介護のニュースについて紐解いていくべく記事の執筆を担当させていただきつつ、ブログの運営と主任介護支援専門員の二足の草鞋で活動も継続中、居宅ケアマネとして奮闘中の
【公式】ケアマネ介護福祉士(【公式】ケアマネ介護福祉士 (@BWm7LDaUhfW1TPC) / X)と申します。
ご好評いただいているため、連載2年目に突入!!
ご感想をお待ちしております。
そんな連載40回目はコチラの記事について考えていきましょう⇩⇩
訪問介護事業者の倒産が、今年も過去最多のペースで推移している。東京商工リサーチが7日に公表した最新のレポートで明らかになった。【Joint編集部】
今年1月から6月までをみると、訪問介護事業者の倒産は45件。上半期として2年連続で過去最多を塗り替えた。原因では売上不振が38件と8割を超えており、基本報酬の引き下げやホームヘルパーの不足が経営を直撃している構図が浮かぶ。
倒産の波は零細事業者にとどまらず、中小・中堅事業者にも広がっている。職員10人以上の事業者の倒産が9件。負債1億円以上は6件、資本金1千万円以上も6件あった。いずれも前年の2倍で、業界の地盤沈下が進んでいる現状を読み取れる。
訪問介護は在宅の最前線を持ち場とする地域包括ケアの要。その運営には、事業者の十分なノウハウ、ヘルパーのスキルと柔軟な対応力、利用者・家族からの信頼が欠かせない。
制度の創設からこれまで、地域を支えてきたのは零細・小・中堅の事業者だった。現在、その倒産や休廃業が相次いでサービスの基盤が大きく揺らいでいる。国や自治体の支援策もあるが、物価の高騰や他産業の賃上げなども追い打ちをかけるなか、収益改善の糸口は見えにくい。
東京商工リサーチは、「デジタル化による効率化や人材確保につながる賃上げが課題だが、自力での経営改善には限界がある」と分析。「国や自治体の支援強化が必要。訪問介護業界の明るい環境を作ることが急務」との見方を示した。淑徳大学・総合福祉学部の結城康博教授は、「速やかな臨時の報酬改定で、まずは基本報酬を引き下げ前の水準に戻すべき。それだけで状況が好転するわけではないが、2024年度の報酬改定を反省し、訪問介護の体制整備を重視して今後も推進していくという姿勢を、国として明確に示すことが大事ではないか」と指摘。「当然、さらなる基本報酬の引き上げやヘルパーの賃上げが欠かせない。参院選では介護政策にも焦点を当ててもらいたい」と述べた。
訪問介護事業所の倒産が止まらない
在宅介護における訪問介護は常に地域包括ケアシステムの中核を担ってきたわけですが、その訪問介護事業所が次々倒産しており、2年連続の倒産件数を記録したというニュースになりますね。
【公式】ケアマネ介護福祉士の営業エリアにおいても、倒産こそないものの社会福祉法人が文字通り福祉的に運営していたヘルパー事業所が2つ閉鎖となりました。
今回の統計は倒産件数のみとなっていますが、閉鎖の件数も含めれば確実に地域の訪問介護事業所が減っているのは間違いないでしょう。
小規模事業所はどこも倒産の危機かもしれない
2年連続で、2倍の倒産件数という所で多くは中小企業が運営する比較的小さい事業所が倒産となっている様子ですね。
【公式】ケアマネ介護福祉士の働いているエリア同様、大きな事業所が運営している訪問介護事業所は倒産ではなく閉鎖して人員を他の黒字部門へ移すでしょうから数字としては表れないだけで、どこの地域でも訪問介護事業所は赤字だという所でしょう。
イニシャルコストが安い訪問介護事業所は玉石混交
地域にもよるでしょうが、訪問介護事業所はイニシャルコスト、いわゆる開業に必要な資金が比較的少ないですね。
故に介護業界で独立するとなれば、資金力のない所は訪問介護事業からスタートするのが定石となっています。
ヘルパー開業に必要なものはちょっとした部屋と介護福祉士+経験年数を持ったスタッフと何人かが居れば取りあえず開業できてしまいます。
地域によっては車とかの移動手段も別に要らないのかもしれませんし、事務所も自宅と兼務でいい所も全然あります。
という事は地域にもよりますが、人件費+αで開業できてしまう所も確かに存在します。
施設で長らく働いた介護職員の夫婦や同期が勢いで開業なんていう話も稀に聞くぐらいですね。
在宅介護をやったことがなくてもオープンできてしまう。
じゃあ開業の敷居が低いんだからたくさんの訪問介護事業所があってもおかしくないんじゃないかと思うところかもしれませんが、そんなに甘くありません。
タケノコのように湧いたにしても残る事業所はごく一部
実際にサ高住が新しくできる、デイサービスが新しくできるっていう割合よりもヘルパー事業所ができるっていう方がもちろん多いです。
ただ、その中でも潰れていく、撤退する事業所っていうのが多いです。
その理由をご紹介していきましょう。
経営素人の企業は簡単に廃業
訪問介護を立ち上げる方で多いのは理想の介護を追い求めてっていう熱い想いの人が一定数います。
もちろん、いいケアを提供する自信をもって起業されるのでしょう。
絶対の介護技術をもって起業される方々は大きな落とし穴にはまり、事業撤退を余儀なくされる方々っていうのが多いです。
その落とし穴とは、経営スキル。
介護に絶対の自信を持っていたプレイヤーが経営をするわけなので、もちろん経営については素人。
スタート時は顧客の獲得のために営業を必死に頑張り、もちろんケアにも入る。
そうなれば経営学の勉強をしている暇もないし、気づいたら必死に働いているし仕事もそれなりに来ているのに赤字なんて言うこともあったりします。
貯金を食いつぶし、銀行にも見放されるともうゲームオーバー。
お金がなければ簡単に倒産してしまいますね。
仲間で企業は更に危険
訪問介護だけでなく、訪問看護でもあるあるですが、仲間の何人かで起業。
これもまあまあ危険なフラグです。
特に訪問介護においては現時点で報酬が低いため、基本的にはスタッフの大半がパートや非正規職員となるのが普通の経営。
これが開業した時点で、複数人の正社員を抱え、場合によっては役員報酬南瓜を設定していた場合、経営のベテランでも黒字化できずに撤退したりする世の中にもかかわらず、更なるハードモードから経営をスタートすることになります。
最終的には、金銭関係やビジョンの違いで創業メンバーの何人かが離脱。
スタッフが足りなくなり早々に事業停止っていう話も結構聞きます。
安定経営まではお金が湯水のごとく必要
そんな新しい所が出来てはすぐに撤退なんていう事が多いヘルパー事業所ですが、紹介するケアマネ側もそれほどバカではありません。
もちろん、ヘルパー不足ですのですぐにでも仕事を依頼したいところではありますが、すぐに倒産、撤退する業界なのを熟知しているため、簡単には大事な利用者さんをお願いしません。
安定的に長く利用しなければいけなそうな利用者さんにはもちろん倒産の心配がなさそうな訪問介護事業所に依頼をします。
利用中につぶれたりしたら利用者さんに迷惑がかかりますし、急に他の事業所を探すというのはケアマネにとっては大変大きな負担になるのですから。
故に、短期でサービス利用が終了になりそうな利用者さんへの支援や、他のヘルパー事業所が介入したが上手くいかなかった等のケースを依頼することが大半でしょう。
そうなれば新規のヘルパー事業所は安定した収益を獲得できない。
故に地域のケアマネから信頼を勝ち取るまでは赤字になることが多いでしょう。
もともと少額で起業できるため、それほど資金を持っていない方が多い。
起業した時点かその前段階で銀行に融資の相談へ行ければある程度まとまった資金を融資してもらえたかもしれませんが、大半は資金繰りが苦しくなった赤字状態で相談へ行きます。
そうなれば銀行もろくに貸付してはくれず、気づいたら地域の信頼を勝ち得る前に赤字倒産。
こんなケースは山ほど見ているので、開業後即黒字を夢見ている方々は夢破れるのも早い形ですね。
ヘルパー不足の中で人材確保は至難の業
開業し、ぽつぽつと依頼が入り始め、安定経営まであと一息のフェーズまで来ると次の壁にぶつかります。
それはヘルパーの獲得。
依頼が来るようになるものの、介入時間が合わずに新規を逃す。
でも、スタッフは余っている。
そんな時にパートや臨時、スポットの職員を獲得できなければ安定経営とはいきません。
利用者さんが一人ご逝去しただけで傾くような経営から脱却にはヘルパー獲得が必須ではありますが、現時点でヘルパー事業所の有効求人倍率はまもなく15倍を迎えます。
その中で条件に合う働き方をしてくれそうなヘルパーを獲得することは容易じゃありません。
さらに、ヘルパースタッフの平均年齢は55歳前後。
利用者さんよりも高齢のスタッフが働いているなんて言うのも珍しくないのが現状であり、スタッフさん自身の体調不良や高齢化により退職を余儀なくされることも多い中で、職員の確保は本当に頭が痛い問題でしょう。
依頼は来るがスタッフが居ない。
既存のスタッフも空き時間がある。
徐々に経営を苦しめられ、改善できずに売り上げはそれなりにあるけれど2~3年後に資金ショート。
倒産するという所も実際に多い印象です。
経営と人材獲得の両輪を回すのは至難の業
介護業界はどの業態でもそうですが、人材確保と決められた報酬価格で運営していくための経営手腕が必要。
スタートアップでイニシャルコストのかからない訪問介護事業所から参入し、どちらか一方、またはどちらも未熟な企業が潰れていく。
これは元来変わらなかったはずですが、この2年間で倒産件数が最多。
しかも今年はそれをさらに更新。
なぜこのような事態になってしまったのか?
スタートアップ企業が増えたからという理由であれば喜ばしいことかもしれませんがそう介護業界は甘いものではありません。
介護報酬の改定で残った多くの企業が赤字に転落
スタートアップ企業が潰れやすいというのはわかりますが、なぜこの二年間で倒産件数が激増したのか。
それはもちろん介護報酬の改定によるものです。
2年前の介護報酬改定により訪問介護は大きな収入減となりました。
理由としては利益率がダントツで高かったからですね。
高かった理由としてはおそらく、サ高住に併設、あるいは隣接する事業所の黒字が大きく影響している所でしょう。
もともと経営手腕がそれほど強くない企業が多かった在宅の訪問介護。
本当にギリギリ運営している所が多くあり、中には介護ソフトを導入する費用すら捻出できずに実績を手計算している事業所があったりするくらいです。
また、30万円クラスの実績が返戻で返ってきてしまうと倒産だとケアマネに話すサービス提供責任者がいたりと、他社にしていい話ではありませんがそのくらい経営難なんだなあ。
返戻を出さないようにちゅういしないとなあと思わせる事業所さんもあります。
本当にギリギリ運営していた所が今回の報酬改定により赤字に転落。
早々に倒産させる企業、粘っていたもののどうにもならず倒産の企業。
黒字でも今後を見据え倒産させる企業とそれぞれ事情はあるでしょうがどこもぎりぎりの運営で経営していたのがダイレクトに減収入の影響を受け倒産という流れになったのでしょう。
すでに地域包括ケアシステムは破綻目前
このニュースと解説を聞く限りではヘルパー事業所が減った。
という事実だけで、危機感はあまり感じないかもしれません。
ヘルパー事業所が減っているのは間違いない【公式】ケアマネ介護福祉士のエリア。
全国的に見ても、増えているエリアより少なくなっているエリアの方が多いでしょう。
今から【公式】ケアマネ介護福祉士のエリアで起こっている真実をご紹介します。
まだそうなっていない地域でも、このままヘルパー事業所が減っていけば必ず訪れる未来ですので、他人事だと思わず近い将来におきる減少ととらえていただければ幸いです。
では、すでに大きな弊害が出ていますので、その辺を実例を交えて解説していきましょう。
要支援はヘルパー利用不可
【公式】ケアマネ介護福祉士の営業エリア(3市1町)ではここ2年間で6件のヘルパー事業所が閉鎖または倒産をしています。
逆に増えたのは1件だけ。
そんな状態で、大きな問題となっているのは要支援のヘルパー介入が通常は不可能になっている現状です。
もともと、要支援のヘルパー単価は地域によりますがほぼすべての地域で一回3000円を切る低単価。
一方で入浴介助、排せつ介助を伴う要介護者への身体介護は加算等を含めると4000円に近い数字。
同じ入浴介助をしてもこれだけの報酬差が出てきます。
仮に人口が過疎傾向にある地域だと一回2500円程度の報酬となる場合、人件費が社会保険料や年金等の社会保障費を含め2000円前後程度。
車の維持費、ガソリン、介護請求のシステム費、事務所の光熱費、もし事務所が賃貸なら家賃や駐車場代。
確かに赤字ですね。
故に、訪問介護事業所が減った場合に起こる第一ステップとして要支援の受け入れを制限する事業所が大多数となります。
ヘルパー事業所が多ければ、利用者さんの奪い合いとなるため包括やケアマネからお仕事をたくさんいただけるようにお金にならないよう支援の方も積極的に受け入れて支援に入ります。
これはなにも2年前からではなく、農村部や過疎部ではヘルパー事業所が少なく、局所的にみられていたことです。
以前からヘルパー事業所と良好な関係を築いていたケアマネや包括からの依頼はごく一部に限り受け入れるけれど、そうではない事業所からの依頼は受けないなんていう所が多かった印象ですね。
生活支援お断り
更にヘルパー事業所が減ってきている地域はもうワンステップ制限がかかってきます。
それは生活支援お断り。
総合事業だけではなく、要介護の掃除だけ、買い物だけという生活支援だけの支援内容はお断りという話です。
もう一度お伝えしますがこれは空想や予想ではなく、実際に【公式】ケアマネ介護福祉士が動いているエリアの話。
地域差はあるものの、紛れもない現実です。
今現在、【公式】ケアマネ介護福祉士が活動しているエリアの一部で起きている真実であり、現時点では生活支援のみはお断りという所に留まり、身体介護が必要な方であれば受け入れますという所でなんとか受け入れてもらっている所。
もっと過疎化や事業所の閉鎖が進めば、身体介護以外はほとんど受け入れませんという事業所が出てきてもおかしくないところまで来ています。
買い物支援は自費サービスで
これが果たして本当に法に触れていないのかさえ気になる所ではありますが、どうしても生活支援が必要な場合は1時間3000円~3500円の自費サービスを利用してくださいというエリアが広まってきています。
本来、介護保険とは1割~3割で在宅での生活を支えるための最低限を保証するインフラだったはずですが、すでに一部の地域ではお金持ちしか使えない介護のスペシャリストが行う家政婦サービス化しています。
地域包括ケアシステムが創設され、どんな方でも慣れ親しんだ地域で生活するという理想はすでにお金がある方限定のシステムへと変化しています。
来年も倒産件数過去最高をたたき出す予想
今までご説明させていただいた企業は全て小規模だったり資金力がない所が倒産するという話をさせていただきました。
資金力がある大きな法人は倒産ではなく閉鎖や休止をするから。
ただ、今年の倒産は割と大きな資金力や職員数を有している所も潰れ始めています。
体感としては、利用者獲得か職員獲得に失敗しつつある小規模~中規模程度のサ高住が有する訪問介護事業所が、サ高住ごと倒産したのかなという印象です。
報酬改定2年後でこの実態ですから、来年は更に倒産件数が増えるのは自然なことでしょう。
小さいサ高住は危険信号
全国グループではなく、利用者が集まらないまたは職員が集まっていないサ高住は危険信号ですね。
利用者さんがいなければもちろん収益が上がりませんし、サ高住のビジネスモデルは規定人数のヘルパーがいて、初めて成り立つ仕組みです。
利用者さんがいても支援に入れるヘルパーがいなければ売り上げにはなりません。
もし、この記事をご覧になっている方で、上記に当てはまる事業所で働いている方は倒産前に転職することをお勧めします。
給料未払い、事務職員が急に退職、コンサルティング業者が出入りしている等、倒産前には兆候が見られます。
これらの兆候が見られた時には自力再建不可能な段階。
給料が払われているうちに即日、転職するべきでしょう。
この記事を書いた【公式】ケアマネ介護福祉士のプロフィール
大規模法人にて、グループホーム、老人保健施設、通所リハビリテーションにて介護職員として従事。
経験を活かしながら介護支援専門員(ケアマネジャー)を取得し8年ほど従事。
その後自身の転居をきっかけに、相談員、介護職員を兼務しながら施設ケアマネとして5年間勤務。中間管理職を経て居宅ケアマネへ転身。
現在は主任介護支援専門員として日々子育てと仕事に全力で奮闘中。同時にブログも運営中。
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