この記事は、介護施設・事業所の施設長・管理者・BCP担当者に向けて書いています。BCP(業務継続計画)は、令和6年度(2024年度)から全サービスで義務になりました。令和7年(2025年)3月末で経過措置も終わりました。2026年9月時点では、「作ったまま更新していない」「研修・訓練の記録が薄い」施設が運営指導で指摘される段階です。
結論は3つです。①感染症編と自然災害編の両方を策定する。②研修と訓練を、介護保険施設・特定施設・グループホームは年2回以上、それ以外のサービスは年1回以上実施し、記録を残す。③いずれかの計画が未策定なら、施設・居住系は所定単位数の3%、その他のサービスは1%が減算されます。
本文では、義務化の全体像、未策定減算の要件と復帰手順、厚生労働省ひな形の埋め方、研修・訓練の頻度と記録、見直しのサイクル、運営指導のチェックリストの順に進めます。障害福祉サービスを併設している法人は、障害福祉のBCP未策定減算もあわせて確認してください。
記事でわかること
BCP義務化の全体像|2024年4月完全義務化・根拠省令・対象サービス
介護事業所のBCPは、令和3年度(2021年度)介護報酬改定で運営基準に加わり、3年間の経過措置を経て令和6年(2024年)4月に完全義務化されました。「これから義務になる」段階は終わっており、今は「義務を満たしている証拠を示せるか」が問われます。
BCPとは|防災マニュアルとの違い
BCP(Business Continuity Plan=業務継続計画)とは、感染症や自然災害が起きても利用者へのサービスを続けるための計画です。止まった業務を早期に再開する手順も含みます。地震・風水害・感染症のほか、停電やシステム障害も想定します。
防災マニュアルは「身の安全を守る」「被害を防ぐ」ための手順書です。BCPは「被害が出た後に、限られた職員と物資で何を優先して続けるか」を決めるものです。両方が必要で、BCPは防災マニュアルを土台にして書きます。
根拠となる基準と求められる4つのこと
根拠は、指定居宅サービス等基準(省令)の第30条の2「業務継続計画の策定等」です。訪問系・通所系・短期入所などは同条を準用します。施設系・地域密着型・居宅介護支援も、各基準省令に同じ趣旨の条文があります。特養は指定介護老人福祉施設基準の第24条の2、老健は第26条の2、介護医療院は第30条の2です。地域密着型は第3条の30の2、居宅介護支援は第19条の2です。基準が求めるのは次の4点です。
- 感染症・非常災害の発生時に、サービスを継続し早期に再開するための計画(BCP)を策定する
- 計画に従って必要な措置(備蓄・体制整備など)を講じる
- 従業者に計画を周知し、研修と訓練を定期的に実施する
- 計画を定期的に見直し、必要に応じて変更する
つまり「計画書がある」だけでは基準を満たしません。研修・訓練・見直しまで含めて、記録で示せる状態が義務の中身です。
対象サービス
策定義務は介護保険の全サービスにかかります。未策定減算の対象は、居宅療養管理指導と特定福祉用具販売を除く全サービスです(令和6年度介護報酬改定の主な事項)。減算率は2段階です。特養・老健・介護医療院・特定施設・グループホームなどの施設・居住系は3%、訪問系・通所系・短期入所・多機能系・福祉用具貸与・居宅介護支援などその他のサービスは1%です。短期入所生活介護・短期入所療養介護は1%の側に入る点に注意してください。
業務継続計画未策定減算|3%・1%の要件・判定・届出・復帰
結論から言うと、感染症編・自然災害編の「いずれか又は両方」が未策定なら、利用者全員の所定単位数から減算されます。減算は事実が生じた翌月から解消した月まで続きます。まず早見表で全体を押さえてください。
| 区分 | 減算率 | 主なサービス | 減算の適用開始 | 経過措置 |
|---|---|---|---|---|
| 施設・居住系 | 所定単位数の3% | 特養・老健・介護医療院・特定施設・グループホーム(地域密着型を含む) | 令和6年(2024年)4月 | 令和7年(2025年)3月31日まで、感染症指針の整備と非常災害の具体的計画の策定があれば減算を適用しない |
| その他のサービス | 所定単位数の1% | 通所介護・短期入所生活介護・短期入所療養介護・小規模多機能・看護小規模多機能 など | 令和6年(2024年)4月 | 同上 |
| 通所リハビリテーション | 所定単位数の1% | 通所リハ(介護予防を含む) | 令和6年(2024年)6月 | 同上 |
| 訪問系・福祉用具貸与・居宅介護支援 | 所定単位数の1% | 訪問介護・訪問看護・訪問リハ・訪問入浴・定期巡回・夜間対応型訪問介護・福祉用具貸与・居宅介護支援 | 令和7年(2025年)4月 | 令和7年(2025年)3月31日まで減算を適用しない |
| 対象外 | ― | 居宅療養管理指導・特定福祉用具販売 | ― | ―(策定義務はある) |
すべての経過措置は令和7年(2025年)3月31日で終了しました。2026年9月時点では、上の表の全サービスに減算が現に適用されています。運営指導で未策定が見つかった場合、減算は発見した月ではなく「基準を満たさない事実が生じた時点」まで遡って適用されます(令和6年度介護報酬改定Q&A Vol.1 問166)。
減算になる要件
減算の要件は「感染症若しくは災害のいずれか又は両方の業務継続計画が策定されていない」ことです。自然災害編だけ作って感染症編がない、という状態も減算対象です。厚生労働省のQ&A(Vol.1 問164)は、計画が未策定で、かつ計画に従った必要な措置が講じられていない場合に減算の対象になると説明しています。経過措置期間中は感染症の指針と非常災害計画で代替できましたが、現在はその扱いはありません。
金額の目安を示します。減算は所定単位数(基本報酬)にかかります。基本報酬が月1,000万円の施設なら、3%で月約30万円、年で約360万円です。減算率1%の通所介護でも、基本報酬が月300万円の事業所で月3万円、年36万円になります。
判定の時期と減算の期間
留意事項通知は「基準を満たさない事実が生じた場合に、その翌月(事実が生じた日が月の初日である場合は当該月)から、基準に満たない状況が解消されるに至った月まで」、事業所の利用者全員について所定単位数から減算すると定めています。減算は特定の利用者ではなく全員に及ぶ点に注意してください。
届出のしかた
減算の有無は「介護給付費算定に係る体制等に関する届出書」と「体制等状況一覧表」の、業務継続計画策定の有無の欄(減算型/基準型)で届け出ます。毎年提出するものではなく、新規指定時と体制が変わったときに提出します。届出の要否や期限は指定権者によって案内が異なります。自施設の届出内容が「基準型」になっているか、指定権者の受付控えで確認してください。
減算からの復帰手順
- 感染症編・自然災害編の両方を策定し、管理者の決裁日を記録する
- 職員に周知し、研修・訓練を実施して記録を残す
- 指定権者へ体制届(基準型)を提出する。提出期限は自治体で異なるため事前に確認する
- 解消した月までは減算で請求し、翌月分から通常の単位数で請求する
解消の判断は指定権者が行います。「計画書の日付」と「届出の受理日」が食い違うと、どの月から復帰できるかで指摘を受けます。策定した月のうちに届出まで済ませてください。
研修・訓練をしていない場合は減算になるのか
結論として、研修・訓練をしていないこと自体は減算の要件ではありません。厚生労働省のQ&A(Vol.1 問164)は、業務継続計画の周知・研修・訓練・定期的な見直しの実施の有無は「業務継続計画未策定減算の算定要件ではない」と明記しています。
ただし、研修・訓練・見直しは運営基準上の義務です。実施していなければ、運営指導で基準違反として指導や改善を求められます。「減算にならないから後回し」とは考えず、研修・訓練の記録まで整えておいてください。
厚労省ひな形の埋め方|感染症編・自然災害編の項目と書き方
厚生労働省の「介護施設・事業所における業務継続計画(BCP)作成支援」ページには、ガイドライン・ひな形・研修動画がそろっています。ひな形は感染症編が入所系・通所系・訪問系の3種類、自然災害編が共通版とサービス固有版で、令和5年度(2023年度)版には「例示入り」があります。ゼロから作るより、ひな形の例示を自施設の固有名詞と数字に置き換える方が早く、指導でも通ります。
ひな形の項目と「うちの施設で何を書くか」
| 編 | ひな形の項目 | 書くこと | 自施設で書く例 |
|---|---|---|---|
| 感染症 | 1 総則(目的・基本方針・主管部門) | 誰が統括するか、優先順位 | 「感染対策委員会が主管。委員長=施設長、代行=看護主任」 |
| 感染症 | 2 平常時の対応(体制・備蓄・研修訓練・見直し) | 責任者と代行者、備蓄品と量、年間研修計画 | 「マスク○枚・ガウン○枚を2週間分。倉庫Aに保管、月末に事務長が点検」 |
| 感染症 | 3 初動対応(第一報・疑い者対応・消毒) | 報告ルートと連絡先、個室化の手順 | 「発熱者→看護師→施設長→協力医療機関→保健所→家族の順に連絡」 |
| 感染症 | 4 感染拡大防止体制(保健所連携・接触者対応・職員確保・業務調整) | 出勤率が下がったときに続ける業務と止める業務 | 「出勤率7割:入浴を清拭に切替。5割:レクを中止し食事・排泄・与薬に集中」 |
| 自然災害 | 1 総論(基本方針・推進体制・リスク把握・優先業務・研修訓練) | ハザードマップ上の立地、被害想定、優先業務 | 「浸水想定1~3m区域。停電時は2階へ垂直避難。優先業務=食事・排泄・与薬・体温管理」 |
| 自然災害 | 2 平常時の対応(建物設備・電気・ガス・水道・通信・システム・衛生・備蓄・資金) | ライフラインが止まった場合の代替手段と備蓄 | 「飲料水は1人1日3L×7日分。自家発電機の燃料は○時間分、業者Bと優先供給契約」 |
| 自然災害 | 3 緊急時の対応(発動基準・対応体制・安否確認・参集基準・避難・重要業務・復旧) | いつBCPを発動するか、誰が集まるか | 「震度5強以上または警戒レベル3で発動。徒歩30分圏の職員○名が初動要員」 |
| 自然災害 | 4 他施設との連携/5 地域との連携 | 相互受入れの協定、福祉避難所、応援職員 | 「法人内○施設と相互受入れ協定。市の福祉避難所指定の有無と受入れ人数」 |
書くときの3つのコツ
1つ目は、固有名詞と数字で書くことです。「責任者を置く」ではなく「責任者=施設長○○、代行=○○」と氏名で書きます。備蓄は品目・数量・保管場所・点検担当まで書きます。
2つ目は、ひな形の例示をそのまま残さないことです。運営指導では、例示の文言が消えていない計画書を「策定したとは言えない」と見られることがあります。自施設に当てはまらない項目は「該当なし」と理由を書きます。
3つ目は、非常災害対策計画・感染症の指針と矛盾させないことです。避難先や連絡先が計画ごとに違うと、緊急時に職員が迷います。BCPを更新したら、他の計画の該当箇所も同じ日に直します。
研修・訓練の頻度と記録|施設・居住系は年2回・その他は年1回
研修と訓練は、BCPを「紙」から「動ける計画」に変える工程です。頻度は解釈通知でサービス種別ごとに定められています。介護保険施設・特定施設・グループホームは研修・訓練とも年2回以上、それ以外のサービスは年1回以上です。
| 区分 | 研修 | 訓練(シミュレーション) | 新規採用時 |
|---|---|---|---|
| 施設系(特養・老健・介護医療院・地域密着型特養) | 年2回以上 | 年2回以上 | 採用時に別途研修を実施する |
| 居住系(特定施設・地域密着型特定施設・グループホーム) | 年2回以上 | 年2回以上 | 同上 |
| 訪問系・通所系・短期入所・小規模多機能・看護小規模多機能・福祉用具貸与・居宅介護支援 | 年1回以上 | 年1回以上 | 採用時に別途研修を実施することが望ましい |
短期入所生活介護・短期入所療養介護は通所介護と、小規模多機能・看護小規模多機能は地域密着型通所介護と同じ扱い(年1回以上)と解釈通知に書かれています。併設の特養・老健と合同で行う場合は、年2回に合わせると管理が簡単です。感染症編の研修・訓練は感染症対策の研修・訓練と一体で実施しても構いませんが、記録には「業務継続計画に関する研修」と明記します。
研修と訓練の違い
研修は、計画の内容を職員に周知し理解させる場です。訓練は、実際に発災を想定して役割どおりに動けるかを試す場です。訓練は避難訓練のような実動型に限らず、机上訓練(シナリオを読み上げ、誰が何をするかを確認する形式)でも認められます。ただし解釈通知は、机上と実地を適切に組み合わせて実施することが適切としています。厚生労働省の作成支援ページには、入所系・通所系・訪問系・居宅介護支援それぞれの机上訓練の解説動画と資料があります。
記録様式に残す項目
- 実施日時・場所・所要時間
- 研修か訓練かの区分、テーマ(感染症編/自然災害編)
- 講師または進行役、使用した資料(BCPの版数)
- 参加者名簿(職種・雇用形態を問わず全員が対象)
- 訓練で見つかった課題と、計画のどこを直すか
欠席者のフォロー
夜勤者や非常勤職員は当日参加できないことが多くあります。欠席者には、録画視聴や資料配布と理解度確認(口頭でも可)で補い、「誰に・いつ・どの方法で」補ったかを名簿に記録します。年間の研修計画は、介護施設の法定研修一覧で他の義務研修とまとめて組むと抜けが減ります。
見直しサイクルと委員会・他計画との関係
基準は「定期的に見直し、必要に応じて変更する」ことを求めています。回数の定めはありませんが、年1回以上の見直しと、次の出来事があったときの臨時見直しを計画書に書いておくのが実務的です。
見直しのタイミング
- 訓練で課題が出たとき(訓練記録の課題欄から反映する)
- 職員の異動・退職で責任者や連絡網が変わったとき
- ハザードマップの更新、増改築、備蓄の変更があったとき
- 感染症や災害を実際に経験したとき
見直したら、計画書の表紙に版数と改定日を書き、変更点を1行で記録します。運営指導では「いつ・何を・なぜ直したか」が分かる改定履歴が、見直し義務の証拠になります。
委員会の位置づけ
BCPには委員会の設置義務はありません。感染対策委員会や防災の会議など既存の場に「BCPの点検」を議題として組み込み、議事録に残す運用で足ります。感染対策委員会の開催頻度は、特養・老健・介護医療院が基準省令でおおむね3か月に1回以上、訪問・通所などの居宅サービスが解釈通知でおおむね6か月に1回以上です。担当者を1人に固定せず、施設長・事務長・看護主任・各フロアのリーダーで役割を分けると、担当者の退職で計画が止まる事態を防げます。
他の計画との関係
- 非常災害対策計画(非常災害時対応マニュアル):避難・救出が中心。BCPはその後の業務継続を担当。避難先・連絡体制は共通にする
- 避難確保計画(水防法・土砂災害防止法):浸水想定区域や土砂災害警戒区域の施設は市町村への提出と訓練報告が必要。BCPの自然災害編と避難のトリガーをそろえる
- 感染症の予防及びまん延の防止のための指針:平時の予防と発生時の対応手順。BCPの感染症編は、職員が減ったときの業務継続を担当
- 協力医療機関との連携:感染症発生時の相談先・入院調整先として、BCPの連絡先一覧に反映する(協力医療機関の義務化の対応と同時に見直す)
被災の実例から書き足す項目
令和8年(2026年)熊本地震では、厚生労働省が特設ページに介護事業所向けの事務連絡を順次掲載しました(令和8年7月28日「介護報酬等の柔軟な取扱い(基準緩和等)について」など)。発災直後は、定員超過や人員基準を満たせない場合の柔軟な取扱いなど、平時と異なるルールが短期間に示されます。次回の見直しでは、BCPに次の項目を書き足しておくと、被災時に迷いません。
- 連絡先一覧に、指定権者・保険者・市町村の防災担当課・国保連・損害保険会社を追加する
- 緊急時の体制に「厚生労働省の災害特設ページと事務連絡を確認する係」を指名する
- 被害状況の写真撮影と、修繕見積を依頼する業者の連絡先を平常時の対応に書く
- 定員超過・基準割れで受け入れた場合の記録責任者と記録項目を決めておく
運営指導で見られるポイントとチェックリスト
運営指導の確認文書は「業務継続計画」と「研修及び訓練計画・実施記録」です(厚生労働省「確認項目及び確認文書」)。確認項目は、計画の策定と必要な措置、従業者への周知・研修・訓練、計画の見直しの3点です。指導の流れは実地指導(運営指導)とはで確認できます。以下のチェックリストで自施設を点検してください。
| No. | チェック項目 | 示す記録・書類 |
|---|---|---|
| 1 | 感染症編と自然災害編の両方があり、決裁日と版数が書かれている | 計画書の表紙・改定履歴 |
| 2 | 責任者・代行者・対策本部の構成が氏名で書かれ、現在の職員と一致している | 計画書の体制図、職員名簿 |
| 3 | ひな形の例示文がそのまま残っていない | 計画書本文 |
| 4 | ハザードマップに基づく被害想定と、優先業務の選定がある | 計画書の総論、ハザードマップの写し |
| 5 | 出勤率が下がった場合に続ける業務と止める業務が決まっている | 計画書の業務調整の項 |
| 6 | 備蓄の品目・数量・保管場所・点検担当が書かれ、点検記録がある | 備蓄品リスト、点検記録 |
| 7 | 研修をサービスごとの回数(年2回または年1回)以上実施し、参加者名簿がある | 年間研修計画、研修記録 |
| 8 | 訓練をサービスごとの回数(年2回または年1回)以上実施し、課題と改善が記録されている | 訓練記録、改定履歴 |
| 9 | 新規採用者に研修を実施している | 採用時研修の記録 |
| 10 | 欠席者のフォロー方法と実施日が記録されている | 研修記録の欠席者欄 |
| 11 | 年1回以上見直し、変更点が改定履歴に書かれている | 改定履歴、委員会議事録 |
| 12 | 体制届の業務継続計画の欄が「基準型」で受理されている | 体制等状況一覧表の控え |
指摘が多いのは、3(例示のまま)、7・8(回数不足・記録なし)、11(改定履歴なし)の3点です。
よくある質問(FAQ)
感染症編だけ作って自然災害編がない場合、減算になりますか?
なります。減算の要件は「感染症若しくは災害のいずれか又は両方」が未策定の場合です。両方をそろえて初めて基準を満たします。
法人本部で1つのBCPを作れば、各事業所は不要ですか?
法人共通の方針は1つで構いませんが、事業所ごとに責任者・連絡先・ハザード・備蓄・優先業務が違います。事業所単位の内容が書かれていない計画は、運営指導で「策定済み」と認められない可能性があります。共通編と事業所編に分けて作る方法が現実的です。
訓練は避難訓練で代用できますか?
解釈通知は、通所系や施設系などについて、災害編の訓練を非常災害対策の訓練と一体で実施してよいとしています。ただし避難訓練は「身の安全確保」が中心です。避難の後に参集・安否確認・優先業務への切替まで続けて行い、BCPの訓練として記録に残すと確実です。
減算になった後、いつから通常の単位数に戻れますか?
基準を満たさない状況が解消した月まで減算が続き、その翌月分から通常の算定に戻ります。復帰には体制届(基準型)の提出が必要で、届出期限は自治体で異なります。指定権者に確認してください。
ひな形は最新版を使わないといけませんか?
使う版に定めはありません。ただし令和5年度版の「例示入り」ひな形は書き方の具体例が豊富で、埋め残しを防げます。旧版で作った計画は、見直しの際に例示入り版と照らして項目の抜けを確認してください。
まとめ|今日から着手する5つのこと
- 感染症編・自然災害編の両方がそろっているか、表紙の決裁日と版数を確認する
- 体制届の業務継続計画の欄が「基準型」で受理されているか、控えで確認する
- 今年度の研修・訓練の残り回数を数え、年間計画に日付を入れる
- 記録様式に「課題と改定箇所」「欠席者フォロー」の欄を足す
- 次回の見直し日を決め、委員会の議題に固定する
BCPの整備は、計画書を書く時間より、研修・訓練・見直しを毎年回し続ける時間の方が長くかかります。施設長・管理者がこの時間を確保するには、毎月の請求事務のような定型業務を外に出す判断も有効です。介護保険専門の請求代行「WITH介護」は、約1,000事業所・全国47都道府県で毎月約20,000件の請求を扱っています。実績をFAXで送るだけで、請求事務の負担を約90%削減できます。返戻原因の調査と再請求まで対応し、既存の介護ソフトも不要です。
請求事務にかかっていた時間を、BCPの訓練や研修の準備、他の体制整備に回したい施設は、WITH介護の詳細を見るから確認してください。
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あわせて読みたい
参考(一次情報)
- 厚生労働省「介護施設・事業所における業務継続計画(BCP)作成支援」(ガイドライン・ひな形・研修動画)
- 厚生労働省「感染症ひな形(入所系)例示入り」
- 厚生労働省「自然災害ひな形(共通)例示入り」
- 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定の主な事項」(業務継続計画未策定減算)
- 厚生労働省 令和6年度介護報酬改定 留意事項通知(短期入所・施設系)
- 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定に関するQ&A(Vol.1)」問164~166(業務継続計画未策定減算)
- 厚生労働省 介護保険最新情報Vol.934(令和3年度改定の解釈通知改正・研修及び訓練の回数)
- e-Gov法令検索「指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準」(第24条の2・第27条)
- 厚生労働省「令和6年度介護報酬改定について」(告示・通知・Q&A一覧)
- 厚生労働省 介護保険施設等運営指導マニュアル 別添1「確認項目及び確認文書」
- 名古屋市「【介護保険施設】研修回数等基準一覧」
- 厚生労働省「令和8年熊本地震について」
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- その他



