認知症の家族を介護する中で、どうしてもイライラしてしまったり、問題行動を起こしてしまう家族に対して怒ってしまって罪悪感を感じているということはありませんか?
今回の記事では、認知症の方との接し方を中心に、ケアの方法、介護する家族自身のケア、医療機関や行政の相談先について分かりやすく解説します。認知症の種類や初期症状、加齢によるもの忘れとの違いをくわしく知りたい方は、認知症の初期症状とは?早期発見するために知っておきたい知識をご覧ください。
記事でわかること
接し方の前に|認知症の種類と初期症状をおさらい
認知症の方への対応や接し方を見ていく前に、認知症の基本を簡単におさらいします。
認知症には主に、アルツハイマー型認知症・血管性認知症・レビー小体型認知症・前頭側頭型認知症の4つの種類があります。種類によって、もの忘れが徐々に進む、段階的に進行する、幻視や歩きにくさが出る、感情の抑制が効かなくなるなど、現れやすい症状が異なります。接し方を考えるときも、どの種類でどんな症状が出やすいかを知っておくと、本人の行動を理解しやすくなります。
初期症状として家族が気づきやすいのは、次の6つです。
- もの忘れがある(同じことを何度も言う、貴重品の在処を忘れ「盗まれた」と言う)
- 判断力・理解力が落ちる(話の辻褄が合わない、料理や計算のミスが増えた)
- 時間や場所が分からなくなる(約束を間違える、慣れた道で迷う)
- 人柄や性格が変わる(怒りっぽくなった、失敗を他人のせいにする)
- 不安になる(一人になると怖がる、持ち物を何度も確認する)
- やる気がなくなる(身だしなみを気にしない、趣味に興味を示さない)
加齢によるもの忘れは「体験の一部」を忘れてヒントがあれば思い出せるのに対し、認知症によるもの忘れは「体験全体」を忘れ、本人に自覚がないことが多いとされています(政府広報オンライン「知っておきたい認知症の基本」)。
認知症の種類ごとの特徴や、初期症状の具体例、もの忘れの違いの早見表は、認知症の初期症状とは?早期発見するために知っておきたい知識でくわしく解説しています。
認知症の初期症状とは?早期発見するために知っておきたい知識
認知症の症状や種類についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事もチェック!
いまさら聞けない!認知症の症状や種類、介護サービス等を解説
認知症のケアと介護の方法
家族が認知症だと分かったら、どのような対処法があるだろうと不安に感じる方も少なくないでしょう。
現時点で認知症を治す方法はありませんが、薬を服用したり適切なケアを行うことで進行を遅らせることはできるとされています。
そこで、認知症に対する薬物療法と適切なケアについて詳しく見ていきましょう。
薬物療法
もの忘れや判断力の低下などの進行を遅らせる目的と、抑うつや幻覚などの周辺症状を緩和させる目的で薬を用いた治療を行うことがあります。
治療に用いる薬には経口薬や貼付薬などがありますが、飲み忘れなどを防止するためにも介護者の監督が必要です。
適切なケア
認知症の方に適切なケアを行うことで、当事者が不安を感じることなく穏やかに過ごせる可能性が高まります。症状が緩和されることで、結果的に介護をする側の負担が減ることもあるでしょう。
そこで、認知症の方との接し方で大切なポイントをいくつかご紹介します。
接し方
- 放っておくのではなく、見守る
- プライド(自尊心)を傷つけない
- 相手の視野に入り、分かりやすい言葉で簡潔に話す
- 手を添えるなどスキンシップを頻繁に
- 昔話を聞いたり、話しを合わせるなど相手のペースを守る
- 孤独にさせない
- 急な環境の変化は避ける
認知症を抱える方は、本人が「やりたい」と感じていても、「できないこと」や「できなくなったこと」があってイライラしてしまったり、困惑してしまうことがあります。自分でも「何かがおかしい」と気が付いていることもあるでしょう。
難しいことではありますが、相手を否定したり怒りつけるのではなく、その人のペースに合わせてあげることが認知症の方と接するときのコツです。
気をつける必要があるもの
以下のようなものは、取扱いを間違えると火事を起こしたりケガをしてしまったりする可能性があります。すぐに手の届くところに置かないようにするなど、保管場所には気をつけましょう。
- マッチ
- 包丁
- ガス
- ライター
- 漂白剤
- 洗剤
- 石鹸
- 割れた茶碗やガラス など
介護における自己ケア
認知症の家族を介護していると、今まで出来ていたことが出来なくなっている姿を目にしたり、献身的にお世話をしても文句を言われたり、自分のことを家族だと認識されなくなるなど、悲しくなってしまったり、イライラしてしまうということはよくあります。
こういった感情が重なるとうつ状態となったり、認知症家族に対して手をあげてしまいたくなることもあるかもしれません。そうならないためにも、一人で抱え込まず、医療機関や自治体に相談し、周囲に相談できる環境をつくることがとても大切です。
医療機関に相談する
認知症かも?と感じたら、まずは医療機関に相談しましょう。
- かかりつけ医
- 老人性認知症疾患センター(認知症疾患医療センター)
- もの忘れ外来
- 精神科
- 神経科
- 老年科 など
もの忘れ外来や精神科などの専門科に連れていくことが難しい場合は、かかりつけ医でも構いません。まずは相談しやすい先生に相談するようにしましょう。
行政に相談する
介護保険サービスの利用を検討している場合は、まず要介護認定を受ける必要があります。お住まいの市町村窓口にて認定調査の申し込みを行いましょう。
- 地域包括支援センター
- 保健センター、保健所
- 在宅介護支援センター など
自宅での介護に限界を感じている、デイサービスなどの介護保険サービスを利用していたが、施設入所を検討しているという場合でも相談できます。
まとめ
今回の記事では、認知症の方に対する接し方とケアの方法、介護する家族自身のケア、医療機関や行政の相談先について解説しました。
認知症ケアは想像以上に大変で、家族の様子に落ち込んでしまったり悲しくなってしまうこともあるでしょう。施設に入所させたいと感じても、そもそも入居待ちの状態であったり、入居させること自体に罪悪感を感じてしまうこともあるかもしれません。
しかしながら、認知症の介護を行うあなたのケアも重要不可欠です。介護保険サービスを活用し、周囲に助けてもらいながら、息抜きする時間や自分の時間を設けて無理をしないようにしてください。
認知症介護の経験がある方は、介護業界でもその知識と経験を役立てることができます。介護を理由に一旦お仕事を離れてしまった方でも、正社員として活躍する場が多くありますので、介護業界での就業を希望される方はe介護転職でお仕事を探してみてはいかがでしょうか。
参考
- 政府広報オンライン「知っておきたい認知症の基本」
- 東京都福祉局 とうきょう認知症ナビ「自分でできる認知症の気づきチェックリスト」
- 厚生労働省(株式会社穴吹カレッジサービス)「認知症ケア法ー認知症の理解」
- 公益社団法人認知症の人と家族の会「家族がつくった「認知症」早期発見のめやす」
e介護転職は、株式会社ベストパーソンが運営する、介護と福祉に特化した求人情報サイトです。
介護・福祉の求人情報を専門に扱う求人・転職サイトのため、介護・福祉の求人を探しやすいのが特徴です。
掲載求人件数は業界最大級で、全国の求人を取り扱っています。
介護・福祉に特化しているので、職種検索(介護職、ケアマネージャー、看護師、生活相談員、児童発達支援管理責任者、サービス管理責任者など)、サービス種類検索:介護(特養ホーム、有料老人ホーム、デイサービス、グループホーム、訪問介護など)・福祉の障害児/障害者支援関連(放課後等デイサービス、障害者就労支援など)、雇用形態での検索(正社員はもちろん、短時間パート、日勤のみ、夜勤のみなど)と充実しており、あなたに合った求人を探せます。
当サイトは、パソコンだけではなく、スマートフォンでも利用できます。これからの高齢化社会を支える業界で、是非あなたの力を発揮できる職場を見つけて下さい。
e介護転職に掲載している求人情報
- 介護職・ヘルパー
- サービス提供責任者
- 介護支援専門員
- 看護師
- 生活相談員
- 作業療法士
- 理学療法士
- 管理栄養士・栄養士
- 福祉用具専門相談員
- 福祉住環境コーディネーター
- 管理職
- 広報・営業職
- 介護事務・事務
- 送迎ドライバー
- 保健師
- 看護助手
- 言語聴覚士
- 医療事務
- 保育士
- 主任介護支援専門員
- 機能訓練指導員
- 相談員
- 訪問入浴オペレーター
- サービス管理責任者
- 児童発達支援管理責任者
- 児童指導員
- 調理職
- 支援員
- あん摩マッサージ指圧師
- 計画作成担当者
- 移動介護従事者(ガイドヘルパー)
- 居宅介護従事者
- 重度訪問介護従事者
- 行動援護従業者
- 相談支援専門員
- 臨床心理士
- 公認心理師
- 視能訓練士
- 技師装具士
- 手話通訳士
- 歩行訓練士
- その他




