要介護度とは?要支援と要介護の違い、認定方法、介護度別に利用できる介護保険サービスを分かりやすく解説!

要介護とは?区分、認定方法、利用できる介護保険サービスついて解説

介護度(要介護度)とは、どのくらいの介護が必要かをあらわす指標です。要支援1~要介護5の区分ごとに、利用できるサービス量や自己負担が変わります。「何段階あるの?」「区分ごとにどんなサービスがどれくらい使えるの?」と気になっている方も多いはずです。

この記事では、介護度の区分と状態のめやす、要介護認定の流れ、区分支給限度基準額(2024年度の最新単位数)、自己負担のしくみまで、2026年7月時点の最新情報にもとづいて解説します。

この記事でわかること

  • 介護度(要介護度)とは何か
  • 要支援1~要介護5の区分ごとの状態のめやす
  • 要介護認定の流れと有効期間
  • 介護度別の区分支給限度基準額と自己負担のしくみ
  • 介護度別に使えるサービスの目安

介護度(要介護度)とは

介護度(要介護度)とは、どのくらいの介護や支援が必要かをあらわす指標です。市区町村が行う要介護認定によって判定され、結果に応じて利用できる介護保険サービスの種類や量が決まります。

区分(状態を段階で示した区切り)は、自立(非該当)を除くと要支援1・2要介護1~5の7段階に分かれます。数字が大きくなるほど必要な介護の度合いが高くなります。判定の基準になるのは、厚生労働省が定める「要介護認定等基準時間(介護にかかる手間の時間)」です。

  • 要支援: 日常生活の一部に支援が必要だが、適切な支援によって状態の悪化を防げる見込みがある状態
  • 要介護: 日常生活全般に継続的な介護が必要な状態

要支援・要介護の区分と状態のめやす

非該当(自立)を含めた8区分ごとの状態像のめやすは、次のとおりです。あくまで一般的な目安であり、実際の判定は心身の状態を総合的に見て行われます。

区分 状態のめやす
非該当(自立) 日常生活を自分でほぼ問題なく送れる状態。介護保険サービスの給付対象にはならない
要支援1 基本的に一人で生活できるが、立ち上がりや片足での立位など、日常の複雑な動作に部分的な支援が必要なことがある状態
要支援2 要支援1よりも生活機能が低下し、買い物や掃除など日常の複雑な動作に支援が必要な場面が増える状態
要介護1 立ち上がりや歩行が不安定で、排泄や入浴などに部分的な介助が必要。理解力の低下がみられることもある状態
要介護2 立ち上がりや歩行が自力では難しく、排泄・入浴・着替えなどに一部または全面的な介助が必要な状態
要介護3 立ち上がりや歩行が自力ではほぼできず、排泄・入浴・着替えなどに全面的な介助が必要。認知症の症状がみられることもある状態
要介護4 日常生活全般に全面的な介助が必要で、介助なしでは日常生活を送ることが難しい状態。意思疎通が困難な場合もある
要介護5 ほぼ寝たきりで、生活全般に常時介護が必要な状態。意思疎通が困難なことが多い

要支援2と要介護1は近い状態です。「状態の安定性(短期間で介護の手間が増える見込みがあるか)」や「認知機能の低下の有無」によって区分が分かれます。

要介護認定の流れ

介護保険サービスを利用するには、まず要介護認定を受ける必要があります。申請から認定までの流れは次の5ステップです。

  1. 申請: 本人または家族が、お住まいの市区町村の窓口で要介護認定を申請します(地域包括支援センターやケアマネジャーに代行してもらうこともできます)。
  2. 認定調査・主治医意見書: 市区町村の調査員などが自宅などを訪問し、心身の状態を聞き取る認定調査を行います。あわせて、市区町村の依頼でかかりつけ医が主治医意見書を作成します。
  3. 一次判定: 認定調査の結果と主治医意見書の一部の項目をコンピューターに入力し、全国一律の方法で要介護度を判定します。
  4. 二次判定: 一次判定の結果と主治医意見書をもとに、保健・医療・福祉の専門家で構成される介護認定審査会が、最終的な要介護度を審査・判定します。
  5. 認定結果の通知: 原則として申請から30日以内に、認定結果と被保険者証が郵送で通知されます。

認定の有効期間は、新規・区分変更で原則6カ月、更新の場合は原則12カ月が基本です(状態によって最長で48カ月まで設定される場合があります)。更新は、有効期間が満了する日の60日前から満了日までの間に手続きします。

認定を受けてサービスを利用し始めた後も、ケアマネジャーが定期的に状態を確認するモニタリングを行い、ケアプランが本人に合っているかを見直していきます。

介護度別の区分支給限度基準額

区分支給限度基準額とは、在宅サービス(居宅サービス)を介護保険で利用できる1カ月あたりの上限です。これを単位数(費用を点数のように表した値)であらわします。この範囲内なら自己負担を抑えて利用でき、上限を超えた分は全額自己負担になります。

2024年度(令和6年度)改定後の区分支給限度基準額は、次のとおりです。2026年7月時点でも単位数の変更はなく、この数値が最新です。

区分 区分支給限度基準額(1カ月)
要支援1 5,032単位
要支援2 10,531単位
要介護1 16,765単位
要介護2 19,705単位
要介護3 27,048単位
要介護4 30,938単位
要介護5 36,217単位

単位数を金額に換算するときは、1単位=おおむね10円が基本です。ただし、サービスの種類や地域によって1単位あたりの単価が変わる「地域区分」があり、都市部などでは10円より高くなることがあります。

1単位=10円で計算すると、要支援1は1カ月あたり約50,320円、要介護5は約362,170円が保険給付の対象となる上限の目安です。なお、福祉用具購入費や住宅改修費、居宅療養管理指導などは、この区分支給限度基準額の枠とは別に扱われます。

自己負担のしくみ

介護保険サービスを利用したときの自己負担は、かかった費用の原則1割です。ただし、一定以上の所得がある人は、所得に応じて2割または3割の負担になります。

  • 1割負担: 多くの人が対象となる基本の負担割合
  • 2割負担: 一定以上の所得がある人
  • 3割負担: 現役並みの所得がある人

負担割合は、本人と同じ世帯の65歳以上の方の所得などをもとに毎年判定され、「介護保険負担割合証」で確認できます。

また、1カ月の自己負担額が所得に応じた上限を超えた場合は、超えた分が払い戻される高額介護サービス費という制度があります。負担が大きくなりすぎないようにする仕組みです。利用料が高額になりそうなときは、ケアマネジャーや市区町村の窓口に相談すると安心です。

介護度別に使えるサービスの目安

介護度が上がるほど区分支給限度基準額も大きくなるため、利用できる在宅サービスの量が増えます。介護度ごとに利用される在宅サービスの目安は、次のとおりです。

区分 使えるサービスの目安(在宅)
要支援1・2 介護予防を目的としたサービスが中心。週1~2回程度の訪問型・通所型サービス、福祉用具のレンタルなどで生活機能の維持・改善をめざす
要介護1・2 週数回の訪問介護(ホームヘルプ)や通所介護(デイサービス)、訪問看護、福祉用具レンタルなどを組み合わせ、在宅生活を支える
要介護3 毎日に近い頻度での訪問・通所サービスや、ショートステイ(短期入所)を組み合わせる。在宅と施設利用の両方を検討する目安になる区分
要介護4・5 1日複数回の訪問介護や訪問看護、福祉用具・住宅改修などを組み合わせて手厚く支援。在宅が難しい場合は施設サービスの利用も検討する

どのサービスをどう組み合わせるかは、ケアマネジャーが本人や家族の希望をふまえてケアプランを作成します。入浴や着替えのときの身だしなみを整える整容のような日常的なケアも、こうしたサービスの中で支えられています。

自己負担を自分で試算してみる(計算例)

区分支給限度基準額や負担割合は、言葉だけだとイメージしにくいものです。実際の数字に当てはめて試算すると、見通しが立てやすくなります。ここでは要介護2(限度額19,705単位)で、1単位=10円・1割負担の場合を例に計算してみましょう。

  1. 限度額を金額に換算: 19,705単位 × 10円 = 197,050円(1カ月の上限のめやす)
  2. 限度額の範囲内で使った場合: たとえば15万円分のサービスを利用すると、自己負担は1割の約15,000円
  3. 限度額を超えて使った場合: 上限の197,050円を超えた分は全額自己負担になる(超過分は10割)

限度額をオーバーすると、超えた分はまるごと自己負担です。これが利用計画でつまずきやすい落とし穴です。サービスを増やしたいときは、限度額の範囲に収まるか、ケアマネジャーに必ず確認しましょう。地域区分で1単位が10円より高い地域では、金額もその分上がる点に注意してください。

施設の介護主任やスタッフがご家族に説明するときも、この計算の流れをそのまま使えます。「限度額の何割まで使っているか」「超過分が出ていないか」を一緒に確認する形で伝えると、ご家族の不安を減らせます。

こんなときは要注意(失敗回避のポイント)

  • 限度額の枠外のサービスと混同する: 福祉用具購入費・住宅改修費・居宅療養管理指導は別枠。限度額の計算に含めない。
  • 負担割合の変更を見落とす: 割合は毎年判定され直す。介護保険負担割合証で最新の割合を必ず確認する。
  • 高額介護サービス費を申請し忘れる: 自己負担が上限を超えた分は払い戻しの対象。心当たりがあれば市区町村に相談する。

あわせて読みたい

参考(一次情報)

まとめ

介護度(要介護度)は、要支援1~要介護5の7段階(非該当を含めると8区分)に分かれます。区分によって使えるサービス量や自己負担が変わります。区分支給限度基準額は2024年度(令和6年度)改定後の単位数が最新で、1単位=おおむね10円・原則1割負担が基本です。

介護度のしくみを知っておくと、利用できるサービスの見通しが立てやすくなります。介護や福祉の現場で働くことに関心がある方は、次の情報もチェックしてみてください。

介護業界の求人を探す / 介護の求人を見る

LINEで気軽に相談する / LINEで相談する