40歳から被保険者 介護保険制度とは

投稿日:2015-04-08

40歳から被保険者 介護保険制度とは

高齢化が進み、介護を必要とする高齢者は増加しています。厚生労働省の「介護保険状況報告」によると、2014年12月現在の介護認定者は602.3万人であり、なんと千葉県の総人口に匹敵しています。すでに高齢化や介護は特別な問題ではありません。ここでは介護保険制度について紹介します。

介護保険制度とは

介護保険制度が誕生した経緯と、介護保険制度の特徴についてまずは見てみましょう。

・介護保険制度の成り立ち

介護保険制度は、社会保障制度のひとつです。介護は各家庭の問題であり、家族が支えるべきものとして考えられていた時代もありました。しかし介護を必要とする人の増加や介護者不足などにより、次第に家庭だけでは支えきれない社会問題に発展しました。これを受けて1997年に介護保険法が制定。2000年には介護保険制度が施行されたのです。

・介護保険制度の特徴

介護保険制度以前は、措置制度が採られていました。税金を財源とし、介護の必要性と福祉施設等の利用の選択は、行政の判断によって行われていましたが、判断基準が曖昧、利用者の選択肢がない、財政の確保が困難という問題が指摘されていました。

介護保険制度では、それらを解消するために、利用料を所得に応じた応能負担から受けた利益に応じた応益負担に、サービスの利用も事業者との直接契約に変更。「競争原理」「サービスの質の向上」が導入されました。

介護保険の被保険者とは

保険の主体となる機関を「保険者」と言い、保険に加入している人を「被保険者」と言います。40歳から64歳までが第2号被保険者と呼ばれ、保険料は医療保険から天引きされます。65歳以上は第1号被保険者と呼ばれ、年金から天引きまたは市町村が徴収します。

原則、第1号被保険者については、要介護認定調査を受けるための制限はありませんが、第2号被保険者については、「要介護状態等の原因である身体上及び精神上の障害が、特定疾病によること」が要件とされています。

介護保険の仕組み

次に、介護認定調査の流れや、介護の区分についてなど、どのような仕組みで介護保険が成り立っているか見ていきましょう。

・介護認定調査の流れ

措置制度における行政の判断の不透明さを解消するため、介護保険制度では、全国一律の判定基準を設けた「介護認定調査」を実施しました。

介護支援専門員(通称ケアマネジャー)の資格を有した者が、自宅や病院などで必要項目を聞き取ります。そのデータをコンピューターに入力した結果が一次判定となり、それに主治医の意見書を加え、市町村又は広域連合ごとに有識者で組織された介護認定審査会で審議された結果が最終判定となり、各市町村から、現状の介護状態(介護度)が記された介護保険証が発行されます。

なお、介護度に不満がある場合は、都道府県ごとに設置している介護保険審査会に不服申請を行うことができます。

・介護の区分

介護度は1~5まであり、それに応じて使えるサービスや支給限度額という公的負担割合が異なります。また、要支援1~2の場合は、予防給付と言う介護保険とは異なるサービスの適応になります。非該当となった場合は、介護も支援も必要なしとみなされ、公的サービスの利用はできません。

・サービス利用までの流れ

介護が必要と認定された方が福祉サービスを利用するためには、どのようなサービスを、どのような理由で、どのくらい利用するかを盛り込んだサービス計画書を作成しなければなりません。

たいていは居宅介護支援事業所などの専門業者に相談しながら作成しますが、自分や家族が作成することもできます。これに基づいてサービスが開始されます。なお、福祉サービス利用料の自己負担分は1割の負担で、残りの9割は介護保険料等の公金で賄われています。

民間の介護保険とは

公的介護保険には介護度に応じて支援給付額に上限があるため、それを超えた利用をする際には、全額が自己負担になります。そうした公的制度を補完するために民間の介護保険があります。ただし、A保険会社では「要介護2以上に認定された時」、B保険会社では、「要介護3以上に認定された時」かつ「その状態が○○日間を越えて継続した場合」など、支払い条件が異なりますので、よく注意して契約してください。

働き盛りの世代が発症する若年性認知症は人口10万人に27.1人と言われるほど、珍しいことではなくなっています。また、若年性アルツハイマーは、初期症状が現れてからの進行が速いと言われています。自身と家族のために介護保険について知識を付けておいた方がよさそうです。