この記事は、介護保険の国保連請求(介護給付費の請求)を外注したいと考えている介護事業所の管理者・請求担当者向けです。訪問介護、通所介護、居宅介護支援、特養などの事業所で「毎月10日前の残業をなくしたい」「担当者が辞めても請求を止めたくない」という悩みに答えます。請求代行で任せられる範囲、料金相場、主要6社の比較、選び方、導入手順までを扱います。根拠は2026年9月時点の各社公式サイトと国保連の公式情報です。
結論から言うと、介護保険の請求代行の相場は「月額基本料8,000~20,000円+利用者1人あたり500~800円」です。これは公式サイトに料金を明記している主要社の実測値です。利用者20名の事業所なら月額2万~4万円前後、50名なら4万~6万円前後が目安になります。国保連の締切は毎月10日で変わらないため、代行に切り替えても実績を渡す社内締切(月初5日前後とする業者があります)は残ります。ここを押さえたうえで、自社の規模と請求ソフトの有無で業者を絞るのが近道です。
記事は「代行の範囲→内製・ソフト・代行の3択→メリット・デメリット→料金相場→シミュレーション→早見表→選び方→導入の流れ→FAQ」の順に進みます。国保連請求そのものの流れや返戻の原因は、介護保険の国保連請求の流れと毎月10日締切で先に確認しておくと、本記事の判断がしやすくなります。
記事でわかること
介護保険の請求代行とは|任せられる業務と任せられない業務
介護保険の請求代行とは、介護給付費の請求業務を外部業者が事業所に代わって行うサービスです。請求先は国保連(国民健康保険団体連合会)です。事業所はサービス提供票や実績記録票を渡すだけで、明細書の作成から伝送、返戻(エラーで差し戻された請求)の対応までを任せられます。ただし、ケアプランの作成そのものや、サービス提供の記録づくりは代行できません。まず「どこまで頼めるか」を正確に押さえましょう。
代行できる範囲:実績の取りまとめから返戻対応・給付管理票まで
多くの請求代行業者が対応している業務は、次の流れに沿っています。業者によって含まれる範囲が異なるため、契約前に公式サイトや見積書で一つずつ確認してください。
- 実績の受け取り:サービス提供票・実績記録票をFAXやデータで受け取り、内容を確認する
- 明細書の作成:受け取った実績を請求ソフトに入力し、介護給付費明細書と請求書を作成する
- 国保連への伝送:電子請求受付システムで毎月10日までに請求データを送信する
- 返戻・保留の対応:返戻の原因を調べ、修正して翌月以降に再請求する
- 給付管理票の作成:居宅介護支援事業所向けに給付管理票・給付管理票総括票を作成し提出する
- 利用者への請求書作成:利用者負担分(1~3割)の請求書・領収書を作成する(基本サービスに含む社と別料金の社がある)
介護保険の請求は、居宅介護支援事業所(ケアマネ)が出す給付管理票と、サービス事業所が出す明細書の内容が一致してはじめて支払われます。この照合で不一致があると返戻になります。返戻の原因調査まで代行に含まれているかどうかは、業者選びの大きな分かれ目です。
代行できない範囲:ケアプラン作成・サービス提供記録・管理者の責任
次の業務は、請求代行では引き受けられません。事業所側に残る仕事として、あらかじめ担当を決めておきましょう。
- ケアマネジメントの判断:アセスメント、ケアプラン原案の内容決定、サービス担当者会議、利用者への説明と同意、モニタリングが該当します。これらは介護支援専門員(ケアマネジャー)の本来業務です。「ケアプラン作成から請求処理まで一括して代行」と案内する業者もあります。その場合も、業者が担う作業(計画内容の入力、給付管理票の作成など)とケアマネが判断する範囲の線引きを契約前に確認してください
- サービス提供の記録:訪問・通所の実施記録、バイタル、利用者の状態などの記録は現場でしか作れません。この記録が請求の根拠になります
- 加算の要件を満たす体制づくり:人員配置、研修の実施、委員会の開催など、加算の算定要件そのものは事業所の責任です
- 指定権者への届出:体制届(加算の届出)や変更届は事業所名で提出します。代行業者が書類作成を手伝う場合はありますが、届出の責任は事業所にあります
- 運営指導(実地指導)への対応:指導で求められる記録の提示や説明は、管理者の責任で行います
つまり、請求代行は「請求データを正しく作り、締切までに送り、返戻を処理する」部分を担う仕組みです。現場記録とケアマネジメントの質は、代行に出しても事業所の責任のまま残ります。
内製・請求ソフト・代行の3択比較|自社に合う請求体制はどれか
請求体制は「内製(手入力・自前の事務員)」「請求ソフトを導入して内製」「請求代行に外注」の3択で考えると整理しやすくなります。結論として、利用者30名未満で事務員を専任にできない事業所は代行、事務員が安定して確保できる中規模以上はソフト内製が合いやすい傾向です。3つの違いを表にまとめました。
| 比較項目 | 内製(事務員が対応) | 請求ソフトで内製 | 請求代行に外注 |
|---|---|---|---|
| 毎月の作業 | 実績整理・入力・伝送・返戻対応をすべて自社で行う | 入力と伝送はソフトで効率化。返戻対応は自社 | 実績を渡すだけ。入力・伝送・返戻対応は業者 |
| 費用の目安(月) | 人件費のみ(事務員の時間) | ソフト利用料+人件費 | 月額基本料+利用者単価(相場は後述) |
| 属人化のリスク | 高い。担当者の退職・休職で請求が止まる | 中程度。操作を知る人が限られる | 低い。業者側で複数人が対応する |
| 制度改正への対応 | 自社で情報収集と学習が必要 | ソフトのバージョンアップで反映 | 業者が対応。事業所は確認のみ |
| ノウハウの蓄積 | 社内に残る | 社内に残る | 社内に残りにくい |
| 向いている事業所 | 請求経験者が複数いる法人 | 事務員が安定確保できる中規模以上 | 小規模、担当者が1人、開設直後 |
請求ソフトを入れて内製する場合の費用感や主なソフトの違いは、介護請求ソフトの比較と選び方|代行との使い分けにまとめています。ソフト内製と代行で迷っている場合は、両方の月額を並べて比べてください。
介護保険の請求代行を利用するメリット・デメリット
請求代行の最大のメリットは「請求が止まらない体制」を月数万円で買えることです。一方で、実績を渡す締切が残ることや、ノウハウが社内に残りにくいことは事前に知っておく必要があります。
メリット:属人化の解消・現場負担の軽減・返戻と制度改正への対応
- 属人化を解消できる:請求業務は加算の知識や業務フローの理解が必要で、引き継ぎに時間がかかります。担当者の休職・退職で請求が滞るリスクを外せます
- 現場職員の負担を減らせる:毎月1日~10日の請求期間に現場職員が残業して入力する状況をなくせます。代行業者の公式サイトでは「FAX一本で請求事務負担90%減」(WITH介護)といった表現が使われています
- 返戻対応を任せられる:返戻の原因調査、修正、再請求まで対応する業者を選べば、返戻のたびに国保連や保険者に問い合わせる手間が減ります
- 制度改正やローカルルールに追随できる:介護報酬改定や、都道府県・保険者ごとの運用差は、請求を専門に扱う業者のほうが早く把握しています
- 採用コストを抑えられる:請求経験のある事務員を新たに採用するより、月額数万円の代行のほうが安く済むケースが多くあります
デメリット:コスト・実績提出の締切・ノウハウ・情報管理
- 費用が毎月かかる:利用者数に応じた従量課金が一般的で、利用者が増えるほど月額も増えます
- 実績を渡す締切が残る:国保連の締切は毎月10日で変わらないため、業者側の作業期間として月初に実績の提出期限が設けられます(例:WITH介護は毎月5日前後)。現場の記録が遅れると、代行でも請求は遅れます
- ノウハウが社内に残りにくい:将来内製に戻すときに、請求を知る職員がいない状態になり得ます
- 個人情報を外部に渡す:利用者の氏名・被保険者番号・サービス内容を業者に共有します。契約書で守秘義務と管理方法を確認してください
- 最低契約期間がある業者もある:公式サイトで「最低1年」「基本契約期間12か月」と明記している業者があります
介護保険の請求代行の料金相場|初期費用・月額基本料・利用者単価
2026年9月時点で、公式サイトに料金を明記している主要業者を実測しました。月額基本料は8,000~20,000円、利用者1人あたりの単価は500~800円の範囲に収まっています。初期費用は「無料」から「7,000円+利用者1人500円」まで幅があり、明記していない業者も多くあります。料金の構造は次の3タイプに分かれます。
| 料金項目 | 相場レンジ(公式に明記のある社の実測) | 補足 |
|---|---|---|
| 初期費用 | 無料~7,000円(+新規利用者登録500円/人) | 明記なしの社も多い。見積で確認 |
| 月額基本料(事業所単位) | 8,000~20,000円 | 返戻対応を含むかは社により異なる |
| 利用者1人あたり単価(月) | 500~800円 | 保険内の実績入力の単価。保険外は別料金の社あり |
| 件数課金型(明細書件数) | 明細書50件ごとに40,000~50,000円(税別) | サービス種別で単価が変わる |
| 再請求・過誤申立 | 無料~「月額処理料の50%」「1名350~500円」 | 返戻時の追加料金は必ず確認 |
| 国保連伝送 | 2,000円/事業所番号(税抜)を別建てで明記する社がある | 基本料に含むかは見積で確認 |
注意点は、税込か税別かの表記が社によって違うことです。表の金額は各社公式サイトの表記をそのまま載せています。WITH介護の公式サイトには税込・税別の表記がないため、見積で確認してください。比較するときは、同じ利用者数で「初期費用+月額基本料+利用者単価×人数+返戻時の追加料金」を並べて計算してください。
料金シミュレーション|利用者20名・50名の月額例
公式サイトに料金を明記している5社について、利用者20名と50名の月額を試算しました。前提は「利用者1人につき明細書1件」「保険内サービスのみ」「オプションなし」です。税込・税別は各社の表記に従っています。初期費用は別途かかります。
| サービス名 | 料金の計算式 | 利用者20名の月額 | 利用者50名の月額 |
|---|---|---|---|
| WITH介護 | 8,000円+750円×人数 | 23,000円 | 45,500円 |
| マキトル | 15,800円+520円×人数 | 26,200円 | 41,800円 |
| 北日本ケアサポート | 20,000円+500円×人数(税抜。国保連伝送2,000円/事業所番号は別) | 30,000円 | 45,000円 |
| カイビズアシスト | 20,000円(税抜)+800円×人数 | 36,000円 | 60,000円 |
| ケアチーム | 明細書50件ごとに40,000円(訪問介護・デイサービスの場合。税別) | 40,000円 | 40,000円 |
試算の読み方は次の3点です。第一に、利用者20名規模では基本料の低い業者が有利で、月額2万~3万円台に収まります。第二に、50名規模では従量単価の差が効き、各社の差は縮まります。第三に、件数課金型は50件に近づくほど1件あたりの単価が下がるため、50名前後の事業所では選択肢に入ります。自社の利用者数が今後どう増えるかを含めて比べてください。
なお、WITH介護の初期費用は7,000円+新規利用者登録500円/人です。利用者20名なら初期17,000円、50名なら32,000円が最初の月にかかります。他社は初期費用の明記がない社が多いため、見積時に確認が必要です。
請求代行は3タイプ|「今のソフトのまま頼めるか」で選ぶ
介護保険の請求代行は、料金だけでなく「どの請求ソフトを使うか」で3タイプに分かれます。今の請求ソフトを使い続けたいのか、ソフトの契約ごとやめたいのかで、選ぶタイプが変わります。
| タイプ | 特徴 | 向いている事業所 |
|---|---|---|
| 代行特化型 | 請求代行を主業務とし、業者側のソフトで請求する。事業所側の請求ソフトは不要になる社が多い | ソフトの月額をやめたい、FAXで完結させたい小規模事業所 |
| 既存ソフト活用型 | 事業所が契約中の請求ソフトにログインして入力・伝送を代行する。複数ソフトに対応している社が多い | 今のソフトに記録機能があり、記録は自社で続けたい事業所 |
| 事務代行・BPO型 | 国保連請求に加えて、利用料の請求書発行、口座振替、債権管理まで請け負う | 事務全体を外に出したい多店舗の法人 |
同じ業者でも「請求ソフト不要」と「現行ソフトのまま利用可能」の両方に対応している場合があります。契約前に、自社のソフトの契約を残すのか終えるのかを決めてから相談すると、見積が具体的になります。
主要6サービスの料金・対応早見表(2026年9月時点・公式記載のみ)
介護保険の国保連請求に対応していると公式サイトで明記している6社を、公式に記載のある事項だけで比較しました。記載がない項目は「―(公式に明記なし)」としています。記載がないことは対応していないことを意味しません。最新の条件は必ず各社に見積で確認してください。なお、WITH介護は当メディアの運営会社であるsotte株式会社のサービスです。
| サービス名(運営会社) | 初期費用 | 月額料金 | 実績の渡し方 | 返戻対応 | 対応サービス種別(介護保険) |
|---|---|---|---|---|---|
| WITH介護(sotte株式会社) | 7,000円+500円/人 | 8,000円+750円/人。再請求は月額処理料の50% | FAX(サービス提供票を送るだけ) | ◯(原因調査から修正・再請求まで) | 訪問介護・訪問入浴・訪問看護(介護保険のみ)・通所介護・通所リハ・短期入所・グループホーム・小規模多機能・居宅介護支援・福祉用具貸与・特養・総合事業 |
| マキトル(株式会社SmartWorX) | ―(公式に明記なし) | 15,800円/施設+520円/人 | FAX(実績記録票を送るだけ) | ◯(過誤申立書の作成・発送・再請求まで。追加料金なし) | 訪問介護・通所介護・短期入所・老健・特養・地域密着型通所・小規模多機能など |
| 北日本ケアサポート(北日本ケアサポート株式会社) | ―(公式に明記なし) | 基本20,000円+保険内実績入力500円/人(税抜)。国保連伝送2,000円/事業所番号 | ―(公式に明記なし) | ◯(返戻確認・対応を基本料金に含む。過誤申立は350円/名) | 訪問介護・訪問入浴・訪問看護・訪問リハ・通所介護・通所リハ・短期入所・特定施設・福祉用具貸与・小規模多機能・居宅介護支援・特養など(総合事業にも対応と記載) |
| カイビズアシスト(ユースタイルラボラトリー株式会社) | 無料 | 20,000円(税抜)+800円/人 | FAX(実績表と被保険者証または受給者証のコピー) | ◯(原因調査のうえ次月再請求) | ―(介護保険・障害福祉に対応と明記。種別の明記なし) |
| ケアチーム(株式会社雲紙舎) | ―(公式に明記なし) | 明細書50件ごとに40,000~50,000円(税別。種別で異なる)。最低契約期間1年 | ―(公式に明記なし。通算24種類ほどの介護ソフトの操作経験を記載) | ◯(「返戻、事業所運営まで幅広くサポート」と記載。範囲・料金は明記なし) | 訪問看護・訪問介護・通所介護・通所リハ・訪問リハ・老健・特養・ショートステイ・訪問入浴・小規模多機能・居宅介護支援・福祉用具貸与 |
| 介護請求.net(ケアサポートワークス株式会社) | ―(公式に明記なし) | ―(公式に明記なし) | FAX・スキャンデータ・郵送 | ◯(返戻対応の記載あり) | ―(介護保険に対応と明記。種別の明記なし) |
導入実績の公表状況も参考になります。WITH介護は約1,000事業所・毎月約20,000件・全国47都道府県、北日本ケアサポートは400以上の事業所と公式サイトに記載しています。他の社は導入数の明記がありませんでした(2026年9月時点)。
介護保険専門で、FAXだけで完結し、返戻の原因調査から再請求までを含む代行を探している事業所もあるでしょう。その場合は、まずWITH介護の詳細を見ることをおすすめします。既存の請求ソフトがなくても始められます。
請求代行業者を選ぶ7つのポイント
料金の安さだけで選ぶと、返戻のたびに追加料金がかかったり、居宅介護支援の請求が対象外だったりします。次の7点を順に確認してください。
1. 自社のサービス種別に対応しているか
訪問介護と居宅介護支援では、請求に使う帳票が違います。居宅介護支援なら給付管理票と総括票、通所介護なら明細書と提供票の実績確認が中心です。公式サイトの対応種別に自社のサービスが載っているかを最初に見てください。総合事業(介護予防・日常生活支援総合事業)に対応しているかも見落としやすい点です。
2. 返戻・過誤への対応が料金に含まれているか
返戻は毎月ゼロにはなりません。原因調査、修正、再請求、過誤申立までが基本料金に含まれるか、追加料金がいくらかを確認します。「再請求は月額処理料の50%」「過誤申立350円/名」のように公式に明記している社と、明記のない社があります。
3. 実績の渡し方と社内締切
FAXだけで完結するのか、データやクラウドで渡すのかで、現場の手間が変わります。あわせて、業者が実績を受け取る締切日(例:WITH介護は毎月5日前後)を確認し、現場の記録が間に合うかを見てください。
4. 既存の請求ソフトをどうするか
今のソフトの契約を残すなら「既存ソフト活用型」、やめて費用を減らすなら「代行特化型」です。ソフトをやめる場合、過去の請求データの保管方法(国保連からの通知書、明細書の控え)を決めておきます。
5. 導入実績と対応地域
公式サイトで導入事業所数や対応地域を公表している社は、比較の材料が揃っています。保険者ごとの運用差(地域区分、総合事業のコード、独自の加算)に慣れているかは、同じ都道府県での実績を聞くとわかります。
6. 最低契約期間と解約条件
「最低1年」「基本契約期間12か月」と明記している社があります。途中解約の条件、解約時のデータ引き渡し方法を契約前に確認してください。
7. 個人情報の管理体制
被保険者番号やサービス内容を渡すため、守秘義務契約の締結、FAX誤送信の防止策、データの保管期間と廃棄方法を確認します。運営指導で、委託先での個人情報の扱いを確認される場合もあります。
導入の流れ|委任状・代理人請求の届出から請求開始まで
請求代行の導入は、業者との契約と、国保連への「代理人請求」の届出の2本立てで進みます。代理人請求とは、事業所に代わって代理人(業者)が電子請求受付システムから請求を送る仕組みです。届出から請求開始までは最短で1週間程度の業者もありますが、国保連の登録に時間がかかる場合があるため、1か月前には動き始めてください。
- 問い合わせ・ヒアリング:サービス種別、利用者数、今の請求ソフト、返戻の頻度を伝える
- 見積・提案:初期費用、月額、返戻時の追加料金、実績の締切日を書面でもらう
- 契約・守秘義務契約:最低契約期間、解約条件、データの引き渡し方法を確認する
- 代理人請求の届出:業者を代理人とする委任状(事業所と代理人の押印が必要)と代理請求申請書を国保連に提出する。代理人(業者)が電子証明書を取得して請求するため、事業所側で新たに取得しなくてよい場合が多い(自社の国保連に確認)
- 業務の引き継ぎ:利用者情報、加算の体制届、直近の請求データと返戻状況を渡す
- 初回の請求:開始時期は業者で異なる(WITH介護は最短1週間程度で翌月の請求分から、マキトルは問い合わせから約1か月、カイビズアシストは1~2か月と案内)。初回は事業所側でも明細書の控えを確認する
代理人請求に必要な書類は、委任状、代理人登録申請書、代理請求申請書、登記簿謄本や印鑑証明書などです。様式と提出先は都道府県の国保連ごとに定められています。必ず自社の都道府県の国保連の案内を確認し、不明点は国保連に問い合わせてください。届出の作成自体を代行業者が支援してくれることが多いため、契約時に聞いておくと手戻りがありません。
よくある質問(FAQ)
介護保険と障害福祉の請求代行は何が違うのですか?
請求先はどちらも国保連ですが、帳票と管理の仕組みが違います。介護保険は居宅介護支援事業所の給付管理票とサービス事業所の明細書を突き合わせて審査します。障害福祉は利用者負担上限額管理(上限管理)と受給者証の支給決定内容が中心です。介護保険で「上限額管理」にあたるのは区分支給限度基準額(支給限度額)の管理で、ケアマネの給付管理票で行われます。障害福祉の請求代行の比較は、障害福祉の国保連請求代行オススメ業者3選で別にまとめています。両制度に対応する業者もありますが、料金や対応範囲は制度ごとに確認が必要です。
請求代行を使う場合、自社に請求ソフトは必要ですか?
業者によります。「請求ソフト不要」と明記している代行特化型なら、事業所側のソフト契約はなくても始められます。一方、既存ソフト活用型は事業所のソフトにログインして入力するため、ソフトの契約は残ります。記録機能を使い続けたいなら後者、費用を減らしたいなら前者が向いています。
返戻が出たとき、追加料金はかかりますか?
社によって異なります。「追加料金なし」と明記する社もあれば、「再請求は月額処理料の50%」「過誤申立350円/名」のように単価を明記する社もあります。明記のない社もあります。返戻は毎月発生し得るため、見積の段階で必ず確認してください。返戻の原因調査まで含まれているかどうかも分かれ目です。
ケアマネの給付管理業務は頼めますか?
給付管理票・総括票の作成と提出は、居宅介護支援に対応している業者なら任せられます。ただし、ケアプランの内容を決めるアセスメント、サービス担当者会議、利用者の同意、モニタリングはケアマネの本来業務です。「ケアプラン作成から請求処理まで」と案内する業者でも、計画内容の判断はケアマネに残ります。業者が担う作業の範囲は契約前に確認してください。
途中で解約したり、内製に戻したりできますか?
最低契約期間を設けている社(最低1年、基本契約期間12か月など)があるため、契約書で確認してください。解約時は、請求データの控え、国保連からの支払決定通知、返戻の記録を引き渡してもらう必要があります。国保連への代理人請求の届出も、委任終了の手続きが要ります。内製に戻す場合は、引き継ぎに2~3か月の並走期間を見込むと安全です。
導入までどのくらいかかりますか?
業者の公式サイトでは「最短で1週間程度」「翌月の請求分から代行開始」(WITH介護)、「約1か月で代行開始」(マキトル)といった案内があります。ただし、国保連の代理人登録に時間がかかることがあるため、開始したい請求月の1か月前には契約を済ませておくと安心です。
まとめ|自社の規模で候補を2~3社に絞り、返戻対応と締切を確認する
介護保険の請求代行は、月額基本料8,000~20,000円+利用者1人500~800円が主要社の相場です。請求が止まらない体制と現場の負担軽減を、月数万円で買える仕組みといえます。自施設で明日から進めるアクションは次のとおりです。
- 自社の利用者数とサービス種別を書き出し、料金シミュレーションの式で月額を計算する
- 候補を2~3社に絞り、初期費用・月額・返戻時の追加料金・実績の締切日を書面で見積をもらう
- 今の請求ソフトを残すかやめるかを決め、代行特化型か既存ソフト活用型かを選ぶ
- 最低契約期間・解約条件・個人情報の管理方法を契約書で確認する
- 自社の都道府県の国保連で代理人請求の届出様式を確認し、開始希望月の1か月前に提出する
介護保険の請求を、FAXで実績を送るだけで完結させたい事業所には、介護保険専門の請求代行「WITH介護」があります。約1,000事業所・全国47都道府県で導入され、毎月約20,000件の請求を代行しています。返戻の原因調査から再請求まで対応し、既存の請求ソフトがなくても始められます。
担当者の退職で請求が止まる不安をなくしたい、毎月10日前の残業を減らしたいという方は、料金や導入の流れを公式ページで確認してみてください。
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参考(一次情報)
- 厚生労働省「介護報酬」
- 愛知県国民健康保険団体連合会「介護給付費の請求について」(受付締切は毎月10日)
- 大阪府国民健康保険団体連合会「よくある質問(介護保険事業所等の皆様)」(代理請求・返戻・過誤)
- 鳥取県国民健康保険団体連合会「代理人申請電子請求をはじめる前に」(国民健康保険中央会作成・委任状等の必要書類)
- WITH介護 公式サイト(sotte株式会社)
- マキトル 介護保険請求代行(株式会社SmartWorX)
- 北日本ケアサポート「料金案内」
- 北日本ケアサポート「介護保険請求代行の流れ」(対応サービス)
- 北日本ケアサポート 公式トップ(導入事業所数)
- カイビズ報酬請求代行(ユースタイルラボラトリー株式会社)
- カイビズ「カイビズアシスト〈請求業務代行〉のサポート内容」(料金)
- ケアチーム「料金」(株式会社雲紙舎)
- ケアチーム 公式トップ(最低契約期間・対応サービス)
- 介護請求.net(ケアサポートワークス株式会社)
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