介護職が使える給付金・補助金まとめ|資格取得・再就職のお金支援【2026年版】

介護の資格取得には教育訓練給付金、離職後の再就職には再就職準備金の貸付が代表的です。学校に通うなら修学資金貸付も使えます。多くは個人で申請でき、条件を満たせば返還も免除されます。

この記事は、資格取得や転職でお金の支援を受けたい介護職の求職者・現任者に向けて、個人が使える給付金・補助金・貸付制度を整理しました。対象・支援額・窓口・返還免除の条件まで、一次情報をもとにまとめます。

介護職が使える支援制度 早見表

まず全体像です。制度ごとに「対象になる人」と「窓口」が違います。自分がどれに当てはまるか、下の表で当たりをつけてください。

制度名 主な対象 支援内容 窓口
一般教育訓練給付金 働く人・離職者(初任者研修など) 受講費の20%(上限10万円)を支給 ハローワーク
特定一般教育訓練給付金 働く人・離職者(実務者研修など) 受講費の40%(上限20万円)+就職で上乗せ ハローワーク
介護福祉士等修学資金貸付 養成施設・実務者研修の在学者 学費などを貸付(条件を満たせば返還免除) 都道府県の社会福祉協議会
再就職準備金貸付 1年以上働いた離職者の再就職 上限40万円を貸付(2年勤務で返還免除) 都道府県の福祉人材センター
教育訓練支援給付金 45歳未満で専門実践を受ける失業者 受講中の生活費を支給 ハローワーク

金額や条件は年度や自治体で変わります。申請前に必ず最新の窓口情報を確認してください。

教育訓練給付金(一般・特定一般)

資格取得で最初に検討したいのが教育訓練給付金です。受講費の一部が後から戻ります。雇用保険に入って働いた期間があれば、在職中でも離職後でも使えます。

厚生労働省が指定した講座が対象です。介護職員初任者研修や介護福祉士実務者研修の多くが指定されています。受講前に、講座が指定対象かを確認してください。

一般教育訓練給付金(受講費の20%)

初任者研修などが対象の基本タイプです。受講費の20%、上限10万円が修了後に支給されます。自己負担を2割ほど減らせる計算です。

対象は、受講開始日に雇用保険の被保険者期間が3年以上の人です。初めて使う場合は1年以上で受けられます。離職者は、離職日の翌日から受講開始までが原則1年以内なら対象です。

特定一般教育訓練給付金(受講費の40%)

実務者研修などが対象の手厚いタイプです。受講費の40%、上限20万円が支給されます。一般タイプより給付率が高いのが特徴です。

さらに令和6年(2024年)10月以降に受講を始めた人は、資格を取って就職すると10%(上限5万円)が上乗せされます。合計で受講費の50%まで戻る形です。受講前にハローワークでの事前手続きが必要なので注意してください。

初めて使う場合の被保険者期間は1年以上です。実務者研修の費用や期間の目安は別記事で詳しく整理しています。あわせて確認すると計画が立てやすくなります。

介護福祉士等修学資金貸付

養成施設や実務者研修の学校に通うなら、修学資金貸付が候補です。学費などを借りられ、卒業後に介護の仕事を続ければ返還が免除されます。窓口は都道府県の社会福祉協議会です。

対象は、介護福祉士・社会福祉士の養成施設や実務者研修施設の在学者です。月々の修学費に加え、入学準備金や就職準備金を貸せる自治体もあります。給付金と違い「貸付」なので、原則は返す前提です。

返還免除の条件

免除のかぎは「卒業後の就業」です。卒業後に介護福祉士などとして登録し、その都道府県で介護の業務に5年間続けて従事すると、借りた額の返還が全額免除されます。福祉系高校ルートなど一部は3年で免除になる場合もあります。

途中で介護の仕事を辞めると、残りの返還が必要になります。免除の年数や対象地域は自治体で違うため、申し込む前に社会福祉協議会で正確な条件を確かめてください。

再就職準備金(離職者の再就職)

一度介護を離れ、もう一度働くなら再就職準備金の貸付が代表的です。再就職に必要な費用を上限40万円まで借りられます。窓口は都道府県の福祉人材センターです。

対象は、介護福祉士・実務者研修・初任者研修のいずれかを満たし、かつ介護の現場で1年以上働いた経験がある離職者です。利用には、福祉人材センターへの届出と再就職準備金利用計画書の提出が必要です。

使いみちは引っ越し費用、被服費、保育所の入所料など再就職にかかるお金が中心です。離職後にブランクが空いた人の復職を後押しする制度です。

返還免除の条件

貸付を受けた都道府県内の介護施設・事業所に再就職し、引き続き2年以上介護の業務に従事すると、返還が全額免除されます。2年未満で辞めると返還が必要です。

復職の流れや失業中の生活費については、失業手当の記事もあわせて読むと判断しやすくなります。準備金と失業手当は目的が違うため、両方の制度を整理しておくと安心です。

そのほかの支援

上の4制度以外にも、状況に応じて使える支援があります。代表的なものを押さえておくと選択肢が広がります。

  • 教育訓練支援給付金:45歳未満で初めて専門実践教育訓練を受ける失業者向け。受講中の生活費として基本手当日額の60%が支給されます。
  • 専門実践教育訓練給付金:介護福祉士の養成課程など長期講座が対象。受講費の最大80%が戻る手厚いタイプです。
  • 母子・父子家庭の自立支援給付金:ひとり親が介護資格を取る場合に使える自治体の支援です。
  • 自治体・事業所の独自助成:勤務先が研修費を負担する制度や、市区町村の資格取得補助が用意される地域もあります。

介護福祉士をめざす人向けの教育訓練給付の詳細は、専用の解説記事で扱っています。長期の養成課程を考える人はそちらも確認してください。

申請の流れと注意(返還免除条件)

結論は「受講や就職の前に手続きを始める」ことです。多くの制度は事前手続きを忘れると受けられません。下の流れを目安にしてください。

  1. 自分が使える制度を早見表で絞り込む。
  2. 窓口(ハローワーク・社会福祉協議会・福祉人材センター)に対象かを確認する。
  3. 受講や就職の前に、必要な届出・事前手続きを済ませる。
  4. 講座修了や就職後に、定められた書類で支給・免除を申請する。
  5. 免除制度は、定められた年数の就業を続ける。

注意したいのは返還免除の条件です。修学資金は5年、再就職準備金は2年など、決められた期間の就業が前提になります。期間内に介護を辞めると返還義務が残ります。

よくある誤解・NG

勘違いで損をしないよう、つまずきやすい点を挙げます。

  • 「貸付=もらえるお金」ではありません。修学資金や準備金は、条件を満たさないと返す必要があります。
  • 受講後に申請すればよい、とは限りません。特定一般教育訓練などは受講前の事前手続きが必須です。
  • どの講座でも給付対象、ではありません。厚生労働省が指定した講座だけが教育訓練給付の対象です。
  • 金額や年数は全国一律ではありません。修学資金の免除年数などは自治体で異なります。
  • 制度の併用にはルールがあります。同じ費用への二重給付はできない場合があるため、窓口で確認してください。

支援を当て込んで先に契約すると、対象外で全額自己負担になる恐れがあります。順番を守ることが失敗回避の基本です。

まとめ

介護職が個人で使えるお金の支援は、資格取得なら教育訓練給付金、就学なら修学資金貸付、再就職なら準備金貸付が柱です。給付金は戻るお金、貸付は条件つきで免除されるお金、と性質が違います。

まずは早見表で自分の立場に合う制度を選び、受講や就職の前に窓口へ相談してください。返還免除の年数を守れば、実質の負担を大きく減らせます。費用の見通しが立てば、資格取得や転職の一歩を踏み出しやすくなります。

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参考(一次情報):教育訓練給付金(厚生労働省・2024年10月拡充) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/jinzaikaihatsu/kyouiku.html / 介護福祉士等修学資金貸付(厚生労働省・2025年) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/hukushi_kaigo/kaigo_koureisha/newpage_15126.html / 再就職準備金(厚生労働省・2025年) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188098_00002.html