介護のニュースについて紐解いていくべく記事の執筆を担当させていただきつつ、ブログの運営と主任介護支援専門員の二足の草鞋で活動も継続中、居宅ケアマネとして奮闘中の
【公式】ケアマネ介護福祉士(【公式】ケアマネ介護福祉士 (@BWm7LDaUhfW1TPC) / X)と申します。
ご好評いただいているため、連載2年目に突入!!
ご感想をお待ちしております。
そんな連載35回目はコチラの記事について考えていきましょう⇩⇩
2040年を見据えて持続可能な介護サービス提供体制を議論する厚生労働省の検討会が、今月7日の会合で施策の方向性を大筋で固めた。柱の1つはやはり、介護現場の生産性向上、働きやすい職場環境づくりだ。【Joint編集部】
厚労省は「中間とりまとめ(案)」に、介護現場で活躍する「デジタル中核人材」の育成・配置を進めていくべきとの考えを打ち出した。事業所・施設で主体的にリーダーシップを発揮してもらい、テクノロジーの有効活用や業務効率化の加速につなげる狙いがある。
この「デジタル中核人材」には、例えば個々の実情に合う適切な機器の選択・導入、その定着と機能の最大化、運用ノウハウの洗練、戦略の継続的な見直しなど、生産性向上の重要な役割を担うことが期待される。
あわせて、厚労省は「中間とりまとめ(案)」に、「デジタル中核人材」を自力で育成・配置することが難しい小規模な事業所への支援策も盛り込んだ。
都道府県のワンストップ型相談窓口によるアウトリーチ型の伴走支援を手厚くすると明記。雇用管理や経営支援もあわせて一体的に支援する取り組みをさらに進めるべきとし、そのための基金の活用など財政支援の充実にも意欲を示した。
介護業界にも必要な生産性向上と働き方改革
厚労省から、はっきりと介護業界にも生産性の向上と働き方改革を進めるということで方針が打ち出されていますがはっきりとどんなことをやっていくのか?
なんとなく打ち出されてきましたので今後の介護業界がどう変化していくのか?
我々介護業界で働く人間はどう変化していくべきなのか?
それを早期につかみ取り、経営の方針転換。
あるいは昇進に役立てていきましょう。
介護業界における生産性向上とは?
製造業のように作ったものの数で生産性の向上を図れるものではないのが介護業界。
では介護業界における生産性の向上を図るもの。
それは一体何か?
それはすごく簡単です。
製造業における作った製品というのは介護業界におけるケアを行った利用者さんの数っていうことですね。
つまり、介護職員一人当たりが行えるケアの数を増やし、介護職員一人当たりの生産性を上げよう。
これが国の指針ではありました。
少子高齢化の波は大きく、介護職員がこれ以上増えることはない。
介護職員が増える=他の産業で働く職員が居なくなってしまう。
そうなれば日本の主軸である車産業や電化製品等を作る人が居なくなって国の力もなくなってしまう。
その辺を考えると介護職員一人あたりの生産性を上げつつ、これ以上介護職員に人手を割かないようにするというのは仕方のない事柄なのかもしれません。
介護業界の生産性を上げる=人手は増えないどころか減る
つまり、介護職員の生産性を上げる方向に舵を切ったということは、これ以上介護職員が増えたりとか、人数をかけたケアを行わない方針だということ。
むしろこれからの日本人口推移だったりを考えるとこの考えも仕方のない事でしょう。
介護業界は人手不足なのに更に人が減る
悲しい現実を突きつけるとすれば、今後の動向として厚労省の方針としては介護職員を減らしながら今の業務を維持する。
もしくは介護職員の人数はこのままで、これ以上は増やさないという選択肢を取りました。
もちろん高齢者の人数はまだピークを迎えているわけではないため、今後この人数でさらに多くの利用者さんへケアを行わなければならないのが現状です。
生産性を上げる一手とは?
生産性を上げるには今の介護職員の人数でより多くのケアを行わなければならない。
そんなことは不可能って思ってしまうかもしれませんが、そのために推し進められていたのは業務の機械化。
これが絶対です。
実際にどんな方法があるのかを考えていきましょう。
記録業務の効率化は必須中の必須
一人でオムツ交換を同時に2人に対して行うみたいなことは正直難しいですよね。
どの事業所でも必須になるのが記録業務の効率化でしょう。
10年前までは手書きで支援経過を作ったりなんてこともあったでしょう。
今ではパソコンで支援経過を打ち込むのが主流になっているでしょう。
当たり前になったパソコンでの入力業務が当たり前になり、手書きよりも時間がかかるみたいなことももうないくらい慣れた業務ではあると思います。
ようやく高齢の方々もパソコン業務に慣れたところではありますが、介護業界はさらにもう一個階段を上がることになりそうですね。
具体的に言えば今の記録業務は手書きの時間をパソコン入力に置き換えただけ。
更にパソコンや記録媒体の活用が必要となるでしょう。
事故報告書の作成に写真を取り込んだり、バイタル測定したデータやおむつ交換に対しての排泄量、排便量をそのまま取り込んで自動記録できるシステム等を使いこなしていく必要があるでしょう。
記録業務自体をタブレットやパソコンを使って効率化していく。
そんな時代は終了しかかっており、これからは音声入力等を使って記録業務時間を削減していくのではなく省略していく。
無くしていくことにフォーカスしていかなければなりません。
もう介護職員に記録を取る時間なんて用意されていない。
現時点では音声入力等を駆使し、オムツ交換や入浴介助、トイレ介助をしながら普段の記録の時間はゼロにする。
事故が起きた時にはナースコール兼タブレット、スマホ等を利用して即座に写真を撮って、その写真をもとに時間や日付、状況をそのまま自動で転記。
今の時点でもすでに販売されているツールを使って実現可能な話ではあります。
なぜ多くの事業所でこれを実現化できていないかっていうと、使いこなせる人が居ないからに
他なりません。
さらに、次々新しいデバイスやシステムが販売、運用、アップデートされていく中で介護職員も常にアップデートをしていく必要がある。
使いこなすために必要なICTスキルが今後は必要になるでしょう。
ICT担当的な新役職が多くの事業所でできる
すでにある程度の介護施設ではIT担当職員やICT主任みたいな感じの役職を作り始めている所が見受けられます。
施設に新たなデバイスやツールを導入し、適切な使い方を決めていくために実際に使う介護職員に導入や普及を担当する人が必要不可欠で役職を新設するところが増えている印象です。
介護業界は何度かIICT補助金的なものが出た際に、補助金を使って実際に介護業務を楽にしたり効率化が図れそうな介護ロボット的なものや介護スーツみたいなものを 導入した所が多かった印象。
ただ、結果として楽々利用者さんを抱えることができますとかオムツ交換が楽になります的な介護スーツは着るのに二人がかりで夜勤では脱いだり着たりを一人で行えない。
着るのに10分くらいかかるからそんな時間がない。
気づけば作った職員誰だろうくらいの季節限定レクリエーションアイテムよりも奥深くホコリをかぶって倉庫に潜り込んでいるような状況…。
導入当初は費用もかかっているため運営陣の顔色をうかがいながら使っているふりをしていたけど半年もすれば使わなくなる…。
そういった大失敗をしないために実際に運用する介護職員に担当を置き、買ったけど使いこなせなかったっていうことがないようにするために責任者を置いていますね。
また、実際にケアを行う介護職員のスキルや能力に合わせて徐々に使っていく機能を広げたりすることもすごく重要。
一気にあれこれをICT化しようとすればついていけない多くの職員が大量離職する可能性が十分にあります。
実際に、支援記録もいきなりパソコンへの打ち込みに切り替えた事業所は高齢のスタッフを中心に大量離職したところも多かったでしょう。
また、パソコンでの支援記録打ち込みへ切り替えたのにもかかわらず、パソコン自体が1台しかない。
結果的に記録業務自体は短縮されたけど、パソコンの使用準備待ちというムダな時間が発生して結局残業時間が伸びたなんていう所も多いでしょう。
ICT担当主任的ポジションに必要な能力とは?
このようにどんなシステムを使って業務を減らしていくかの長期的なビジョン。
最終的にはこういった業務の効率化を図るためにどんな手順を踏んでいくかの中期的なビジョンとそれを見誤らない現状の把握能力。
それを実行し、適時で現場に合った計画へ修正できる応用力。
そのビジョンを介護職員へ適切に伝えられるプレゼン能力。
現場での運用状況や、それを行うための負荷がどのくらいかかっているかを正確に把握できるヒアリング能力。
最低限でもこのくらいの能力が必要になるでしょう。
更に、導入するシステムを選定するために必要な先を見る目だったりとか費用対効果が見合うか?
等のやや経営者目線的な能力も必要となります。
業務の省略化に必要な機器は高額になるので中間管理職かそれ以上の能力が本来は必要ですが、その上に介護職員として他の職員へ導入の意図や使い方の説明を行えるくらいの介護力と機器の使用スキルが求められる。
何よりも上層部からも現場からも信頼を獲得していかないと業務省略化というものは実現しない。
相当なスキルがないと担えないポジションになるでしょう。
ICT担当職員になるための研修や資格も出てくる
国もこんな大事なポジションが介護職員から自然に出てくるとは思っていないのが現状です。
そのため、厚労省が主導で研修会を開いてICTを推進するための職員を育成していくとのことです。
実際、すでに介護ITインストラクターやIT介護士のような資格が誕生しています。
民間の方が敏感に資格を作っていて、利権を獲得している以上流石に新たな国家資格は創設されないでしょうが、国や県がほぼ公認と認めるケアマネのような民間資格が決まっていく可能性も大きいのではないでしょうか。
特に国が推し進めている業務省略化、効率化に必要な資格となることが予測されますので、処遇改善加算の要件になることも十分に考えられ、資格や研修修了者が施設に1人はいないといけない となれば資格保持者や研修終了しているデジタル中核人材は自然と給料が上がるでしょう。
デジタル中核人材となれば給料は上がるけど…
デジタル中核人材となれた介護職員さんは給料が爆上りする可能性もあるでしょうし、ちょっとしたお手当とそれに似合わない重圧をプレゼントされる方もいらっしゃるでしょう。
ただ、どちらにも言えること。
経営層からはICTの導入という結構な大金を投入しなければなりませんし、車や特浴と違ってものがはっきり決まっていて、大きなミスはないお金の使い方。
間違えばゴミと化す可能性もある。
ゴミで済めばいいですが、無理に導入すれば職員の大量離職も考えられる。
当たり前ですが、適当な導入機器やシステムをプレゼンしようもんならめちゃめちゃ叩かれます。
また、ICT導入を行った事業所さんやその担当者さんを何人も見てきましたが、大体はメンタルブレイクするんじゃないかくらいの圧力がかかります。
導入に失敗すれば数百万円のお金が無駄になるため、上層部からの圧力がすごい中、導入に消極的な現場をまとめ、使い方を徐々に広めていかなければならない。
上からも下からも叩かれまくってメンタルがブレイクしちゃいそうになる人。
実際にメンタルブレイクしちゃう人っていうのも見てきています。
ICT化についていけない人は転職も必要
多くの施設で大きなICT化の波が確実に来ます。
支援記録をパソコンでキーボード打ちになるなんて言うものがかわいく見えるくらい大きな業務改革が大規模な法人、大規模な施設を中心にやってくるでしょう。
大規模な法人や施設に勤めていて、ICTの波に立ち向かえそうにない介護職員は今のうちに小規模な事業所への転職も必要になるかもしれません。
近い将来2~3年以内に、マクドナルドの従業員みたいに仕事中は常にマイクを付け、Googleの音声入力的な微妙に言い方や言葉のイントネーションに気を使わないと正しく入力できないマイクに向かって必要なことを伝えながらオムツ交換を行う。
バイタル測定も同様。
記録の時間がないということは一息ついてデスクで記録をしながらコーヒータイムなんて言うものもなくなる。
自分が介護業界であと何年働くかを基準に、この新しい働き方の波に乗るのか?
それともICTの進んでいない事業所へ転職するのか?
もしくは介護分野ではない業界へ移るのかを考える必要があるかもしれません。
ICT化が進めば働き方に自由度は出てくる
とはいえ、ICT化が進めば働き方が自由になるのも確かです。
特に、訪問系は自由な働き方がさらに加速するでしょう。
昔ながらのケアマネは朝イチから事務所で鬼のように電話をかけながら今日の訪問に必要な書類を印刷。
慌てて社用車に乗り込み、訪問を終えればまた夕方に事務所で記録を打ちながら電話を鬼のようにかけまくる。
トラブルがあれば帰れず、夜中まで記録とプラン作成でてんやわんや。
それが当たり前の雰囲気。
ですが【公式】ケアマネ介護福祉士の働いている事務所はICT化が進んでいる方だと自負する事務所。
タイムカードは基本的に貸与されている社用スマホで行うため、直行直帰は当たり前。
出勤退勤もボタン一つのため、中抜けや有休も自由自在。
記録もノートパソコンで、独自ネットワークのためセキュリティもばっちりで記録業務をしていても問題なし。
FAXもデジタルのため、その場で確認ができる。
ICTが進んでいる事業所さん同士であれば基本的に連絡も独自SNS的な場所で全員に一括伝達。
担当者会議の日程も調整さん的なものを使って一発設定。
無駄に何社にも電話をすることもない。
導入が遅れている事業所さんに対しても移動中に車内で電話をかけるのもシリやGoogle的なAIが聞き取れるようにコツはいるものの音声入力で一発電話。
週一回の居宅会議も基本的にはzoomのため、訪問の合間や利用者さん宅の目の前で会議を行い、終了後に即モニタリングも当たり前。
業務の効率化が行えているため、基本的にフルフレックスでいつ休んでもいつ働いてもいい状態が確立できています。
特定事業所加算を算定している昔ながらの事務所は土日も職員を配置して電話番をしなければいけませんが、【公式】ケアマネ介護福祉士の働く事務所は転送機能を使い、事務所にいる必要なんて一切ないため土日の出勤も完全自由で誰かが出勤しなければならないなんてことは一切ない。
訪問介護や、訪問看護もこの当たり前になりつつあるICTの活用に加え、支援経過の音声入力が有効に運用できれば本当に支援以外の時間をほぼゼロにし、移動時間ですべてを完結させることも夢ではない状況でしょう。
そうなれば支援時間以外は自分の好きなように使える。
ちょっとした隙間で美容室や病院。
子育ての行事。
介護の両立も他の職種に比べれば楽にできる可能性も高い。
働き方に魅力を感じて職員が集まる可能性もあります。
実際、【公式】ケアマネ介護福祉士が働く事務所ではケアマネの求職者さんが結構な数面接に来る。
地域的にも、全国的にもケアマネ不足で、一年間人材募集しても一人も来ない事業所が半分以上という全国統計を考えると人材獲得に目を向ければ、訪問系のデジタル化というのは大きなメリットなのかもしれません。
この記事を書いた【公式】ケアマネ介護福祉士のプロフィール
大規模法人にて、グループホーム、老人保健施設、通所リハビリテーションにて介護職員として従事。
経験を活かしながら介護支援専門員(ケアマネジャー)を取得し8年ほど従事。
その後自身の転居をきっかけに、相談員、介護職員を兼務しながら施設ケアマネとして5年間勤務。中間管理職を経て居宅ケアマネへ転身。
現在は主任介護支援専門員として日々子育てと仕事に全力で奮闘中。同時にブログも運営中。
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