの精度が高まります。

代表的な認定マークの一覧

まずは主な認定マークと、その認証主体・目的・対象を一覧で整理します。

マークの名称 認証主体 主な目的・対象
くるみん / トライくるみん / プラチナくるみん 厚生労働省 仕事と子育ての両立支援に取り組む「子育てサポート企業」
えるぼし / プラチナえるぼし 厚生労働省 女性の活躍推進に積極的な企業
ユースエール 厚生労働省 若者の採用・育成に積極的で雇用管理が優良な中小企業
安全衛生優良企業(ホワイトマーク) 厚生労働省 労働者の安全と健康確保に高い水準で取り組む企業
健康経営優良法人(ホワイト500・ブライト500など) 日本健康会議/経済産業省 従業員の健康管理を経営的視点で実践する法人
働きやすい福祉の職場宣言等の自治体認証 都道府県・関連財団 働きやすい職場づくりに取り組む福祉事業所

くるみん・プラチナくるみん(子育てサポート)

くるみんは、仕事と子育ての両立支援に取り組む企業を厚生労働大臣が認定する制度です。根拠となるのは、次世代育成支援対策推進法です。認定には行動計画の策定・実施が必要で、計画を達成するたびに何度でも申請できます。2022年4月には基準を取り組みやすくした「トライくるみん」が新設されました。より高い水準を満たす企業には、上位の「プラチナくるみん」があります。

2025年4月からは、くるみんの認定基準が改正されました。男性の育児休業等取得率の基準は、くるみんが30%以上、プラチナくるみんが50%以上に引き上げられています。育児や介護をしながら働きたい人にとって、くるみん認定のある職場は両立支援の制度が整っている可能性が高い職場です。育児・介護の両立に関わる法改正の動きは、育児介護休業法改正の解説もあわせて確認しておくと理解が深まります。

えるぼし・プラチナえるぼし(女性活躍)

えるぼしは、女性の活躍推進に関する取り組みが優良な企業を厚生労働大臣が認定する制度です。根拠は、女性活躍推進法です。評価項目は、採用、継続就業、労働時間等の働き方、管理職比率、多様なキャリアコースという5つです。満たした項目数に応じて、3段階で認定されます。すべての項目を満たすなど一段と高い水準の企業には、上位の「プラチナえるぼし」が与えられます。

えるぼしは、女性の採用比率や管理職への登用、長く働き続けられる環境などが整っているかを見る指標です。女性職員が多い介護・福祉の現場では、特に参考になるマークです。

ユースエール(若者の採用・育成)

ユースエールは、若者の採用・育成に積極的な優良中小企業を厚生労働大臣が認定する制度です。若者の雇用管理の状況なども評価されます。認定には、新卒者などの離職率が一定以下であることや、残業時間・有給休暇の取得状況に関する基準などを満たす必要があります。

未経験から介護職を目指す若い世代にとっては、定着率の高い職場を見極める手がかりになります。研修やフォロー体制が整っているかも読み取れます。認定企業は、ハローワークでの重点的な支援対象にもなります。

安全衛生優良企業(ホワイトマーク)

安全衛生優良企業公表制度は、労働者の安全や健康の確保に高い水準で取り組む企業を厚生労働省が認定する制度です。通称「ホワイトマーク」と呼ばれます。約80もの細かな基準をクリアする必要があり、取得の難度が高いことで知られています。

介護・福祉の現場では、身体的な負担や腰痛、感染症対策など、安全衛生への配慮が欠かせません。このマークは、職場の安全管理レベルを示す心強い目印になります。

健康経営優良法人(ホワイト500・ブライト500)

健康経営優良法人は、従業員の健康管理を経営的な視点で実践している法人を「見える化」する顕彰制度です。日本健康会議が認定し、経済産業省が制度を所管しています。大規模法人部門の上位500法人は「ホワイト500」、中小規模法人部門の上位500法人は「ブライト500」と呼ばれます。2026年の認定からは、中小規模法人部門の501~1500位に「ネクストブライト1000」も新設されました。

従業員の健康づくりに前向きな職場は、長く健康に働き続けられる環境が整っている可能性が高い職場です。

自治体による「働きやすい福祉の職場」認証

国の制度に加えて、自治体が福祉・介護事業所を対象に独自の認証や宣言制度を設けている場合があります。たとえば東京都では、働きやすい職場づくりに取り組む事業所を「TOKYO働きやすい福祉の職場宣言事業所」として公表しています。2026年度も新規申請を受け付けており、宣言の有効期間は3年です。制度の名称や内容は地域ごとに異なり、新設や見直しもあります。応募を検討している地域の最新情報を確認しましょう。

認定マークが職場選びに役立つ理由

認定マークは、求人票だけでは見えにくい職場の取り組みを客観的に示してくれます。働く側から見たマークの主なメリットを整理します。

着目するマーク 働く側が読み取れること
くるみん系 育児休業の取得しやすさや両立支援制度の充実度
えるぼし系 女性の採用・登用や長く働ける環境の整備状況
ユースエール 若手の定着率や残業・有給など労働環境の良さ
ホワイトマーク 安全衛生の取り組み水準の高さ
健康経営優良法人 従業員の健康づくりへの積極性

ただし、マークがないからといって悪い職場とは限りません。認定取得には申請の手間や一定の規模が必要なため、取り組んでいても申請していない事業所もあります。マークはあくまで職場選びの一つの材料です。見学や面接で実際の雰囲気を確かめることが大切です。面接で何を聞けばよいか迷う場合は、介護職の面接で押さえたいポイントも参考にしてください。

あわせて、応募先がどんな種別のサービスを運営しているかを知っておくと、働き方のイメージがつかみやすくなります。資格や働き方の全体像は、福祉の資格図鑑でも確認できます。

マークを過信しないための面接質問例

認定マークは制度を整えた証ですが、「制度がある」ことと「実際に使えている」ことは別です。マークを入り口にしつつ、面接で実態を確かめる質問を用意しておくと、入職後のギャップを防げます。

気になる点 面接で聞くとよい質問
育児との両立(くるみん系) 「育児休業から復帰された方は、どんな働き方をしていますか」
女性の登用(えるぼし系) 「リーダーや管理職の方の男女比はどのくらいですか」
定着率(ユースエール) 「入職3年以内の方は、どのくらい在籍されていますか」
有給・残業の実態 「直近の有給取得率や、月の平均残業時間を教えてください」

制度の名称ではなく「実際にどう運用されているか」を具体的な数字で聞くのがコツです。答えが曖昧だったり、見学を断られたりする場合は慎重に判断しましょう。逆に、マークがなくても定着率や両立の実績を具体的に語れる事業所は、働きやすい職場の可能性があります。マークは出発点、最終判断は自分の目と質問で、という姿勢が後悔のない職場選びにつながります。

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まとめ

くるみんやえるぼし、ユースエール、ホワイトマーク、健康経営優良法人などの認定マークは、企業の働きやすさや支援体制を客観的に示す目印です。それぞれ認証主体や目的が異なるため、自分が重視したいポイントに合うマークに注目すると、職場選びがしやすくなります。マークの意味を理解したうえで、見学や面接で実際の様子も確かめながら、納得のいく職場を見つけてください。

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